お金と暮らしの基礎知識
2023.06.26
仮払申請書のテンプレート16選!仮払金を利用するメリット・デメリットも合わせて解説
「仮払申請書のテンプレートはどれが良い?」
「仮払金の計上は必要?」
本記事では、おすすめの仮払申請書の無料テンプレートや仮払金の概要をご紹介しています。また、仮払精算書のテンプレートも紹介しています。
お読みいただくことで、目的に合った無料の仮払申請書テンプレートを見つけられたり、仮払金の計上に関する知識を身につけられますよ。
仮払申請書の無料テンプレート16選
- Money Forwardクラウド経費
- ビズ研
- Microsoft
- bizroute
- 経理プラス
- bizocean
- Collaboflow
- usefulhp.com
- テンプレートNAVI
- 税理士法人エム・エス・オフィス
- 経費削減実行委員会
- Excelフリーソフト館
- テンプレート倉庫
- k-solution
- CELF
- ATLED
1.Money Forwardクラウド経費|5種類のひな形が無料
Money Forwardクラウド経費は、5種類のひな形が無料で利用できる仮払申請書のテンプレートが掲載されているサイトです。経費精算システムのマネーフォワードクラウド経費が提供しており、5種類のExcel形式のテンプレートが無料で利用できます。
無料で5種類のひな形から選べるため、自社に合ったExcelの形式や利用しやすいテンプレートが見つけやすいでしょう。
また、どのテンプレートもメールアドレス・事業者区分・従業員数を入れると、メールアドレスにテンプレートのURLが届きます。そのテンプレートURLをダウンロードすることで、仮払申請書のテンプレートが無料で利用できる仕組みです。
2.ビズ研|無料・登録不要でダウンロードできる
登録不要、無料でダウンロードできる仮払申請書のテンプレートが掲載されているサイトです。「ファイルをダウンロード」をクリックするとダウンロードが開始され、ExcelやWordなどのソフトを使うことで項目やサンプル文章を編集できます。
ビズ研の仮払申請書のテンプレートには、受領書付きという特徴があります。受領書付きの仮払申請書を作成したい場合も、テンプレートを利用して簡単に作成可能です。
また、ExcelやWordだけではなくGoogleスプレッドシートの形式もあるため、ソフトの制限が少ない点もおすすめする理由です。
3.Microsoft|接待交際費に特化した仮払申請書が入手できる
米国の最大手のコンピューターソフトウェア会社であるMicrosoftも、仮払申請書のテンプレートを無料で配布しています。記入例入りのExcelファイルがダウンロードできるため、初めて仮払申請書を作成する場合も迷うことなく作成できるでしょう。
また、Microsoftの仮払申請書のテンプレートのサイトには、接待交際費に特化した仮払申請書が入手できるという特徴があります。接待交際費に関する仮払申請書を作成する機会が多い場合は、Microsoftが最適です。
4.bizroute|Excel形式の4種類のテンプレートを入手可能
bizrouteは、Excel形式の仮払申請書テンプレートを4種類ダウンロードできるサイトです。ダウンロード形式がExcelに特化していることから、Excelを用いて仮払申請書を作成する予定の場合は最適です。
4種類のテンプレートは、2種類がA4縦型の一般的なテンプレート、2種類が受領書付きのテンプレートです。利用目的に応じてテンプレートを使い分けると、仮払申請書が簡単に作成できるでしょう。
5.経理プラス|Excel形式ファイルが入手可能
経理プラスは、Excel形式の仮払申請書のテンプレートファイルがダウンロードできるサイトです。メールアドレスと職種を入力するだけで、無料で簡単にダウンロードできます。様々な項目を入力する手間を必要とせずにExcelファイルを無料でダウンロードできるため、簡単にExcel形式の仮払申請書のテンプレートが欲しい場合に最適です。
見本もダウンロードできるため、初めて仮払申請書を作成する場合も安心です。
6.bizocean|無料でWordファイルがダウンロード可能
bizoceanは、経理・財務・会計に関する様々なテンプレートがダウンロードできるサイトです。無料のものや有料のものまであり、様々な形式のテンプレートがダウンロードできるため、仮払申請書のテンプレート以外にも必要なテンプレートがある場合に特におすすめです。
bizoceanでは、会員登録をすることでダウンロードが可能になります。仮払申請書のテンプレートは、申請書と精算書があわさった形式で、無料でWordファイルが配布されています。
7.Collaboflow|Excelの圧縮ファイルが入手できる
Collaboflowは、業者を問わず様々なテンプレートがダウンロードできるサイトです。このうち仮払申請書のテンプレートは、Excelの圧縮ファイルとして配布されています。使用する際はzipファイルの解凍が必要です。
Excel形式の仮払申請書のテンプレートを探している場合におすすめですが、zipファイルの解凍が面倒と感じる場合は適していません。
