著名人・専門家コラム

2024.01.19

現在加入中の保険、保障内容を理解していますか?【住宅FP関根が答える!Vol.85】

みなさん、こんにちは。ファイナンシャルプランナーの関根です。
みなさんは生命保険に加入されていますでしょうか。また、加入されている方はその保険の保障内容をしっかりと理解できていますか。
WDCにて、医療保険に加入している1,111名にアンケート調査を行ったところ、42%の方が「理解していない部分がある」もしくは「まったく理解していない」と回答しました。

※2022年3月 自社調べ

日本人は保険好きな国民で、生命保険文化センターによる2021年度生命保険に関する全国実態調査によると、個人年金保険を含む生命保険の加入率は89.8%となっております。40代から60代まで平均して94%程度が加入しています。その一方で保険加入者の約4割の人が加入中の保障内容を理解していないとはどういうことなのでしょうか。本日はこの辺りについてお話していきます。

※参考:2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査|公益財団法人生命保険文化センター

保障内容が理解できていない背景

理由はいくつか考えられます。年配の方に多い傾向としては、昔は社会人になったら生命保険に入ることが当たり前という時代がありました。新入社員として会社に入社すると昼休みに、保険レディがやってきて、生命保険を勧められます。そのため契約者は保険外交員に勧められるがまま、詳しい保障内容を理解することなく保険に加入してしまうことが多かったです。その結果、契約者の多くは「入院をすれば何かしらお金が出るだろう」「死亡したら、いくらかのまとまったお金が入るだろう」という、大まかな理解をしている人は多かったものの、細かい保障内容まで正確に理解できている人は少なかったと思います。

入院給付金や手術給付金は複雑で、入院給付金一つとっても短期の入院や日帰り入院でも給付されるのかといった違いもありますし、手術給付金も数十種類の代表的な手術にしか支払われない場合もありますし、健康保険が適用される1000種類以上の手術が対象となっている場合もあります。また、入院中の手術のみ給付金が支払われるタイプもあれば日帰り手術にも対応しているものもあります。他にも入院後の通院はもらえるのか、3大疾病になった場合の増額はあるのか、介護状態になった場合の保障はついているのかなど保険によって様々です。

勧められるがまま内容をしっかりと理解せずに加入をしてしまうことはもちろん今でもあることなのですが、昔は特に多かったといえます。その理由ですが、昔の日本の保険会社が勧める保険の多くは定期付終身保険という数百万円の終身保険に、特約として入院や通院、3大疾病や介護等の保障を上乗せするパターンが多く、保険提案も一つの保険会社ですべてを賄うという提案が多かったためです。こういった提案の場合、特約の数が多くなってしまい、契約者も加入内容を理解できていないことが多かったように思います。

本来、保険の加入には目的があります。終身保険は死亡後のお葬式代やお墓代、相続等に使われますし、特約として上乗せする数千万単位の死亡保険は遺族の生活保障として使われることが多いです。

入院保険は当然、入院をした際の保障として使われますが、それも1泊2日の入院から支払われるものもあれば、5日目以降の入院しか支払われないものもあります。いざ入院をしたものの、4日程度の短期入院だった場合、支払われないという可能性もあるためこういった確認も必要です。通院特約をつけている人もいますが、通院は多くの場合、退院後の通院だということをご存知でしょうか。またこういった通院保障は、退院後1年間のみ適用されるといった場合も多いです。病気になり通院をし、通院保障に入っていたと問い合わせされることがありますが一般的な通院のみでは、給付金は支払われないことが多いです。

保障内容を理解していないと損をすることも

以前、国内の保険会社の保険金未払い問題が社会問題とされたことがありました。これはこういった保険加入者の、自分がどういった保険に入っているのかというのを理解していなかったことによる、請求漏れが多かったためです。この中でも特に多かったのは、3大疾病保障特約です。

例えば加入中の保険にがん、心筋梗塞、脳梗塞に3大疾病特約が付けられており、3大疾病になると100万円が給付されるという保障に入っていたとします。心筋梗塞になり、通常でしたら一時金の100万円の請求ができるにもかかわらず、3大疾病保障に入ってくることを知らずに、通常の入院保障のみしか請求せず、結果として保険金の請求漏れとなってしまった事例が多く発生してしまいました。

まとめ

国民の約90%が加入している保険です。生命保険の加入を検討する人は多いのですが、保険加入現場を見ていると、多くの人が保険に加入すると安心してしまいます。保険は加入することが目的ではありません。加入する目的はあくまでも万が一の時に備えるためです。その万が一の時に、自分がどういった保障に入っているのかを理解していないと、ただ保険料を無駄に払っているだけになってしまいます。

現在加入中の保険の保障内容が分かりにくいときにはカスタマーセンターに電話をしてもいいですし、自分が加入をしたときの保険募集人に問い合わせてもいいと思います。どういった保障に入っているのか、年に一度は確認することをお勧めします。

※この記事に記載の情報は公開日時点のものです。

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WRITER’S PROFILE

㈱投資用マンションSOS 代表取締役 関根克直

ファイナンシャルプランニング技能士2級。独立系FPとして18年。ライフプラン作成、保険見直し、住宅ローン提案、投資用不動産計算など、年間300件ほどの面談をおこない幅広いサービスを展開しています。 元ウィンドサーフィンインストラクター、またチャンネル登録10万人YouTuberとしても活躍中。

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