がんの治療にかかる費用はどれくらい?費用を抑える方法はあるの?

日本人の2人に1人が生涯のうちに一度はがんにかかると言われています。がんの治療にはお金がかかるというイメージを持っている人は多いでしょうが、実際のところどれくらいの費用が必要になるのでしょうか。

この記事では、がんの治療にかかる費用を解説したうえで、主ながんの治療法や、がんにかかった人が使える公的制度を紹介します。

がんの治療にかかるお金

がんの治療にかかるお金は大きく分けて

  • 治療のための医療費
  • 治療費以外の費用

があります。

治療のための医療費

厚生労働省が実施した「医療給付実態調査(平成30年度)」によれば、がん治療のための医療費はがんの種類によって異なり、60万円程度から100万円以上かかることもあります。がんは他の病気と比べて治療期間が長く、治療を受ける回数が多くなる傾向があるため、治療費が高額になりやすいのです。

同じ調査によると、がん治療にかかる費用の平均は入院で約76万円(自己負担3割なら約23万円)、外来で約5.6万円(同約1.6万円)でした。入院で23万円を支払い、退院後も何度か通院して治療を受けるケースもあるため、総額で数十万円以上の費用が必要になってしまうのです。

また、注意したいのが先進医療による治療を受ける場合です。先進医療には治療一回あたり数百万円かかることもありますが、健康保険が適用されないため、その費用は全額自己負担しなければいけません。

治療費以外の費用

がんの治療費以外の費用としては、入院中の差額ベッド代や娯楽費、通院のための交通費などがあります。できるだけ自宅から近い病院を選べば交通費は節約できますが、治療のためには病院を選べない場合もあります。

また、費用ではありませんが、仕事をしている人はがんの治療のために仕事を休むことによる収入の減少も忘れてはいけないポイントです。

がんの治療法

がんの治療で最初に選択肢になるのは手術ですが、そのほかにもがんの種類、病状によって放射線治療・化学療法が行われることや、比較的新しい治療法である免疫療法が採用されることもあります。また、2つ以上の治療法を組み合わせることもあります。

ここではそれぞれの治療法ごとの特徴を紹介します。

手術

日本におけるがん治療の中心になっているのが手術です。がんの病巣を一気に切除できる手術は、完治する可能性が高いのがメリットです。しかし、手術によって大きな傷口ができることは避けられないため、体には負担がかかります。また、臓器などを切除することもあるため、身体の機能に影響が出ることもありえます。そして、がんができた部位によっては、そもそも手術ができない場合もあるのはデメリットです。

なお、近年ではできるだけ体にかかる負担を減らすため、切除する範囲を最小限にする縮小手術や、内視鏡による腹腔鏡下手術、胸腔鏡下手術などが広まっています。

放射線療法

放射線療法とは、がんの病巣部を特定し、そこへX線などの人工的に作り出した放射線を照射することでがん細胞を死滅させる治療法です。放射線を照射する方法は、外部から当てる外部照射が一般的です。

がん細胞以外の正常な細胞へ影響を与えないよう注意を払って治療が行われますが、副作用が起こる場合もあります。よくある副作用は全身の倦怠感や食欲不振、照射した部位の皮膚変化などです。

化学療法

点滴や注射、内服によって抗がん剤を投与する治療法が化学療法です。乳がんや子宮がん、前立腺がん、甲状腺がんなどに対して行われるホルモン療法も化学療法に含まれます。

薬物を用いる化学療法のメリットは、血液循環によって薬の成分が全身に行き渡るため、検査ではわからないような転移などにも効果が期待できることです。がんには転移という、がん細胞が時間とともに全身へ広がっていく特徴がありますが、化学療法なら全身をくまなく治療できる可能性があるのです。

ただし、化学療法にもデメリットがあり、それは薬が健康な細胞にも影響してしまうため、吐き気や抜け毛などの副作用が見られることです。患者さんの苦痛を和らげるため、副作用を抑える薬などが開発されています。

免疫療法

免疫療法とは、人間の体にもともと備わっている免疫力を高めることで、がんの治療を目指す治療法です。さまざまな種類がありますが、ここでは比較的最近登場した、効果が証明されている免疫療法を紹介します。

その一つが免疫チェックポイント阻害薬を使うものです。薬を使う治療法なので、化学療法の一つと言うこともできます。免疫チェックポイント阻害薬では、がん細胞を攻撃する性質があるT細胞に働きかけます。

また、エフェクターT細胞療法も同じようにT細胞の作用を強めることで、患者さん自身の免疫にがん細胞を攻撃させる治療法です。いずれも、従来の抗がん剤を用いる方法に比べると副作用は少ないと言われています。

がんにかかった人が使える公的制度

がんの治療が終了するまでには、ある程度まとまった医療費がかかるのが一般的です。突然高額の医療費が必要になって慌ててしまう人もいるかもしれませんが、日本では医療費を支援するために以下のような公的制度が用意されています。

  • 高額療養費制度
  • 傷病手当金
  • 障害年金

いずれもがん治療で必要になる医療費をカバーしてくれる、役に立つ制度です。それぞれの制度に利用条件が定められていますので、次の項目から詳しく見てみましょう。

高額療養費制度

高額療養費制度とは、ひと月(1日から末日まで)に医療機関の窓口や薬代として支払った金額が自己負担額の上限を超えた際に、超えた分があとから還付される制度です。職業や健康保険の種類にかかわらず、すべての人が対象で、自己負担額は年齢や所得に応じて計算されます。

また、あらかじめ高額療養費制度の「認定証」を入手し、病院窓口などで提示することで、自己負担額の上限を超えた分の入院や外来での医療費の支払いを避けられます。がん治療でひと月あたりの医療費が高額になりそうな場合は、高額療養費制度の利用を検討しましょう。

傷病手当金

会社員や公務員で健康保険に入っている人は、がんで仕事を休んでいる期間に傷病手当金を受け取れる可能性があります。傷病手当金は病気やケガを理由に働けない人に、本来ならもらえるはずだった収入を補填し、本人や家族の生活を保障するための制度です。

4日以上働けない期間があった場合に、休業した日から4日目以降、最長1年6カ月分まで、休業する以前の給与の約3分の2が支払われます。がんの治療費を直接的に補助するものではありませんが、がんを理由にある程度の期間、仕事を休まなくなった際に頼りになる制度です。

障害年金・障害手当金

障害年金とは、病気やケガにより障害が残り、働けなくなった人が受け取れる年金です。会社員や公務員で厚生年金に加入している人は「障害厚生年金」、自営業などで国民年金に入っている人は「障害基礎年金」の対象です。

障害年金が受け取れるかどうかは、年金の納付状況や、病気やケガを原因とする障害の状態などで判断されます。障害の程度が障害年金の受給要件を満たさないほど軽いものである場合、厚生年金に入っている人なら障害年金の代わりに障害手当金が受け取れる可能性があります。

まとめ

がんの治療には数十万円以上の医療費がかかり、さらに入院中の食費や、通院のための交通費が必要です。

一方、高額療養費制度など、医療費負担を減らせる公的保障もあります。

がんになる可能性はだれにでもあります。治療のために必要な費用や、もしものとき利用できる制度を確認し、足りない分は保険などを使って補うことを検討してみましょう。

※この記事に記載の情報は公開日時点のものです。

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