8.usefulhp.com|過不足金額の計算表もあるテンプレート集あり
Excelで作成された仮払申請書のテンプレートを無料でダウンロードできるサイトです。Excel形式であることから、Excel形式の仮払申請書のテンプレートをお探しの場合に適しています。
usefulhp.comが提供している仮払申請書のテンプレートの特徴として、仮払金額・清算金額・過不足金額の記入欄があります。また、過不足金額の計算表があるテンプレート集も配布されているなど、経理に関するテンプレートをお探しの場合にも活用可能です。
9.テンプレートNAVI|受領書付きのWordファイルが入手可能
Word形式のシンプルな仮払申請書のテンプレートがダウンロードできるサイトです。横罫線を活用した見やすい形式になっており、必要事項を簡潔に記入できて簡単に仮払申請書が作成できます。
テンプレートNAVIで配布されている仮払申請書のテンプレートは、受領書付きです。上部が申請書、下部が受領書となっているため見やすく、受領書付きのWord形式の仮払申請書テンプレートをお探しの場合に最適です。
10.税理士法人エム・エス・オフィス|Word/Excelの2形式がある
仮払申請書のテンプレートの他に、売掛金集計表や立替経費精算書、棚卸表など、さまざまなテンプレートがダウンロードできるサイトです。このうち仮払申請書のテンプレートは、WordとExcel形式が配布されているため、利用したいソフトに合ったテンプレートがダウンロードできます。
また、受領書付きで上部が申請書、下部が受領書になっていて見やすい仮払申請書を作成できる点もおすすめポイントです。見やすい仮払申請書を簡単に作成したい場合や、複数の経理に関するテンプレートをダウンロードしたい場合に特におすすめします。
11.経費削減実行委員会|仮払経費領収書のテンプレートもあり
Excel形式の仮払申請書テンプレートがダウンロードできるサイトです。使いやすいシンプルなデザインで、初めて仮払申請書を作成する場合にも作成しやすいでしょう。
また、仮払申請書のテンプレート以外にも出張申請書兼交通費精算書など他のテンプレートが多数配布されています。他のテンプレートもダウンロードしたい場合にもおすすめです。
12.Excelフリーソフト館|自動で金額が計算されるテンプレート
必要事項を入力すると、自動で金額が計算される仮払申請書のテンプレートをダウンロードできるサイトです。ダウンロードできる仮払申請書のテンプレートはExcel形式のため、Excelで仮払申請書を作成したい場合にのみ利用できます。
また、計算に煩わしさを感じている場合や正確かつ迅速に金額を計算したいと考えている場合にもおすすめです。なぜなら、Excelフリーソフト館の仮払申請書のテンプレートは、数量と単価を入力すると自動的に金額と合計金額が計算されるからです。自動で金額を計算してくれれば、作成にかかる時間を短縮できたり計算ミスを防げます。
13.テンプレート倉庫|物品購入用と出張交際用の2種類入手可能
2種類の仮払申請書のテンプレートが配布されているサイトです。形式はA4縦・Excel・圧縮ファイルがあり、お好きな形式を選択できます。形式が多く用意されているため、多くの人が利用しやすいでしょう。
また、形式だけではなく仮払申請書のテンプレートのひな形も複数から選択できます。テンプレート倉庫では、物品購入用と出張・交際費用の2種類のテンプレートが配布されているため、用途に応じて仮払申請書を使い分けられます。
14.k-solution|テンプレートが231種以上の入手可能
テンプレートの種類が圧倒的なサイトです。
k-solutionに掲載されているテンプレートの数は231種類以上です。そのため、経費に関するテンプレートを多数ダウンロードでき、経費管理の手間が省けます。
仮払に関するテンプレートとしては、仮払申請書・出張旅費精算書・仮払金管理表が入手可能です。どのテンプレートも登録なしで無料でダウンロードできるため、複数のテンプレートを気軽にダウンロードしたい場合に最適なサイトです。
15.CELF|Excel形式の出張旅費仮払申請書が入手できる
大手企業のSCSKが運営しているサイトです。仮払申請書のテンプレートでは、Excel形式の出張旅費仮払申請書が入手できます。形式やひな形に制限はありますが、Excel形式の出張旅費仮払申請書のテンプレートをダウンロードしたい場合に最適です。
また、CELFはExcelと同じ操作性で業務管理ツールを作成できます。Excelの操作に慣れている場合は、利用しやすいサイトと言えるでしょう。
16.ATLED|出張旅費申請兼仮払申請書が入手できる
出張旅費申請兼仮払申請書のテンプレートがダウンロードできるサイトです。出張旅費及び仮払いを申請する際に用いるフォームが配布されており、出張旅費に関する申請書が必要な場合に最適です。
また、ATLEDでは経理業務に関するテンプレートが多数配布されています。仮払申請書のテンプレート以外にも、テンプレートをダウンロードしたい場合もおすすめです。
仮払申請書に関する基本情報
