保険の基礎知識
2022.04.20
がん保険比較のポイントは?保障内容や注意点を踏まえて解説
がん保険はがんに特化した保障が特徴の保険ですが、実はどのような保障があるのかや複数のがん保険からどのように自分に合うものを選べば良いのかわからない人は少なくありません。
この記事では、がん保険の加入時に知っておきたい基礎知識として
- 保障内容
- 注意点
- 複数のがん保険を比較する時のポイント
を紹介します。
これからがん保険に入ろうと考えている人はぜひ参考にしてください。
がん保険の主な保障内容
がん保険の基礎知識として、まずは保障内容を紹介します。
がん保険の主な保障には以下の4つがあります。
- 診断給付金
- 入院給付金
- 通院給付金
- 先進医療給付金
がん保険によって、上記の保障のいくつかがあらかじめセットになった商品や、自分で複数の保障を組み合わせられる商品があります。それぞれの保障を理解し、必要な保障を得られる商品を選びましょう。
診断給付金(一時金)
診断給付金は、がんと診断された際に一時金としてまとまった給付金を受け取れる保障です。
- 治療開始前に受け取れる
- 治療方法や治療期間に関係なく一定額の給付金を受け取れる
の2点が特徴です。
治療が始まる前にまとまった金額が受け取れるため、入院準備や家族の生活費など医療費以外に活用することも可能です。
入院給付金
入院給付金はがん治療のために入院した際に、入院日数に応じた給付金を受け取れる保障です。多くの場合、加入時に1日あたり5,000円・1万円などから金額を選べます。
医療保険にも入院保障がありますが、60日・120日などの制限があることが一般的です。しかし、がん保険では入院給付金が受け取れる入院日数に制限のない商品が多く、入院が長期に及んだ際でも安心です。
通院給付金
通院給付金はがんの治療のために通院した際に、通院日数に応じた給付金を受け取れる保障です。入院給付金と同じく、金額は1日あたり5,000円・1万円などから選択します。
現在、がんの治療は入院よりも通院治療の方が主流となっているため、重要度が増している保障です。
先進医療給付金
先進医療給付金は、がんの治療のために先進医療を受けた際に、かかった費用を保障します。先進医療は公的保険の対象外のため、一回あたり数十万円から数百万円の費用かかる費用は全額自己負担です。そのため、がん保険の先進医療給付金がなければ先進医療による治療を選べないこともありえます。
もしもの時に治療の選択肢を広げるためにも、がん保険では先進医療への保障の有無を確認しましょう。ただし、医療保険に先進医療特約が付帯している場合は保障の重複に注意しましょう。
がん保険加入時の注意点
がん保険に加入する際の注意点をまとめます。
これらの内容に注意しつつ、がん保険に加入するかどうかの検討、商品の比較検討をしてください。
医療保険との重複
がん保険とは別で、医療保険にも加入している方は、保障内容が重複していないか確認しましょう。
たとえば、がんの治療のために入院した際は、医療保険とがん保険の双方から入院給付金を受け取れます。そのため、手厚い保障を受けたい場合はあえて両方に加入することもできますが、その分、月々の保険料の負担が大きくなることを忘れてはいけません。
がん保険では特に入院や先進医療への保障が他の保険と重複しやすいため、加入前に見直すことをおすすめします。
免責期間
がん保険には免責期間があります。がん保険に入る人のなかには、体調不良を自覚している状態で加入する人がいることがあり、そのような人が加入直後から保障を受けると、他の保険加入者とのバランスが取れません。そこで、免責期間は加入者間の公平性を保つために設けられています。期間は90日程度で設定されていることが多く、この期間にがんが見つかっても保障を受けられません。
がん保険比較のポイント
がん保険に加入したい時、どのように選べば良いのでしょうか。ここでは、がん保険を比較する際のポイントを3つ紹介します。
診断給付金(一時金)が支払われる回数
がん保険の主な保障の一つである診断給付金(一時金)は、保険によって加入期間中に一度だけ支払われるものと、複数回支払われるものがあります。一度がんにかかると、再発や転移することもあるため、診断給付金は複数回受け取れるほうが安心です。ただし、2回目以降に診断給付金を受け取るためには、前回の受け取りから2年経過しているなどの条件があることには注意しましょう。
一方、診断給付金が一度しか受け取れないがん保険は、複数回受け取れるものに比べて保険料が安い傾向があります。保険料と保障のバランスを考えて選ぶのがおすすめです。
上皮内新生物でも保障が受けられるか
上皮内新生物とは、基底膜以降の組織に浸潤せず、上皮(粘膜層)内にとどまっている状態のがんです。厳密にはいわゆるがん(悪性新生物)とは別物であるため、がん保険のなかには上皮内新生物を保証対象外としているものがあります。
上皮内新生物は、手術で完全に取り除くと再発リスクが低く、転移のリスクも低いのですが、治療が必要なことには変わりありません。保険に加入する際は、上皮内新生物も保障範囲に含まれているかを確認しておきましょう。
終身タイプか定期タイプか
がん保険の保障期間には、保障が一生涯続く終身タイプと10年や20年などの一定期間に限定されており、継続する場合は更新が必要な定期タイプもあります。
定期タイプは保険料が割安ですが、更新のたびに年齢に応じて保険料が上がることに注意が必要です。一方、終身タイプのがん保険は、加入期間中の保険料が一定のため、長期間にわたって加入し続けるなら払い込む保険料の総額を定期タイプよりも抑えられます。
一定期間だけがんによる経済的リスクに備えたいなら定期タイプ、ある程度長い期間にわたって保険を継続する予定なら終身タイプがおすすめです。
まとめ
この記事では、がん保険の基礎知識として
- 主な保障内容
- 加入時の注意点
- がん保険を比較する際のポイント
を紹介しました。
各保険会社からさまざまながん保険が販売されています。自分にとって最適な商品を選ぶために、この記事が参考になれば幸いです。
WRITER’S PROFILE
リアほMAGAZINE編集局
保険選びのリアルな情報やノウハウをシンプルに分かりやすく解説するリアほ編集局です。