保険の基礎知識

2022.04.20

がんのリスクマネジメントの考え方-がんの予防とがんになっても困らないためには

日本人にとっていまやがんは身近な病気です。一方で、がんは生活習慣に注意することでリスクを下げられる病気でもあります。

この記事では、がんのリスクマネジメントについて解説します。
がんにならないためにできること、そして、がんになった時に備える方法がわかります。ぜひ参考にしてください。

がんのリスクマネジメントは2つある

日本人の2人に1人は一生のうち一度はがんになるといわれている現代では、誰にとってもがんは他人事ではありません。一方で、がんは正しい生活習慣を身につけることである程度予防できる病気でもあります。

リスクマネジメントを日本語で危機管理といいます。つまり、がんのリスクマネジメントとは

  1. がんにならないようにリスクをコントロールする
  2. もしがんになってしまっても困らないように備える

 

ことです。

次の項目から、リスクをコントロールし、がんにならない方法とがんになっても困らないように保険などで備える方法を解説します。

がんにならないためにできること

日本人男性のがんの53.3%、女性のがんの27.8%が生活習慣や感染が原因だと考えられています。

国立がん研究センターによると、日本人における主ながんの要因は

  • 禁煙
  • 節酒
  • 食生活
  • 身体活動(運動)
  • 適正体重の維持
  • 感染

の6つです。

このうち、感染を除く5つは生活習慣として各自が注意できる内容です。実際、これらに気をつけて生活している人と、そうでない人では、将来がんになる可能性が異なるというデータを紹介しましょう。

国立がん研究センターが40歳から69歳の男女を対象に実施した調査によると、上記の5つの生活習慣すべてに気をつけていた人は、0または1つだけを実践していた人よりも、男性で43%、女性では37%もがんになるリスクが低くなったことがわかりました。

5つの健康習慣で低下するがんのリスクグラフ
※参考:科学的根拠に基づくがん予防|国立がん研究センター

このように、生活習慣に注意することでがんのリスクを下げられます。がんのリスクマネジメントとして、まずは生活習慣を整えることから始めてみましょう。

5つの生活習慣について、具体的にどのような点に気をつけるべきかを解説します。

禁煙

がんになるリスクを高める生活習慣として大きいものが喫煙です。たばこは吸う本人に影響するだけではありません。他の人のたばこの煙を吸う受動喫煙でもがんのリスクは上がってしまいます。自分と周りの人のためにも、がん予防にはまず禁煙をおすすめします。

節酒

アルコールの飲みすぎはがんのリスクを高めます。国立がん研究センターの調査では、1日あたりの平均アルコール摂取量が、純エタノール量換算で23g未満の人に比べると、46g以上の人は40%程度、69g以上の人は60%程度、がんになるリスクが高くなります

参考までに純アルコール換算で20gは、お酒の種類ごとにどれくらいの量かを公益社団法人アルコール健康医学協会がまとめたものを紹介します。

純アルコール20g相当量
お酒の種類 アルコール度数
(仮定)
ml
ビール 5度 中びん1本 500ml
日本酒 15度 1合 180ml
焼酎 25度 0.6合 約110ml
ウイスキー 43度 ダブル1杯 60ml
ワイン 14度 1/4本 約180ml
缶チューハイ 5度 ロング缶1缶 500ml
※参考:飲酒の基礎知識|公益社団法人アルコール健康医学協会

飲酒そのものはがんのリスクを上げるわけではありませんが、お酒を楽しむ際は量に気をつけましょう。

食生活

食生活において、がん予防のために意識したいポイントは

  • 塩分を取りすぎない
  • 野菜や果物をとる
  • 熱すぎる飲み物や食べ物をとらない

の3点です。

これらのポイントを押さえた食生活は、がんだけでなく、心筋梗塞や脳卒中などの生活習慣病の予防にもつながりますので、普段の生活にぜひ取り入れたいですね。

身体活動(運動)

国立がん研究センターの調査では、男女を問わず、仕事や運動などで身体を動かす機会が多い人ほど、がんのリスクが低くなることがわかりました。

具体的には、18歳から64歳の人は「歩行またはそれと同じ程度の強度の身体活動を1日60分」「息がはずみ汗をかく程度の運動を毎週60分」行うことが推奨されています。日頃、運動習慣がない人は毎日少しずつでも歩く習慣を身につけるところから始めてみましょう。

適正体重の維持

社会と健康研究センター予防研究グループが中高年の日本人を対象に実施した調査から、がんによる死亡のリスクを低くするには、男女ともに太りすぎず痩せすぎず、適正な体重を保つことが重要だとわかっています。

肥満度を表す指標であるBMI(Body Mass Index)を使って適正体重を示すと、男性ではBMI21.0〜26.9、女性はBMI21.0〜24.9になるように体重をコントロールするのが健康維持には効果があるようです。なお、BMIは「BMI=体重(kg)÷ 身長(m)の2乗」で求められ、数字が大きいほど肥満度が高いといえます。

がんに備えられる保険の選び方

どれだけ生活習慣に気をつけていても、がんを完全に予防はできません。そこで、がんの予防と併せて、がんになった時の備えもリスクマネジメントの一つとして考えておきましょう。

がんになると医療費がかかったり、仕事を休むことで収入が減ったりと経済的に大きな影響を受ける可能性があります。これらに備える方法にはまず貯蓄がありますが、貯蓄だけでは足りない場合には保険を活用しましょう。ここでは、がんになった時のリスクマネジメントとして、おすすめの保険を紹介します。

がん保険

がんの医療費への備えとして、まずがん保険を思い浮かべる人は多いでしょう。がん保険は、がんでかかる医療費を保障することに特化した保険です。

がんと診断された際に受け取れる診断給付金(診断一時金)や入院給付金、通院給付金などで、がん治療でかかるさまざまな費用を手厚くサポートします。医療保険よりも保障が手厚いため、生活費などの医療費以外の支出にあてることも可能です。

医療保険

病気やケガによる入院や手術でかかる医療費を保障する医療保険も、がんにかかった時の備えとして有効です。がんによる入院や手術の際に、所定の入院給付金や手術給付金が受け取れます。また、がんにかかった際に通常よりもさらに上乗せした保障が受けられるがん特約を付帯させるのも良いでしょう。ほかに、がん保険と医療保険の両方に加入する方法もあります。

まとめ

がんのリスクマネジメントでは、がん予防とがんになった時の備えが大切です。良い生活習慣を継続することでがんのリスクを抑えられますが、がんになる可能性をゼロにはできません。そのため、がんの予防と並行して、がんになった時の備えが必要です。

また、がんは早期発見で完治率が上がったり、治療期間が短くなったりすることもあります。がんのリスクマネジメントの一環として定期的にがん検診を受けることもおすすめします。

※この記事に記載の情報は公開日時点のものです。

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リアほMAGAZINE編集局

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