そもそも仮払申請書とは、出張を伴う旅費など多額の費用が必要になることが予想され、そのお金を従業員が立て替えることが難しい場合に事前に予想されるお金を申請する書類のことです。仮払申請書には「出張旅費申請兼仮払申請書」「接待交際費仮払い申請書」など複数の種類があり、状況に適した仮払申請書を使って事前にお金を借ります。
仮払申請書によって前払いした会社のお金は、目的が完了したら精算します。余っていれば返金し、不足していた場合は不足分を会社から充当してもらいます。
ここからは、仮払申請書についてさらに詳しく確認しましょう。
仮払金を受け取るために仮払申請書を提出する
仮払申請書とは、仮払をした従業員が支払った仮払金を受け取るために申請する書類のことです。仮払とは、出張等で従業員が経費が負担が大きい場合に概算額を申請することを指します。
例えば、1泊の出張では移動費だけではなくホテルの予約などにも費用がかかります。移動費だけであれば、従業員が立て替えて出張後に立替金を精算することもできますが、ホテルの宿泊費なども支払うとなると高額な立替が予想されます。そこで、仮払申請をすることで事前に必要な概算額を申請できるのです。
仮払申請書の種類
仮払申請書は、仮払経費申請書とされている場合もありますが、どちらも同じ意味で同じ書類です。とはいえ、仮払申請書には複数の種類があります。
例えば、「出張旅費申請兼仮払申請書」は出張旅費申請書を兼ねている仮払申請書です。出張時の旅費に関する仮払申請を行う際に使用します。他にも、フォーマットが決まっていないため、領収書付・内訳複数行・承認欄複数等・接待交際費仮払い申請書・仮払経費精算書付きなど多種があるため、使用用途に合った仮払申請書を作成する必要があります。
仮払申請書の入手方法
仮払申請書の入手方法は、インターネット上からテンプレートをダウンロードする方法が最も簡単です。紙の形式もありますが、デジタル化が進んでいる昨今では無料ダウンロードで入手できるため、紙の形式を使用する機会は減りました。
仮払申請書を無料でダウンロードできるサイトは多数ありますが、ファイル形式は様々です。多くのファイルはExcel形式か圧縮形式であり、圧縮の場合はソフトで解凍する必要があります。そのため、気軽に利用したい場合はExcel形式がおすすめです。
仮払申請書のフォーマット
仮払申請書には決まったフォーマットはありません。そのため、会社ごとに独自のフォーマットを作成することが可能です。とはいえ、イチからフォーマットを作成するのは面倒と感じる場合もあるでしょう。この場合は、インターネット上の無料でダウンロードできるフォーマットを利用すると、簡単に仮払申請書が作成できて便利です。
仮払申請書のフォーマットは多種多様で、宿泊出張旅費の精算に特化した形式もあります。宿泊出張旅費に関する仮払申請書を作成したい場合は、宿泊出張旅費の精算に特化した形式のフォーマットをダウンロードしましょう。
仮払申請書の記入方法
仮払申請書の記入欄は、フォーマットによって若干の違いがあります。一般的に設置されている記入欄とそれぞれの記入方法は以下のとおりです。
- 基本情報:書類番号・所属・氏名など
- 仮払金、希望日:仮払いを希望する総額と日にち
- 目的:仮払金を申請する目的(出張や訪問など)
- 内容:交通費や宿泊費、その他予測される出費(どこまで細かく書くかは会社ごとに異なる)
- 捺印、承認:上司などから承認印をもらう
その他、必要な金額を概算計算や根拠(交通ルート等)を記載する場合もあります。
受領書付き仮払い申請書の書き方
仮払申請書の中には、受領書付きの仮払申請書もあります。受領書付きの仮払申請書の多くは、上部が仮払申請書、下部が受領書とに分けられています。
このうち、仮払申請書の欄には一般的な仮払申請書と同様の内容を記入しますが、受領書欄には受領日と実際に受領した金額も記入します。この際、受領書欄には受領者の氏名と捺印も記入しなければなりません。
従業員の仮払申請から精算までの3つのSTEP
- STEP1.仮払申請書の記入
- STEP2.出張時に領収書を入手・保管
- STEP3.仮払精算書の作成
STEP1.仮払申請書の記入
出張が決まった場合、出張に行く従業員は出張申請書と共に仮払申請書を記入します。出張申請書は、出張の目的や経路、費用の見積もりなどをまとめた申請書のことです。出張が決まると出張申請書の提出が求められますが、仮払申請書を提出する場合は同じタイミングで提出します。
仮払金申請書を確認したら、必要に応じて費用見積もり額を会社から事前に現金で受領します。
STEP2.出張時に領収書を入手・保管
出張時は、費用が発生したらその都度レシートの裏面などにメモを取っておきましょう。
交通費の経路や会食相手などをメモしておくことで、仮払金を正しく使用したのかを判断してもらえます。メモがなかったり領収書がないと、仮払金の処理が正しくできなくなるため、領収書を受領してきちんとメモをするようにしましょう。
STEP3.仮払精算書の作成
出張から帰ってくると上司に出張報告書を提出しますが、このタイミングで仮払精算書を作成します。見積額と仮払額に差異がある場合には、過不足額を会社に返金もしくは会社から支払ってもらわなければならないため、正確に記入して提出しましょう。
