保険業界のリアル！保険の営業マンってどんな人？【さんきゅう倉田コラムVol.01】

みなさんの周りにいる大人で保険のことを教えてくれる人はいますか。
保険のことを教えてくれるのは保険の営業マンだけではありませんか。
でも、その人が客と真摯に向き合ってくれているかどうかはわからない。自分の利益を最大化しようと考えているあなたの敵かもしれないし、最適な保険を探し続けてくれるあなたの生涯の友人かもしれない。
だから、保険の営業マンについて知っておかなければなりません。
営業マンとはどんな人々の集まりなのか、生命保険会社で2年、保険代理店で12年勤めた保険の営業マンAさんに話を聞きました。

保険の営業マンってどんな人？？

大きく分けると、大手の保険会社に所属して保険を売る人と商業施設の中などにある保険の代理店に所属して保険を売る人がいます。
大手の保険会社の人は自社の商品に対し豊富な知識を持っている可能性があるし、代理店の人はさまざまな保険会社の商品を扱うので広い知識を持っている可能性があります。
一長一短なので、ご自身の条件や環境に合わせて選びましょう。

保険の営業マンは土日でも会ってくれる

「保険屋として儲けるためには、土日返上で働くことが大事です。平日の日中は事務作業をして、会社帰りや土日に顧客と会うことが多いですね。契約までには4、５回の面談をします。家族構成や年収、どのような人生を歩みたいかをヒアリングして、最適な保険を勧める。そうやって信頼関係を築いてから顧客に合った契約をするようにしています」

このような営業マンはAさんだけではありません。平日に時間が取れない方は、土日に営業マンと会うことを検討してはいかがでしょうか。
また、周りに営業マンがいない方は、商業施設などにある保険の代理店で話を聞いてみるのはどうでしょう。Aさん曰く、まだ加入する意思がなくとも構わないそうです。ひとりで不安なら恋人とふたりで話を聞くのもいいと思います。

保険の営業マンの収入はどうやって決まるの？

たくさん保険を売ると、収入が増えるのが保険の営業マンのお仕事。でも、保険の種類によってもらえる手数料は異なります。

掛け捨ての医療保険なら掛け金の半分くらいをもらえるし、返戻金があるタイプの保険なら掛け金の30%くらいをもらえます。

ただし、案件を紹介してくれた会社と折半することもあるそうです。
なお、ずっと同じ手数料がもらえるのではなく、契約をもらった１年が最も手数料が高くなっています。

最大でどれくらい儲かるの？

「保険代理店の社長は年収が一億円を超えています。また、名刺にある肩書きで年収を推測することもできます。MDRTなら年収1,000万円くらい。営業マンの5％くらいでしょうか。その上にCOTがあって年収3,000万円くらい、そのさらに上にTOTがあって年収7,000万円くらいだと思います。」

みなさんももらった名刺を見てみてください。もしかしたら、とても裕福な営業マンかもしれません。

ちなみに、筆者が以前会った外資系保険会社の支店長はニューヨークの弁護士のような（『SUITS』のハーヴィみたいな）出で立ちで、名乗る前から支店長だとわかりました。

保険の営業マンが考える良い営業マンの3つの条件は？

• 迅速に対応してくれる
• 押し売りしない
• ちゃんと顧客のニーズを聞いてくれる

保険の営業マンが考える悪い営業マンの３つの条件は？

• 営業マンに都合の良い保険商品を販売する
• 手数料が高い保険を売る
• 不必要な乗り換えをさせる

保険の営業マンに1問1答

おすすめの保険は？

長期の資産形成としては変額保険。
がん保険の分野は日進月歩、定期的に見直しを。

生命保険に入らなくていいのはどんな人？

イーロン・マスク
（くらいお金持ちの人）

新社会人へのアドバイスは？

給料の手取りの10%を保険か投資信託に。

嫌なお客さんはどんな人？

毎日電話をかけてくる人

良い営業マンの見分け方は？

営業マンが一方的に話すのではなく、ちゃんと顧客の話を聞いてからプランを出してくれる営業マンは良い。

超お金持ちにおすすめの保険は？

掛け捨て。保険で資産運用は不要だから、大きな補償があるものを勧める。

保険に入る前にやるべきことは？

信頼できるプランナーを探そう。客に知識があっても、プロである営業マンには対抗できない。

今と昔で保険業界に違いがある？

プランナーに会うことが簡単になった。お店もたくさんあるし、ネットで気軽にアポが取れる。

今と昔で営業マンは変わった？

良い人が多くなっている。金融庁の監督もあるし、制度がしっかりした。民間の保険は公的保険制度を補完する位置付けになっている。昔は、ひとりの顧客に20件の保険契約させた、顧客の解約希望に応じないなどの悪い話も聞いた。

今と昔で保険の情報格差はどうなった？

保険の情報は営業マンと客で100:0だったが、インターネットによって、客は情報を得やすくなった。

なぜ保険の乗り換えを薦める営業マンがいるの？

保険の営業マンは最初の1年間はもらえる手数料が多い。短期解約に伴う解約手数料がなくなったタイミングで、保険を乗り換えさせる営業マンもいた。現在は不正な乗り換えは禁止されている。

「保険は不要」と言う人もいる。どう思う？

保険は生活を豊かにする一つの手段に過ぎない。

保険の目安の掛け金は毎月いくら？

月10万円だと多い。営業マン自身は平均月2〜3万円くらいの掛け金が多く、無保険の人もいる。

さいごに

なかなか聞く機会のない、保険業界の本音。もしみなさんの周りに営業マンがいたら、将来に備えて考えを聞いてみると良いと思います。

最後に、保険の営業マンあるあるを紹介します。
「夕方の早い時間からスリーピースを着て飲んでいる人は保険の営業マン」