著名人・専門家コラム

2024.12.23

病気にかかってからでは遅い!時代は遺伝子検査【住宅FP関根が答える!Vol.129】

みなさん、こんにちは。ファイナンシャルプランナーの関根です。
みなさん、病気は突然来ると思っていませんか。毎年欠かさず健康診断を受けていても、去年は異常がなかったはずなのに今年の健診で初めて要検査となってしまった。何の自覚症状もないのに突然がんと宣告されたなど、病気はある日いきなりかかってしまったというイメージが多いかもしれません。
一昔前は実際にそうだったかもしれません。しかしながら、現在は医療現場、研究現場ともに飛躍的に変化しており、病気はある日いきなりかかるものではなく、遺伝子検査などである程度の予測ができるものとなっています。今回はこの遺伝子検査の現状、詳細についてお話していきたいと思います。

遺伝子検査というと皆さんの中でも浸透するきっかけになったのは、アンジェリーナ・ジョリーさんの乳房摘出手術だと思います。アンジェリーナ・ジョリーさんが現時点で病変のない乳房摘出手術を決断した理由は、遺伝子検査を行った結果、乳がんおよび卵巣がんのリスクを大幅に高めるBRCA1遺伝子変異をもっていたためです。アンジェリーナ・ジョリーさんの家族もこのリスクを抱えており、母親は長年がんと闘病した末に、乳がんによって2007年に他界しています。

医師の診断によると、この遺伝子変異により、乳がん発症リスクが87%、卵巣がん発症リスクが50%と推定されていました。アンジェリーナ・ジョリーさんは将来的な発症リスクを可能な限り低減し、健康な姿で子どもたちのそばにいたいという思いから、この予防的な手術を選択したと述べていました。この手術後、乳がんリスクは5%にまで減少したとされています。そしてその後、彼女は卵巣と卵管の摘出手術も受け、卵巣がんリスクも低減しました。

遺伝子検査を行うメリットはたくさんあります。まず何と言っても一番のメリットは病気のリスク把握と予防です。特定の病気に対するリスクが高いかどうかが分かり、もしなにかしらのリスクが高い場合には定期的な検診や予防策を早めに考えるきっかけになります。他にも糖尿病、高血圧、心血管疾患など、生活習慣病のリスク傾向がわかるため、早期の生活習慣改善に繋げやすくなります。

また、遺伝子検査は病気の予防だけではありません。病気の罹患後にも大きなメリットがあります。それはパーソナライズドな医療・治療計画を立てることができるということです。遺伝子検査によって、個々の体質に合わせた治療方法が分かることがあります。遺伝子の違いにより薬の代謝や反応が異なるため、薬の選択や投与量の調整が可能となります。がんなどの場合には、がん細胞の特性に基づいて効果的な治療法を選ぶ「ターゲット療法」も行われ、治療の成功率や副作用軽減にも役立ちます。

そして遺伝子の一部は親から子へ受け継がれるため、自分の検査結果を家族と共有することで、家族全体の健康リスクも把握しやすくなります。例えば、遺伝性疾患が見つかった場合、家族が同じリスクを持つ可能性があるため、家族も検査を受けるきっかけになりやすいと思います。

ほかにも、遺伝子検査は大きな病気を発見するだけでなく、肥満やアルコール、カフェイン感受性や肌質、ストレス耐性、運動特性なども遺伝子からわかることがあり、これを知ることで自分に合った生活習慣が見つかります。検査結果により脂肪を蓄えやすい体質だと分かれば、食生活や運動習慣に一層注意を払ったり、紫外線に弱い体質が分かれば日焼け対策に力を入れたりと、具体的な対策が立てやすくなります。自分にとっての得意、不得意が分かることは生活の質を向上させることに繋がります。うつ病やストレス耐性の傾向を知る手がかりにもなり、こうした結果を参考にすることで、自分に合ったストレス対処法や、必要に応じた専門的なサポートを検討するきっかけになりやすいと言われています。

さらには遺伝子検査を行って遺伝子疾患のリスクがあると分かった場合、それを事前に理解することで、将来的な家族計画やケアの方法を考える材料にもなります。また、パートナーや子どもに対しても同じ検査を検討し、適切な対策を講じることが可能になります。遺伝子検査を通じて、自分自身の体質や遺伝的背景をよりよく知ることができ、家族と異なる体質や特徴の理由がわかったり、個々の遺伝的ルーツについてより理解を深めることが可能になるでしょう。

遺伝子検査というと、今まではインターネットでキットを取り寄せ、自分で血液を採取し、郵送すると後日結果が自宅に届くといったものが主流でした。当時から医療機関でも遺伝子検査は行うことができますが、現在でも医療機関で遺伝子検査を行う人はあまり多くは増えていないようです。そのため、加入する保険会社によっては遺伝子検査を受けられる病院の紹介を行っていることもあり、ちゃんとした機関で検査を受けたいと考えている人はそういったサービスがある場合には、利用することもお勧めいたします。

現在はドラッグストアにて遺伝子検査キットが販売されるようになり、従来より手軽に検査を行うことができるようになりました。がんのリスクなどによる予防的処置を行おうと考える場合にはやはり医療機関でしっかりとした検査をすることをお勧めしますが、肥満やアルコール等、自分の体質を理解したいという点でいうとかなり検査しやすくなりました。まずは手軽に検査をしてみて他者の数値と比べてみることで、ご自身の体質について客観的に理解するのはいかがでしょうか。日本では遺伝子検査を行うという文化自体がまだまだ浸透していません。遺伝子検査を行うメリットはたくさんあり、今後はさらに、病気を未然に防ぐ時代となっていくことでしょう。

※この記事に記載の情報は公開日時点のものです。

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WRITER’S PROFILE

㈱投資用マンションSOS 代表取締役 関根克直

ファイナンシャルプランニング技能士2級。独立系FPとして18年。ライフプラン作成、保険見直し、住宅ローン提案、投資用不動産計算など、年間300件ほどの面談をおこない幅広いサービスを展開しています。 元ウィンドサーフィンインストラクター、またチャンネル登録10万人YouTuberとしても活躍中。

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