なお、仮払精算書の作成は物品購入や接待交際費も同様の流れで行います。物品購入や接待交際費など、使用用途に応じてテンプレートを作成、またはダウンロードし、正確に記入してもらいましょう。
仮払金と混同しやすい勘定科目
勘定科目とは、お金の流れに対しての入出金の理由を示すための見出しのことです。会社運営における貸借対照表や損益計算書などの帳簿を作成する際に使用します。
「仮払金」も勘定科目の1つですが、仮払金と混同しやすい勘定科目が複数あります。それぞれの概要を把握して勘定科目を間違えないようにしましょう。
仮払金と混同しやすい主な勘定科目は以下のとおりです。
- 仮払金
- 立替金
- 前払金
- 未払金
- 仮受金
- 前払費用
- 仮払消費税
- 小口現金
- 売掛金
- 前受金
- 建設仮勘定
1.仮払金:事前に概算で支出する現金
まず、仮払金とは支出額が未確定の場合に、事前に概算で支出する現金や小切手などのことです。簿記では、使途や金額が確定していない支出を処理する際に用いる勘定科目です。
例えば、発生が予測される旅費を出張前に現金で渡した際に、渡した金額を「仮払金」として処理します。これは、従業員の出張用の現金を渡した段階では支出内容が未確定であることから、仮払金として処理しなければならないのです。
仮払金と実費精算の違い
仮払金と実費精算の違いは、従業員がお金を立て替えているか否かという点です。
実費精算は、従業員が立て替えてから会社に請求します。一方で、仮払金は先に企業が従業員に渡して後日使った金額を精算し直します。そのため、仮払金は実費精算のように従業員がお金を立て替えることはありません。
ただし、どちらの場合も不正申請を防ぐために領収書を提出してもらうなど、仮払金を使った証拠または立て替えた証拠を残しておいてもらう必要があります。
2.立替金:会社が立て替えたお金
立替金とは、社員や取引先企業などが支払うべきお金を、会社が一時的に立て替えた際に発生したお金のことです。例えば、備品を購入する際にお金を立て替えて支払った場合は、支払った金額を「立替金」として処理します。
仮払金と立替金は、どちらも一時的に支払うお金であることから混同されがちです。しかし、立替金は使用用途が明確であるのに対し、仮払金は不明確であるという点に違いがあります。また、立替金は使途が明確であることから立て替えたお金がその金額のまま返金されますが、仮払金は使途や金額が不明確のため返金されるお金に過不足が発生することがあるという違いもあります。
このようにどちらも一時的に支払うお金ではありますが、目的が明確か否か、返金されるお金に差異あるか否かという点が異なるため、混同しないようにご注意ください。
3.前払金:前もって代金を支払った時に使用
簿記における前払金は、商取引で発生した代金を「前もって」支払ったときに使う勘定科目です。前もって支払う代金であることから、前払金を支払った時点ではまだサービスや商品は手元にありません。
仮払金は「とりあえず」お金を先に支払いますが、前払金は「前もって」お金を先に支払うという点に違いがあります。仮払金は一時的にお金を支払い、差額を後日精算しなおしますが、前払金は代金を先払いしておくため差異が発生することはありません。また、仮払金は使途が不透明であるのに対し、前払金は使途がほとんど決まっている点も違います。
このように、仮払金は使途が不透明な代金を「とりあえず」支払うのに対し、前払金は使途が決まったものに対し「前もって」代金を支払う点に違いがあります。
4.未払金:後に支払う義務があるお金
未払金とは、支払う義務があるお金をまだ支払っていない状況でつかう勘定科目です。前払金は、手元にサービスや商品がない段階で先に代金を支払いますが、未払金は逆に手元にサービスや商品が届いているもののその代金を支払っていない状態のことを指します。
仮払金と未払金の違いは、会社が既にお金を払っているか否かです。仮払金は、予測される代金を従業員に支払っている状態であるのに対し、未払金はまだ会社がお金を支払っていない状態です。また、未払金は商品やサービスが届いていることから支払額が確定しており、差異が生じることはありません。差異が生じる可能性があるか否かという点にも違いがあります。
5.仮受金:一時的に概算で入金する仮受金
仮受金とは、入金はされたものの内容がわかっていないお金のことです。基本的に、入金されたお金は誰からの入金なのか、どのような理由で入金されたのかがわかっています。しかし、仮受金は誰からの入金なのか、どの理由で入金されたのか分かっておらず、原因がわかるまでの間に使用する勘定科目です。
最終的に入金に関して相手や理由を明確にし、勘定科目を変更する必要がありますが、長期間放置してしまうと確認が取りづらくなるため注意が必要という特徴があります。
仮払金と仮受金は、どちらも不透明な状態で計上する勘定科目です。仮払金は不透明なお金を支払いますが、仮受金は不透明なお金を受け取る点に違いがあります。
6.前払費用:翌期以降も支払っている費用
前払費用とは、決算をまたいで来期分も支払っている費用のことです。支払金額と内容が確定しているため、支払金額も内容も不透明な仮払金とは意味合いが大きく異なります。
また、前払費用は前もって支払っているお金であり、支払った段階ではまだ手元にサービスや商品は届いていません。支払った段階で、支払ったものが手元にない点は仮払金と同様です。
