著名人・専門家コラム

2022.05.16

予防しよう、生活習慣病【住宅FP関根が答える!Vol.7】

みなさんこんにちは、ファイナンシャルプランナーの関根です。

前回のコラムでは就業不能保険についてお話しました。働けなくなってしまうと休職したり、退職により収入金額は減りますが、今までの生活費に加えて、治療費などが必要になる場合が多く家庭に大きな負担となります。そういった働けないリスクには就業不能保険で備えましょうというお話ししました。


今までは病気にかかってしまうことを前提とした保険について解説をしてきましたが今回のコラムでは、少し視点を変えてお話させて頂きます。病気にかかってしまってからの保障も重要ですが、そもそも病気に罹患しないことが一番です。人間誰しもピンピンコロリが理想ですよね。生活習慣病に罹患し生活に制限が出てしまうと残された長い人生の楽しみが減ってしまいます。できるだけ長い期間健康に過ごせるように生活習慣病の予防について解説いたします。

生活習慣病の原因は?

生活習慣病になる一番の原因は不規則な生活習慣です。具体的には「不適切な食生活」「ストレス過剰」「運動不足」「過度の飲酒」「喫煙」などが挙げられます。仕事をしていると決まった時間に食事をすることができなかったり、深夜に起きているとおなかが空いてしまい夜食を食べてしまう。身体に良くないと分かっていても変えることができず、やめられない。
こういった不規則な生活習慣を続けると生活習慣病の予備軍となり、「高血圧」や「脂質異常」、「高血糖」などのリスクがあります。毎年受けている健康診断で血圧の数値で引っかかり要生活指導になるなど自覚をするようになってきます。
さらに進行すると「高血圧症」や「脂質異常症」、「高血糖症(糖尿病)」といった生活習慣病の発症リスクがあります。病気が重症化すると合併症へと進行するリスクがあり、合併症は代表的なものでいうと「脳梗塞」「心筋梗塞」など、また糖尿病からは「糖尿病網膜症」になることもあり、失明のリスクもあります。最終的には生活機能の低下や要介護状態となり「寝たきり」「半身の麻痺」「運動制限」「嚥下障害」「認知症」と発展する可能性があります。

高血圧症

今回は数ある生活習慣病の中でも高血圧性疾患についてお話いたします。

実際に高血圧とは数値でいうとどれくらいからになるのでしょうか。目安にして頂きたい基準は2つあります。1つ目の基準は病院・クリニックなどで測る診察室血圧で、140/90 mmHgとなっています。2つ目の基準は自宅で自分で測る家庭血圧で、135/ 85 mmHgです。みなさんご自身の数値は正常範囲内でしょうか。高血圧症は大変多くの方が罹患していますが放置していては深刻な問題となります。日頃から生活習慣に気を遣いましょう。


オムロンヘルスケア株式会社の「高血圧症に関する医師・患者調査」によると高血圧症と診断された後に、3人に1人が狭心症や脳梗塞などと診断されています。これ、非常に多い確率だとは思いませんか?
また、病気になると本来かけなくてよいところにお金がかかります。FP教育出版の調べによる費用例を挙げます。

Aさんは高血圧症のため外来通院していましたが、血圧の異常高値のため、10日間入院しました。また狭心症などについても心臓カテーテル検査などで精密検査を行った場合の費用は次の通りになります。
健康保険対象医療費の3割負担額は14.3万円。
高額療養費が6.1万円
食事代や差額ベッド代などが9.8万円程度

となり、自己負担合計額は18万/月程度になります。この金額って大きいですよね。ほかのところで使いたいものです。

高血圧の恐ろしさ

フランクリン・ルーズベルトは太平洋戦争をはじめ、第2次世界大戦時の第32代米国大統領でした。戦時中の例外措置として、4期目の米大統領を務め始めてから4カ月目に高血圧性脳出血で倒れ、帰らぬ人となりました。当時の血圧は300/190mmHgと、現代においてはなかなか聞いたことのない血圧の数値でした。主治医はなぜ血圧を下げなかったのでしょうか。大統領になるお方が高血圧を放置していたなんて考えられませんよね。理由としてはその当時、良い降圧剤が存在しなかったことです。高血圧の薬物療法はエセ医療と思われていたため、「高血圧は治療対象とはならない」というのが医学の常識でした。また、「血圧を下げると腎などの重要臓器への血流が悪くなってしまう、だから下げてはならない」という論法が根強く定着していたためと言われています。今ではそういったことは間違っているとはっきりわかると思いますが、当時はこの考え方が正しいとされていました。知識がないということは怖いものです。


高血圧症というと軽視している方もたくさんいらっしゃいますが、合併症につながりやすく、非常に重大な病気です。正しい知識をもって取り返しがつかなくなる前に生活習慣を見直していきましょう。ちなみに生活習慣病がに気になる方は、医療保険における3大疾病一時金特約や3大疾病無制限日数給付特約などを選択されると安心だと思います。ただ今後の人生をより豊かにするには健康年齢を自分自身で引き上げていくことが重要です。帰り道、一駅前で降りて歩いてみませんか?


▼住宅FP関根コラム前回の記事はこちら
いざというときの就業不能保険って?【住宅FP関根が答える!Vol.6】

※この記事に記載の情報は公開日時点のものです。

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WRITER’S PROFILE

㈱投資用マンションSOS 代表取締役 関根克直

ファイナンシャルプランニング技能士2級。独立系FPとして18年。ライフプラン作成、保険見直し、住宅ローン提案、投資用不動産計算など、年間300件ほどの面談をおこない幅広いサービスを展開しています。 元ウィンドサーフィンインストラクター、またチャンネル登録10万人YouTuberとしても活躍中。

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