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2024.08.09

海外で入院!多額の費用がかかるって本当?どうやって備えるの?【住宅FP関根が答える!Vol.111】

みなさん、こんにちは。ファイナンシャルプランナーの関根です。
海外旅行中の病気やけが、みなさんも心配に思うかもしれませんが、海外での治療は漠然とお金がかかるイメージがあると思います。本日はこの辺りについてお話ししていきます。

先日X(旧Twitter)でアメリカでの医療費に関するポストが拡散されていました。その内容としては、投稿者さんの30年来の友人が、今年のゴールデンウイークにハワイへ旅行に行き、50代の奥様を旅行先のハワイで脳出血により亡くされたというものです。

これだけでも大変なことと思いますが、そこからさらに追い込まれてしまったのはアメリカにおける医療制度でした。医療費や救急搬送費、入院費がかかり、また倒れられたハワイ島では対応ができない状態だったため、飛行機によりホノルルへの緊急輸送も行われたことにより、医療費は合計で37万ドル、日本円で約5,800万円の請求があったとのことです。

ご遺族の方はそこから海外旅行保険を利用し国民皆保険からの還付を受け、さらに相手側との交渉を繰り返し遺族の方も出せる金額を負担したにも関わらず、最終的に約2,000万円が足りないという事態に陥ってしまい、応援するためのクラウドファンディングを立ち上げたという経緯がありました。

このポストは約1,600万回も表示され、約5,000件のいいね、2,000回以上リポストされ拡散されていきました(2024年7月26日現在)。YouTuberやコメンテーターとして有名な方もこのポストをリポストし、❝アメリカ旅行中に脳内出血で配偶者が入院して亡くなり、治療費として2,000万円以上の出費、クレジットカードの付帯旅行保険では足りず賄えなかった様子がうかがえます。「お金に余裕のない人は、家族にアメリカ旅行をさせないほうが良い」という助言しか思いつかない❞という内容でリポストされており、またさらに拡散されていきました。

海外で入院した場合にかかる費用

それではアメリカで入院をすると実際にはいくらくらいかかるのでしょうか。アメリカにおいて脳出血を患い救急車で搬送、緊急手術をおこない、14日間の入院、さらには最初の7日間をICUで、残りの7日間を一般病棟で治療を受けた場合で考えていきたいと思います。
※ドル円は1ドル150円で計算

  • 救急車による救急搬送費用
    500ドルから2,000ドルとされており、日本円で7.5万円から30万円程度です。
  • 脳出血の手術費用
    5万ドルから15万ドルとされており、日本円で750万円から2,250万円程度です。
  • ICUへの入院費用
    1日当たり4,000ドルから2万ドルとされているため、7日間で2.8万ドルから14万ドル、日本円で420万円から2,100万円程度です。
  • 一般病棟での入院費用
    1日当たり2,000ドルから1万ドルとされているため、7日間で1.4万ドルから7万ドル、日本円で210万円から1,050万円程度です。

以上の数字を単純に足した場合で1,387万円から5,430万円程度もかかってしまいます。Xでクラウドファンディングを呼び掛けていた方の請求金額が約5,800万円ということでしたが、その方は飛行機での救急輸送があったことを考えると、たしかにそれくらいの費用がかかってもおかしくなかったのかもしれません。

海外での入院費用の準備方法

では海外での入院費用はどうやって準備したらよいのでしょうか。最初に思いつくのは日本で加入している入院保険です。海外での病気やけがも日本で加入している入院保険、手術給付金などは使えることが多いですし、また給付金請求の手続きも日本での入院とほとんど同じです

保険金の申請には診断書の取り付けが必要になりますが、請求に使用する診断書は英語表記でも可能な保険会社が多いです。ただ注意が必要なのは、通常日本の入院給付金を請求するために使用する診断書は保険会社指定の雛形がありますが、海外での請求の場合、日本語の診断書雛形が使えないことも考えられます。日本の給付金請求に必要な情報が海外の診断書には書かれていない場合もあるため慎重に行いたいところです。

クレジットカードの付帯保険

また、みなさんの中に、クレジットカードを所有していれば大丈夫と考えている人もいらっしゃると思いますが、実際クレジットカードの付帯保険はどうなっているのでしょうか。クレジットカードの付帯保険を利用できる場合が多いのですが、死亡保障に関しては傷害死亡(事故やけがでの死亡)のみが対象になっていて、疾病死亡(病気での死亡)は対象になっていないことが多いため確認が必要です。ただクレジットカード会社の付帯保険に関しては保険料負担もなく利用できる場合が多いため、利用できるものはしっかりと利用したいところです。補償内容も傷害死亡、後遺症、賠償責任、携行品損害なども付帯されているものも多いので、補償内容は海外旅行に行く前にしっかりとご確認ください。

海外旅行保険

実際のところ、海外旅行保険の必要性はあるのでしょうか。結論から申し上げますと、多額の治療費がかかることが予想される場合、海外旅行保険の加入をお勧めします。ちなみに私もこのコラムを執筆した2日後に、パリオリンピック観戦のために4泊5日のフランスへ出発するのですが、海外旅行保険に加入しています。

今回加入した海外旅行保険の補償内容としては傷害死亡1,000万円、疾病死亡1,000万円、治療・救援費用3,000万円、賠償責任1億円、携行品損害20万円というプランで加入しました。こちらの補償なら旅行先で入院などをした場合でも治療・救援費用として3,000万円まで保障されます。この補償内容で保険料は1人あたり3,000円ちょっと、夫婦で加入したので6,000円ちょっとでした。この金額で一定の安心を担保することができますので、ぜひご加入をお勧めしたいです。

※この記事に記載の情報は公開日時点のものです。

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WRITER’S PROFILE

㈱投資用マンションSOS 代表取締役 関根克直

ファイナンシャルプランニング技能士2級。独立系FPとして18年。ライフプラン作成、保険見直し、住宅ローン提案、投資用不動産計算など、年間300件ほどの面談をおこない幅広いサービスを展開しています。 元ウィンドサーフィンインストラクター、またチャンネル登録10万人YouTuberとしても活躍中。

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