なお、前払費用は手元に商品やサービスが届いた後で正しい勘定科目に振り分ける必要があります。この際、金額は事前に確定しているため、仮払金のように差異が生じることはありません。
7.仮払消費税:仮払時に支払った消費税額
仮払消費税とは仮払時に支払った消費税額のことで、税抜経理方式を用いる場合に使用する勘定科目です。税抜経理方式は、商品の代金と消費税額を別々に仕訳し、支払った消費税額を「仮払消費税」として計上する方式のことです。決算時には、仮払消費税を仮受消費税と相殺し、差額を「未払消費税等」で計上して消費税額の算出をする必要があります。
仮払金と仮払消費税は、どちらも一時的に代金を支払っています。しかし、仮払消費税は消費税のみに利用することができる勘定科目であり、仮払金は消費税単体に使用することはありません。もちろん、仮払金の不確定なお金に消費税が含まれている場合もありますが、消費税単体で使用する場合は仮払消費税を使います。
仮払金と仮払消費税は、計上の対象となるお金に違いがあります。
8.小口現金:部署ごとに渡す一定の金額
小口現金とは、部署ごとに渡す一定の現金のことです。渡す金額や渡す頻度は会社や部署ごとに異なりますが、多くの場合は月に1度部署にまとまった現金を支給します。そもそも小口とは、「少額」のという意味があることから、小口現金は少額の現金であることがわかります。
小口現金を支払う目的は、主に各部署の交通費や消耗品費(文房具など)、水道光熱費、雑費(お茶代など)の支払いに利用するためです。各部署の小口現金の担当者は、支給された小口現金をいつ、何に、いくら使ったのかを都度記帳していきます。後日記録とともに経理部に提出し、経理部が経費処理します。小口現金と仮払金には、そもそものお金の内容に違いがあります。どちらも使途が明確なわけではありませんが、小口現金は各部署に、仮払金は請求した従業員に渡すお金です。
9.売掛金:掛取引で得た売上の債権
売掛金とは、掛取引で商品を販売した際に、売上の対価として代金を受け取れる債権のことです。企業間の取引は掛取引で行われることが多く、簿記では売掛金と買掛金を仕訳することが多いです。
仮払金と売掛金の違いは、用途が明確か否かという点にあります。仮払金は用途が不透明で、仮払金を使用する際は都度使用した内容や金額をメモしたり、領収書をもらって提出しなければなりません。一方で、売掛金は用途が明確なお金です。そのため、仮払金のように差異が生じることもほぼありません。
10.前受金:商品未引渡の際に使用する勘定科目
前受金とは、手付金として受け取った代金の一部もしくは全部のことです。商品をまだ引き渡していないものの、その商品の代金を受け取っている場合に使用します。売掛金は、その時点で商品の引き渡しが完了していますが、前受金はその時点では商品の引き渡しが完了しておらず、代金のみを先に受け取っている状態です。
仮払金と前受金の違いは、使途が明確であるか否かという点にあります。仮払金は使途が不透明であるのに対し、前受金はそのお金を受け取った理由や商品・サービスが明確です。また、そもそも仮払金はお金を支払った際に仕訳しますが、仮受金はお金を受け取った際に仕訳する勘定科目ということからも、両者には大きな違いがあります。
11.建設仮勘定:有形固定資産の建設のための金額
建設仮勘定とは、将来固定資産として計上されるもののうち、先に代金を支払っている際に使う勘定科目です。仮勘定とは、実際に計上すべき勘定とする前に一旦おいておく項目のことで、このうち建設仮勘定は固定資産に関する仮勘定に用います。
有形固定資産の建設または制作のための支出には「仮払金」勘定は使いません。そのため、建設仮勘定と仮払金は使用の対象となる支出内容に大きな違いがあります。有形固定資産の建設のために計上する際は、「建設仮勘定」を使いましょう。
仮払金を採用するメリット
仮払金を採用するメリットは、従業員の一時的な高額負担を避けられることです。
仮払金は、出張などにかかる費用を前もって渡すお金です。仮払金を採用していない場合、従業員が宿泊費を含む出張代金を全て立て替えなければならないため、一時的に従業員が高額な費用負担をしなければなりません。
しかし、仮払金を採用することで事前に会社からお金をもらうことができるため、従業員が高額な費用負担をしなくて済みます。企業側のメリットは少ないものの、従業員の不満を抑えることは重要です。
仮払金を採用するデメリット
仮払金を採用するデメリットは、主に以下の3点です。
- 現金を扱う作業が発生
- 精算時の不正申請の可能性あり
- ミスが発生しやすい
特に、精算時は領収書など利用した明確な証拠を提出してもらうことが重要です。口だけで「ここに〇〇円を使った」と言われても、本当に出張のためにお金を使ったのかわかりません。不透明なままだと、精算時の不正申請に気づけないというリスクもあるため、領収書の提出を徹底するなど十分な管理が必要不可欠です。
仮払受領書とは
仮払受領書は仮払金を受け取った時に従業員が渡す書類
仮払受領金とは、仮払金を受け取った時に従業員が渡す書類のことです。仮払申請書と書類が分かれている場合もありますが、中には申請書と兼ねているフォーマットもあります。申請書と兼ねているフォーマットを利用すれば、それぞれを管理する手間が省けて便利です。
