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2024.09.27
健康診断を受けよう!健康体割引を利用してお得に保険加入を【住宅FP関根が答える!Vol.117】
みなさん、こんにちは。ファイナンシャルプランナーの関根です。みなさんは定期的に健康診断を受けていますか。会社員の方は会社で受けている方も多いかと思いますが、専業主婦の方やパートの方、フリーランスの方などは自分自身で健康診断の申し込みを行わないと健康診断を受けずじまいになってしまうことも多々あります。日本では労働安全衛生法により年に1度の健康診断を受ける義務があります。今回はこの健康診断の必要性についてお話していきます。
健康診断は本来、男女ともに前年代で受診率100%でなくてはなりません。しかしながら、そこまで受診率は高くないのが現状です。厚生労働省の「2019年 国民生活基礎調査の概況」によると、2019年1年間の健康診断受診率は20代の男性で70.9%、女性で65.9%、30代の男性で77.9%、女性で60.5%、40代の男性で81.4%、女性で71.5%、50代の男性で81.8%、女性で73.2%、60代の男性で73.3%、女性で67.4%、70代の男性で66.0%、女性で63.5%となっています。
やはりどの年代においても女性の健康診断受診率が男性と比べて低くなっています。また、男性においては働き盛りの40代、50代の健康診断受診率が高いということがわかります。この数値を見てもやはり、専業主婦やパート、フリーランスの方の健康診断への意識の問題になると思います。
健康診断の1番重要な役割は何と言っても病気の早期発見です。年に1度定期的に自分の健康状態、詳しい数値を把握しておくことで、少しずつの数値の上昇などの変化にもいち早く気が付くことができます。そのため、1年前にはなかった異常に対して、早期に治療を開始できることが多いです。
また、健康診断では病気の早期発見だけでなく、予防に役立てることもできます。例えば、高血圧や糖尿病などの病気は、診断される前から数値の上昇により、症状が現れる前に治療や生活習慣の改善がしやすくなります。健康診断の結果をもとに、生活習慣の改善点、食事や運動習慣の見直しなどを意識するきっかけになると思います。
そして、健康診断を受けることで、自分の健康状態を把握することができます。身長、体重、血圧、血糖値などのデータを定期的に確認することで、自分の健康管理に役立てることができます。肥満気味だと気が付いていても、なかなか日々の忙しい生活の中でダイエットをすることを諦めてしまうこともありますが、健康診断があると思うと少しダイエットをしてみる気になりませんか。
さらに、健康診断によって早期に病気を発見することができた場合、重症化してから治療を始めるより、医療費が安く済むことが多いです。病気が進行すると、治療が複雑化し、入院や手術が必要になることがあります。そのため、重症化してからは医療費が大幅に増えてしまう可能性がありますが、早期発見・治療によって完治も見込めることが多く、これらのリスクを軽減することできます。
厚生労働省の「特定健診・保健指導の医療費適正化効果等の検証のためのワーキンググループ取りまとめ」によると、国が重点的に力を入れている40~64歳を対象とする特定健診・保健指導の保健指導を受けたグループは、受けなかったグループと比べると、翌年の1年間の入院外医療費が男性で6,000円~8,000円程度、女性で2,000円~8,000円程度低かったとしています。
※参考:特定健診・保健指導の医療費適正化効果等の検証のためのワーキンググループについて|厚生労働省
また保険に加入する際には健康診断結果の提出が必要な場合もあります。その健康診断結果によっては、保険料が割引になる、健康体割引などがある場合もあります。割引制度を導入しているほとんどの保険会社で確認している内容ですのでチェックしてみましょう。
- 喫煙を過去1年(もしくは2年)していない
→非喫煙体として割引適用になる場合が多いです。
- 血圧の範囲
→年齢にもよりますが最高血圧:139以下/最低血圧:89以下の範囲内であると割引適用になることが多いです。
- 体重バランス
→BMI:18~27の範囲内であれば割引適用になることが多いです。
BMIとは体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で求めることができます。仮に身長172cmの方のBMI数値18~27の範囲を求めてみましょう。
53.3(㎏)÷1.72(m)÷1.72(m)=18(BMI)
79.8(㎏)÷1.72(m)÷1.72(m)=27(BMI)
このように、身長172cmの方のBMI数値18〜27の範囲とは、体重が53.3㎏〜79.8㎏までの方が割引適用になるということです。もちろん、この辺りの数値は保険会社や加入する保険商品によっても異なってきますので、あくまでも参考程度に考えてください。詳しい数値に関しては保険会社や保険の担当者の方に確認をしてみてください。
この健康体割引は保険契約時には割引の対象にならなくても、定期的にチャレンジする機会はあるので諦めずに挑戦してみてください。健康診断は、国民が自分の健康を守るために推奨される大切な取り組みです。早期発見や予防に役立てることができるのはもちろんのことですが、自分自身、健康であると実感することができ、精神的な余裕がもて、より豊かな生活を送ることができます。特に専業主婦やパート収入の方、フリーランスの方はお住まいの市町村に問い合わせてみてはいかがでしょうか。
WRITER’S PROFILE
㈱投資用マンションSOS 代表取締役 関根克直
ファイナンシャルプランニング技能士2級。独立系FPとして18年。ライフプラン作成、保険見直し、住宅ローン提案、投資用不動産計算など、年間300件ほどの面談をおこない幅広いサービスを展開しています。 元ウィンドサーフィンインストラクター、またチャンネル登録10万人YouTuberとしても活躍中。