手続きQ&A
2021.08.20
海外居住者でも生命保険に入れるの?渡航する前に手続きをしましょう!
海外に居住する予定があっても、多くの場合は渡航する前であれば生命保険に入れます。
また既に加入している生命保険を海外居住後も継続する場合には、海外へ渡航する前に手続きが必要です。
この記事では海外へ居住する可能性がある人に向けて、必要な生命保険の手続きについて詳しく解説します。
■生命保険の加入手続きは海外渡航前に
生命保険への加入を検討していて海外へ居住する予定がある人は、海外へ渡航する前に生命保険の契約手続きを済ませる必要があります。
ほとんどの生命保険会社が、海外渡航中の保険加入や特約の中途付加などの取り扱いはできない、としています。
日本で生命保険に入っておくには「日本国内に連絡可能な住所および電話番号があるか」と「将来どこに住むか」が大切なポイントです。詳しく解説します。
・日本国内に連絡可能な住所および電話番号があるか
日本の生命保険に加入するには、日本国内に連絡可能な住所および電話番号があることが必要です。海外居住後に一時帰国しても、一時帰国中は生命保険の加入手続きができない保険会社が多いです。また、海外渡航前には、日本国内の代理人の連絡先の登録も必要です。
一般的に海外居住者は海外へ移住の際に、区役所や市役所で転出届を提出して住民票を抜きます。住民票を抜けば住民税や年金の支払いが免除されます。その前に、生命保険の加入手続きを済ませておくようにしましょう。
・将来どこに住むか
もう1つの重要なポイントは「将来どこに住むか」です。海外渡航が一時的なものなのか、それとも明確な意思を持って海外へ永住することが決まっているのか、という点です。前者の場合、たとえば仕事の関係で一時的に海外へ居住するけどいずれ日本へ戻ってくる、という場合は加入が認められます。
後者の場合、たとえば申込みする際に既に海外に永住する事が決まっている、という場合は加入が認められない可能性があります。
保険会社によっても条件が異なりますのであらかじめ確認しておきましょう。
※帰国までの期間や渡航目的、渡航場所、仕事内容などによっては加入ができない場合もあります。前もって保険会社に確認しましょう。
■海外へ移住する前に行うべき保険の手続き
日本国内で契約した生命保険は、海外移住後も継続できます。
ただし、海外へ移住が決まれば、渡航する前に海外移住手続きを行う必要があります。主な手続きについて解説します。
・保険会社に海外渡航届を提出する
海外へ移住する前に、保険会社所定の海外渡航届を提出する必要があります。
海外渡航届には、渡航予定日や帰国予定日、渡航先の住所などの記入が必要です。
また、日本国内の代理人の連絡先(氏名、住所、電話番号、続柄など)も記入が必要です。保険会社からの郵便物は、原則日本国内にしか送付されないため、海外に住んでいる間は日本国内の代理人あてに通知物を送ってもらうことになります。
・保険料の払込方法を確認する
日本国内の口座からそのまま引き落としが継続できれば問題ありません。(海外の銀行口座から引き落としは原則できません。)
保険料をクレジットカード払にしている場合は、海外に住んでいる間もクレジットカードの利用継続やクレジットカードの口座引き落としが問題ないか確認しておきましょう。
また、あらかじめ将来の保険料をまとめて支払う「前納」という方法で帰国するまでの保険料の支払いを済ませておくこともできます。
保険会社によっては代理人に保険料の支払いを委任できる場合もあります。
保険料が支払われないと、保険契約は失効して効力がなくなってしまいます。保険料の支払方法も必ず確認しておきましょう。
・保険の内容をもう一度確認する
海外へ移住後は保険の保障内容の変更ができません。
現在加入している人は、海外へ移住する前に、必ず保険の内容をもう一度確認しておきましょう。
■まとめ
日本の生命保険は、海外へ渡航しても継続できますが、あらかじめ手続きが必要です。
これから生命保険に加入を検討している人で、海外移住の予定のある人や、海外へ移住を検討している人は移住する前に生命保険の加入手続きを済ませておきましょう。
また、既に生命保険に加入している人は、移住前の手続きを忘れないようにしましょう。
WRITER’S PROFILE
リアほMAGAZINE編集局
保険選びのリアルな情報やノウハウをシンプルに分かりやすく解説するリアほ編集局です。