仮払受領書のフォーマットもお探しの場合は、仮払金申請書と兼ねているフォーマットの利用をおすすめします。
Word形式の仮払金受領書が無料入手できるフリー雛形
仮払金申請書のフォーマットは、Excel形式のものが多いですが、Word形式のフォーマットも配布されています。特に、「free-hinagata.com」のWord形式の仮払金受領書は無料で配布されており、シンプルさが特徴です。
フリー雛形のフォーマットは、金額・内容・日付のみのシンプルな内容です。そのため、仮払金受領書を記入したことがない人でも簡単に作成できます。Word形式の仮払受領書を無料でダウンロードしたい場合は、フリー雛形がおすすめです。
仮払精算書とは
仮払精算書とは、仮払経費申請書で仮払いした経費を精算するために、仮払いされた現金が何に使われたのかや余剰金または不足金の有無を正確に申告をし、余剰や不足があったものを精算する書類のことです。仮払精算書は仮払申請書とセットになっており、仮払申請書と仮払精算書から仮払いしたお金の使い道、過不足などを確認します。
仮払精算書では、正確かつ詳細に情報を記入する必要があります。記入欄を設けるなど、正確かつ詳細に情報を記入できるフォーマットを利用しましょう。
「仮払経費申請書」は、事前に経費を概算で申請するための書類で、事後に実際の経費を申告して仮払金から余剰金や不足金を精算するための書類であることから、混同しないようにご注意ください。
また、仮払精算書に似た書類として「経費精算書」がありますが、経費精算書は社員が立て替えた経費を事後で精算するための書類です。
仮払精算書の記入の際の注意点
仮払精算書に記入する際には、以下の点に注意が必要です。
- 費用発生日を時系列で記入する
- 費用が発生した事項(内容の欄)を記入する
- 勘定科目ごとに記入する
- 備考欄には交通費や人件費などの内訳や補足事項を記入する
- 領収書(レシート)を添付する
仮払精算書では、仮払金を「いつ」「どこで」「何に」使ったのかを明確に示す必要があります。使途を明確に示す方法として最も有効なのが領収書(レシート)の添付です。必ず、仮払金を使う際には領収書(レシート)を発行してもらいましょう。
また、領収書(レシート)が発行できない人件費や交通費については、内訳や補足事項を細かく記入して使途を明確に示しましょう。
仮払精算書のテンプレート3選
- Money Forwardクラウド経費
- TOKIUM
- bizroute
1.Money Forwardクラウド経費|横書きのExcelファイルもある
Money Forwardクラウド経費は、横書き、勘定科目別など5種類のExcelファイルの仮払精算書のテンプレートを提供しています。メールアドレスや事業者区分、従業員数を入力することで、テンプレートをダウンロードするためのURLがメールで届きダウンロードが可能です。
50人以下であれば無料で利用できます。
2.TOKIUM|仮払精算書に関連するテンプレートが5種類ある
仮払精算書に関するテンプレートを5種類提供しています。複数の種類の仮払精算書が提供されているため、用途に合わせてテンプレートをダウンロードして利用可能です。
TOKIUMで提供されている仮払精算書に関するテンプレートは以下の5種類です。
- 仮払経費精算書テンプレート
- 旅費精算書テンプレート
- 経費精算書テンプレート
- 出張旅費精算書テンプレート
- 交通費精算書テンプレート
サイトでは書き方も紹介されているため、仮払精算書を新たに利用したい場合も作成しやすいでしょう。
3.bizroute|出張旅費精算書のテンプレートが4種類入手できる
出張旅費精算書のテンプレートをお探しの場合におすすめです。なぜなら、bizrouteは4種類の出張旅費精算書のテンプレートを提供しているからです。出張旅費精算書と一言で言っても、複数の使途があるため使途に応じて使い分けられます。
また、bizrouteではさまざまな書類のテンプレートを提供しており、出張旅費以外の経費精算書も別ページでダウンロード可能です。
仮払金を管理するための2種類のテンプレート
- 仮払金内訳書
- 仮払金管理表
1.仮払金の内容を明確にする「仮払金内訳書」
仮払金内訳書とは、仮払金の内容を明確にするために作成する書類のことです。仮払金は内容が不透明なことが多く、税務署から仮払金の計上について確認されることがあります。しかし、仮払金内訳書を作成して仮払金の内容を明確にしておくことで、税務署から不必要な疑問を抱かれずに済みます。そのため、仮払金内訳書は必ずしも必要な書類ではありませんが、仮払金を採用する場合は作成しておくことをおすすめします。
仮払金内訳書のテンプレートもWeb上で配布されているため、作成する際は利用しやすいテンプレートを見つけましょう。
2.仮払金を確定するまでに管理する「仮払金管理表」
仮払金管理表とは、支払った仮払金が確定するまでに管理する書類のことです。仮払金は内容が不透明であるため、仮払金管理表を使って仮払金を管理します。
