著名人・専門家コラム

2023.05.16

女性に多い骨粗しょう症の原因や対処法は?【住宅FP関根が答える!Vol.55】

みなさん、こんにちは。ファイナンシャルプランナーの関根です。

今回のコラムでは高齢の女性に多いとされる骨粗しょう症についてお話しします。原因や、骨粗しょう症にならないための生活習慣など、老後を健康に過ごすための方法をお伝えします。

女性と男性の受療率

みなさんは男性と女性で比べた場合、女性の方が通院や入院をしているということはご存じでしょうか。厚生労働省の「令和2年患者調査の概況」によれば、人口10万人あたりの入院数は男性の910人に対して女性が1,007人となっており、約10%も多いことが分かります。また外来に関しては、男性4,971人に対して女性6,308人となっており、女性の方が約26%も多いことが分かります。

※参考:令和2年(2020)患者調査|厚生労働省

なぜ、女性の方が病院にかかる確率が高いのでしょうか。理由はいろいろあると思いますが、まず女性の方が長生きであるということがあげられます。また、女性は妊娠、出産で通院や入院をすることも多く、こういったものもデータには含まれます。そして、女性には子宮のように女性にしかない臓器があるからということが大きな要因となります。

女性の骨粗しょう症

また、女性の場合、年を重ねると骨粗しょう症になる方も多いです。日本での骨粗しょう症患者数は約1280万人といわれています。男女比率では、男性300万人に対し、女性980万人と圧倒的に女性の割合が高くなっています

日本人で50歳以上の女性の3人に1人は骨粗しょう症になるといわれ、年代別には50代で9人に1人、60代で3人に1人、70代では2人に1人の割合で骨粗しょう症になるといわれています。

※参考:骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版|一般社団法人骨粗鬆症学会

女性に骨粗しょう症が多い理由

骨密度は女性の場合、18歳くらいでピークに達します。そののち40歳代半ばまではほぼ一定を維持しますが、50歳前後から低下していくといわれています。低下していく理由ですが、一番は女性ホルモンのエストロゲンの減少が影響していきます
エストロゲンは、骨密度を維持する役割があります。女性は更年期にエストロゲンの分泌が減少するため、骨密度が急速に低下し、骨粗しょう症になりやすくなるといわれています。

また、女性ホルモン分泌の減少に加え、腸管でのカルシウムの吸収が悪くなったり、カルシウムの吸収を助けるビタミンDをつくる働きが弱くなるなどの理由があります。
このビタミンDというものは体内で合成させるビタミンなのですが、主に太陽からの紫外線で生成されます。女性の場合、なるべく紫外線に当たらないような生活をする方も多く、男性と比べて骨粗しょう症になりやすくなります

また、年齢を重ねると若い頃よりも運動量が減ることも理由の一つといわれています。運動によって骨にかかる圧力や負荷が骨の細胞に刺激を与え、骨密度を向上させますし、適度な運動は腸でのカルシウムの吸収を促進し、骨に適切なカルシウムが供給されることを助けてくれます。

そして女性の場合、成長期に無理なダイエットをしていた方も多いと思います。ダイエットによる栄養不足は骨粗しょう症の原因になりますが、とくに成長期は丈夫な骨をつくり、骨にカルシウムを貯蓄する大事な時期ですので、極端なダイエットをしますと、将来の骨密度に悪影響を及ぼします。

骨粗しょう症が及ぼす影響

介護の現場ではよくあることなのですが、老後シニア世代になっても自分は若いと思い、アクティブに動いていたとしても、ほんの数ミリの段差につまずき骨折などをして、入院をしてしまうことがあります。その入院が長引く中で筋肉が衰え、それまでよく出かけていた散歩や、シニア世代のサークルなどにも顔を出さなくなり、一気にふさぎ込んでしまうこともよくあります。外出をしなくなるため、また筋肉が落ちていくという悪循環を繰り返す。そういった老後を過ごす方はとても多いです。

本来、人の骨というものは通常の普段の生活でかかる外からの力に十分に耐えられるほど強く出来ています。そのため骨折をするときは、骨の強さ以上の外からの力が加わった場合か、骨粗しょう症などで骨自体が弱くなっていて、少しの外からの力でも折れてしまうかのいずれかです。若者の場合、交通事故やスポーツ中の衝突などで大きな力が加わって骨折しますが、高齢者の場合、室内で転んだだけで骨折するというのは、骨の強さが弱くなっているからです。

骨粗しょう症にならないために

年齢とともに生じるホルモンバランスの変化は、自分自身で防ぎようもないのかもしれませんが、食事や運動習慣などは意識をすることで、一定の骨折リスクも回避することができることは分かっています。運動習慣が大切だということを分かっている人は多いと思います。年をとったら運動を始めますではなく、若いうちから日常的な運動習慣を持ちましょう。
ちなみに筆者の関根は筋トレが趣味で、年に1~2度、フィジークという筋肉の美しさを競い合う大会に出場しています。大会出場歴は9年になりますが、シニアになってもトレーニング、大会出場と続けたいと思っています。

※この記事に記載の情報は公開日時点のものです。

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WRITER’S PROFILE

㈱投資用マンションSOS 代表取締役 関根克直

ファイナンシャルプランニング技能士2級。独立系FPとして18年。ライフプラン作成、保険見直し、住宅ローン提案、投資用不動産計算など、年間300件ほどの面談をおこない幅広いサービスを展開しています。 元ウィンドサーフィンインストラクター、またチャンネル登録10万人YouTuberとしても活躍中。

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