保険の基礎知識

2023.05.12

外貨建て保険はおすすめ?メリット・デメリットから解説!【FP監修】

監修者情報

株式会社FP-MYS 代表取締役 工藤 崇
ファイナンシャルプランニング技能検定2級・証券外務員二種。レタプラ開発・提供。YMYL領域の執筆多数。相続・保険・資産運用などの個人相談。IFA事業展開予定。ライフプラン・シニア関連の開発案件受任。

外貨建て保険とは、米ドルなどの外貨で運用する保険です。運用期間が終了したあと、満期保険金や解約返戻金、死亡保険金なども外貨で受け取ります。受け取った外貨は、為替手数料を払うことで円に戻すことも可能です。

この記事では、外貨建て保険を選ぶメリットやデメリットを解説します。外貨建て保険を始めてみたい人は、ぜひ参考にしてください。

外貨建て保険のメリット

外貨建て保険には、一般的な日本円建ての保険とは異なるメリットがあります。ここでは、外貨建て保険のメリットを3つ紹介します。

保険料が安い

外貨建て保険は、同じような保障内容でも日本円建てよりも保険料が安いのがメリットです。保険料が安くなる理由の1つは、外貨と日本円の金利差です。低金利政策が続いている日本と比べると、アメリカやオーストラリアなどの政策金利は、数%高い状態が続いています。日本と外国の金利差は、保険料を決める要因のひとつである予定利率に影響します。外貨建て保険は予定利率が高いため、同じ条件下でも少ない保険料でより高い運用収益が期待できます。また運用益の予測も日本円に比べ外貨は高いため、外貨建て保険は日本円よりも保険料が安く設定されています。

為替の変動により、為替差益を得られる可能性がある

外貨建て保険では、将来的に外貨で満期保険金などを受け取るのが一般的です。その際、加入時よりも円安が進んでいると、受け取った保険金などを日本円に戻した際により多くの金額を受け取れる可能性があります。この外貨を日本円に戻すことによって発生する利益を、為替差益と呼びます。

分散投資ができる

外貨建て保険を活用することで、資産に外貨を組み入れ、分散投資ができます。資産のほとんどを日本円で持っていると、大幅に円高が進んだ場合などに資産をドルで見立てたときに減少するリスクがあります。また、世界各国で経済状況は異なるため、資産の一部を外貨建て保険で持つことで分散投資を実現し利益を上げられる可能性が高まります。

外貨建て保険のデメリット

外貨建て保険にはメリットがある一方、デメリットもあります。ここでは、外貨建て保険を始める際に注意したいデメリットを3つ解説します。

円での元本保障はない

受け取った外貨を円に戻した際に、円安によって、利益が出る可能性がある点をメリットとして紹介しました。反対に、円高になれば損をするおそれもあります。

毎月の払い込み保険料が増減する。

外貨建て保険の多くは、円で保険料を支払います。しかし、運用は外貨で行われるため、支払われた保険料を保険会社が外貨へ交換する必要があります。その際、計画通りに運用するために大切なのは、外貨建てで見たときの毎月の保険料が一定となることです。そのため、日本円での保険料は、毎月決まった日の為替レートに沿って決まる仕組みが採られています。

たとえば、毎月100米ドルずつ積み立てていく米ドル建て保険の場合、為替レートによって保険料は以下のように変化します。

1ドル80円:保険料は8,000円

1ドル100円:保険料は10,000円

1ドル120円:保険料は12,000円

一般的に、日本円建ての保険にはこのように毎月保険料が変わる仕組みはないため、わかりにくいなどと感じる人もいるでしょう。保険料が毎月変わることで、家計管理が複雑になる・日本円で払い込んだ保険料の総額がわかりにくい点などもデメリットだといえます。

為替手数料がかかる

満期保険金や解約返戻金などを外貨で受け取りしたあと、円に交換する場合、1ドルあたり1銭~50銭ほど手数料がかかるのが一般的です。外貨を外貨のまま使う予定がない人にとっては、手数料負担が必要なのはデメリットといえるでしょう。

外貨建て保険に向いている人・向いていない人

外貨建て保険は、日本円建ての一般的な保険と比べて保険料が安いなどのメリットもある一方、円での元本保障がないなどのデメリットもあります。ここでは、メリット・デメリットを踏まえて、外貨建て保険がどのような人に向いている・向いていない商品かを解説します。

外貨建て保険に向いている人

  • 投資・運用のために保険を活用したい
  • 国際分散投資をしたい
  • 安い保険料で、手厚い保障を受けたい
  • 外貨をよく使う

外貨建て保険は、一般的な日本円建ての保険よりも利率がよく、保険料が安い保険です。将来、満期保険金などを外貨で受け取れるため、円安が進んでいれば、資産が大きく増える可能性もあります。そのため、保険を使って積極的に投資してみたい人に向いています

また、資産の一部を外貨で持つことにもなるため、国際分散投資ができるのも、保険を資産運用の手段のひとつとして活用したい人に向いているといえるでしょう。将来、外貨で保険金などを受け取れることから、海外移住を考えている人にも便利です。

外貨建て保険に向いていない人

  • 保険で投資・運用はしたくない
  • 元本割れは許容できない
  • 毎月定額の保険料を払いたい
  • 外貨建て保険の仕組みは複雑すぎると感じる

外貨建て保険は、為替変動リスクがある金融商品です。そのため、一般的な保険よりも仕組みが複雑です。複雑すぎてよく理解できないと感じる場合は、保険募集人に疑問が無くなるまで説明を受け、理解してからの加入が必須です。

まとめ

外貨建て保険は、払い込んだ保険料をアメリカやオーストラリアなど、日本よりも金利が高い国の外貨で運用する金融商品です。同じ保障内容でも一般的な保険に比べて保険料が安い代わりに、満期保険金などを外貨で受け取るのが特徴です。また、為替リスクなどのように、日本円建ての保険にはないメリットやデメリットもあります。

外貨建て保険は、一般的な保険よりも仕組みが複雑です。この記事を参考に、外貨建て保険の特徴をよく理解したうえで活用するようにしましょう。

※この記事に記載の情報は公開日時点のものです。

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リアほMAGAZINE編集局

保険選びのリアルな情報やノウハウをシンプルに分かりやすく解説するリアほ編集局です。

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