仮払金管理表のテンプレートは、free-template-download.net で入手可能です。free-template-download.net では、A4縦で1伝票を2行にした用紙とA4横で1行にした用紙の2種類を掲載しているため、利用しやすいテンプレートを使いましょう。
free-template-download.net のテンプレートは、領収書など添付書類No.や確認印欄の追加など、自由に編集ができるためおすすめです。
仮払金の支払から精算までの仕訳
当期末までに精算が終わった場合
まずは、仮払金を支払った当期末までに精算が終わった場合の仕訳を3パターンに分けてご紹介します。
今回の事例は、以下のとおりです。
「Aさんが大阪に出張に行くために仮払金10万円を現金で手渡しました。」
仮払金支払時
まずは、出張前に仮払金を支払った際の仕訳です。仮払金10万円を支払っているため、仕訳は以下のとおりになります。
借方 | 貸方 | 摘要 |
仮払金 100,000円 | 現金 100,000円 | 仮払金支払い(Aへ) |
摘要欄には、仮払金を支払った旨と誰に渡したのかを記入しましょう。
仮払金不足で従業員に現金を支払った場合
出張から帰ってきたAさんは、仮払金が不足していたため、不足分を立て替えています。そのため、過不足が生じた仮払金の精算は以下のように仕訳します。
借方 | 貸方 | 摘要 |
旅費交通費 60,000円宿泊費 30,000円接待交際費 20,000円 | 仮払金 100,000円現金 10,000円 | 仮払金精算 |
仮払金の精算に関する仕訳であることから、摘要には「仮払金精算」と記入します。
仮払金が多く会社に現金で返してもらった場合
出張から帰ってきたAさんは、受け取っていた仮払金のうち10,000円を使わなかったため返金しました。この場合、現金を借方に記入して仮払金を精算します。
借方 | 貸方 | 摘要 |
旅費交通費 50,000円宿泊費 30,000円接待交際費 10,000円現金 10,000円 | 仮払金 100,000円 | 仮払金精算 |
当期末までに精算が終わらなかった場合
決算の時期が近いタイミングで仮払金を支払うと、精算が当期末まででは終わらないこともあります。そこでここからは、当期末までに精算が終わらなかった仮払金の仕訳について、3パターンに分けて解説します。
余剰分の返還が決算より後になった場合は未収入金に振替
まずご紹介するパターンは、余剰分の返還が決済より後になった場合です。従業員からの余剰分の返還が決算日よりあとになった場合は、未収金に振り替えて仕訳します。
例えば、「決算日に仮払金の110,000円を精査したところ、交通費20,000円と宿泊費70,000円とそれにかかる消費税10%であることがわかった。ただし、従業員からの返還が遅れ、余剰分の11,000円の回収が決算日よりもあとになった。」この場合の仕訳は以下のようになります。
借方 | 貸方 |
交通費 20,000円宿泊費 70,000円仮払消費税 9,000円未収金 11,000円 | 仮払金 110,000円 |
不足が判明していれば未払金に振替
仮払金の内容が確定した時に不足していることが判明した場合は、未払金に振り替えて仕訳します。この場合の仕訳は以下のとおりです。
借方 | 貸方 |
仮払金 10,000円 | 未払金 10,000円 |
決算時に不明の場合は雑損に振替
決算時に仮払金のままで、どのような使途になるのかわかっていない場合は、仮払金のまま残すのではなく雑損に振り替えて仕訳します。
雑損とは、損益計算書における営業外損失となる勘定科目のことです。営業外損失は内容がわからない損失にも使うことができるため、仮払金を費用に振り替える際は雑損失を使うのがもっとも適切です。
ただし、雑損失のままだと使途が不透明なままであることから、決算書の信頼性が下がる恐れがあります。税務調査や銀行の融資などで不利になる可能性があるため、雑損失はなるべく使わないのが理想です。やむを得ない場合を除き、なるべく決算までに使途を明確にしておきましょう。
仮払金を決算までに精算すべき理由と許容範囲
仮払金は、必ずしも決算までに精算しなければならないという規定はありませんが、可能な限り決算までに清算すべきです。なぜなら、仮払金は決算書においてネガティブな評価になるからです。
仮払金は、予想されるお金を前払いしているため、用途や金額が不透明なお金と判断されます。そのため、少額であれば特に問題ありませんが、仮払金が多すぎると悪い印象を与えます。
ここからは、仮払金を決算までに精算すべき理由と許容範囲を解説します。
高額な仮払金がある決算書はネガティブな評価
仮払金は、決算までに精算できなかった場合は未収入金か雑損に振り替えて計上します。しかし、可能な限り仮払金は決算までに精算すべきです。なぜなら、仮払金は使途不明金が多く、経理体制が杜撰と判断されかねないからです。
仮払金は、予想される費用を前払いするものです。とはいえ、何のためにいくら使うのかは明確になっておらず、不透明性の高いお金でもあります。経理体制が杜撰であると判断されてしまうと、金融機関や税務署からマイナス評価を受けかねないのです。また、マイナス評価を受けるだけではなく法人税の追徴課税が発生するリスクもあります。
このように、仮払金を決算までに精算すべき理由は、仮払金は税務署からマイナス評価になったり、法人税の追徴課税が発生する可能性があるからです。仮払金を採用することで立替金がなくなって従業員の負担が減りますが、仮払金は決算までに精算しておくことが大切です。
仮払金は粉飾決算の温床
仮払金は、あくまで一時的に使用するものであり、支出したお金ではあるものの将来的に資産になります。ただし、決算時に仮払金が残っていた場合、金融機関や税務署がその仮払金を資産と判断するとは限りません。なぜなら、赤字決算を避けるために計上されていたり、資金が社外に流れていて事業のための融資と捉えることができない事もあるからです。
万が一、経費を仮払金にして資産とすると粉飾決算につながります。仮払金によって粉飾決算にならないためには、決算時に仮払金を計上している場合は、経営者が仮払金が残っていることの理由や目的を明確に伝えることが大切です。
総資産の5%までなら許容
経費を仮払金にして資産として計上すると粉飾決算になったり、決算時に仮払金が残っていると税務署や金融機関に悪い印象を与えてしまいます。とはいえ、仮払金が決算時に残っていたからといって必ずしも悪いというわけではなく、総資産の5%までであれば許容されることがほとんどです。これは、総資産の5%までであれば「その他の流動資産」に含んで良いとされているからです。
逆に、仮払金が総資産の5%を超えていると仮払金が多すぎる=経理が杜撰と判断されるため、金融機関や税務署に悪い印象を与えてしまいます。仮払金を決算時に計上しなければならない場合は、総資産の5%を超えないように気をつけましょう。
経費精算が月またぎ、年またぎが発生する理由と対策
経費精算が月またぎや年またぎで発生しないようにするためには、その理由を把握して対策をする必要があります。
経費精算が月またぎや年またぎで発生してしまう主な理由は以下のとおりです。
- 申請者が経費精算申請を失念してしまった
- 出張などにより月内に経費精算を行うタイミングを失った
- 経費精算申請があったものの上長による承認が行われずに経理担当者が処理できない
これらの理由によって経費精算が月またぎ、年またぎで発生することを防ぐためには、社内の経費精算規定を整備し、日頃から従業員に周知しておくことが大切です。
仮払申請書の電子化
仮払金を採用すると、必ず仮払申請書が発生します。仮払申請書で起票した場合は、精算が必ず必要となります。しかし、仮払申請書を紙で管理していると社内公式の仮払申請書のテンプレートや必要書類がどこにあるかわからなかったり、紙の差し戻しや記入漏れ等の発生があることがあります。
このような事態を防ぐためにすべきことが「ワークフロー」です。ワークフローとは、ビジネスプロセスの一連の流れを図式化したもののことを指します。仮払申請・精算を電子化することがワークフローシステムの機能の1つとして存在しており、紙での管理の課題を解決に導きます。
紙での管理の手間やミスを防ぐためにも、仮払申請書は電子化することをおすすめします。
仮払申請書のテンプレートに関するよくある質問
仮払申請書の保管義務は何年間ですか?
7年間です。
これは、法人税法施行規則67条の2によって定められています。
仮払申請書を作成したら、精算が完了した後も必ず7年間は保管してください。
仮払金の相殺処理はどのように行えばいいですか?
仮払金を他の勘定科目に振り替えて仮払金を0にする「仮払金の相殺処理」を行いましょう。
仮払金は不透明な勘定科目であることから、そのまま帳簿に残り続けることは良いことではありません。特に、仮払金は外部から見ると「使途不明金」として扱われるため、企業の会計業務に不信感を与える原因にもなります。
仮払金は早急に妥当性と振替えるべき費用(勘定科目)を確認しましょう。
仮払金の赤字金額は給与から控除しても問題ないですか?
労働基準法の賃金全額払いの原則に違反するためNGです。
ただし、労使協定を結べば給与で控除する事が可能です。
役員へ仮払金を精算するにはどうすればいいですか?
事業に使用されず個人が使うお金として計上されていることが多いですが、実質は役員貸付金として精算します。
帳簿によっては役員報酬となっている場合がありますが、どちらでも問題ありません。
仮払金の着服を防ぐ方法はありますか?
複数人で管理するのがおすすめです。
仮払金は、現金の着服などの不正が起こりやすい勘定科目です。複数人で管理する、仮払金の上限や清算方法等のルールを設定しておくなど、事前の対策や徹底した管理が着服を防ぐ方法といえます。
仮払申請書はテンプレート利用で楽をしよう
仮払金を採用することで、従業員が高額な立替をする必要がなくなり、従業員の負担を減らすことができます。従業員のモチベーションを上げるためには、従業員の負担を軽減することが必要不可欠です。仮払金をうまく活用し、従業員の立替金に関する負担を減らしましょう。
仮払金を採用する場合は、仮払申請書の利用が必要になります。仮払申請書はWeb上でテンプレートが配布されているため、テンプレートを利用して効率化しましよう。
WRITER’S PROFILE
algorithms02 リアほマネーMAGAZINE編集局