2022年年金制度の変更点を解説!現役世代が知っておくべきこと【FPコラム】

2022年4月に年金制度改正法が公布されました。社会保険の分野としてはとても大きなニュースですが、高齢者ではなく毎日の生活に忙しい現役世代にとっては、どうしても年金制度は自分にはまだ関係の無い話、となりがちです。新聞を読んでもいまいち頭に入ってこないことでしょう。そこで今回は軽く読み納得できる、最低知っておくべき改正法のポイントをお伝えします。

現役世代は公的年金制度をどう考えるべきか

厚生年金制度なら月3~5万円前後(会社負担除く)、国民年金に加入している自営業などの方では月1~2万円前後を拠出している年金保険料の負担は大きなものです。毎月の給料から天引きで支払っているためにあまり現実味が無いですが、この数万円が家計で自由に使えたらいかに楽か、と考えたこともあるでしょう。

ただFPとして、ライフプランにおいて公的年金の拠出はとても大事なものといえます。公的年金年度は40年(240月)にわたり支払が継続されていないと、満額を受け取ることは出来ません(10年以上支払っていると減額して受け取ることができます)。2022年現在、国民年金支給額の満額は77万7792円です。現実的にこの金額だけで老後生活を送ることは難しいですが、この約78万円があるかどうかで、老後のライフプランは大きく変わります。また詳しくは割愛しますが、年金保険料の納付が続いてるかどうかで、傷害年金や遺族年金といった、現役世代も受けられる保障がいくつかあります。仮に公的年金を支払わず、これらを民間の積立保険や老後資金の資産運用でカバーしようとしても、現実のコストパフォーマンスとしてまず割にはあいません。

それを踏まえると、多少家計が苦しくても年金保険料は納付し続けること。そして折角納付したなら(年金受取のためにも)健康で長生きすることが大切だといえるでしょう。

※参考:令和4年度の年金額改定についてお知らせします|厚生労働省

2022年年金制度改正法のポイント

2021年の国民年金納付率は71%です。高い数値ですが、公的年金を30%の人が年金を納付していないという統計でもあります。このような実態を受け、2022年に年金制度改正法が公布されます。嚙み砕いて変更点を見ていきましょう。

厚生年金制度に加入しなければいけない会社の規模が拡大

パートやアルバイトなどの短期間労働者を厚生年金に加入させなくてはならない会社規模が変更されます。

これまで従業員数500名だったものが2022年10月に100名規模に、2024年10月には50名規模に変わります。いままで厚生年金に未加入でも問題の無かった事業所が強制加入することに変わります。従業員側は年金保険料を納付することになりますが、必要なものですので理解して、対応した家計の計画を立てましょう。

在職定時改訂制度

これまで公的年金の受給年齢になっても働き続けている人の場合、在職老齢年金として年金額がカットされる制度があります。現役世代と同じく定期収入が入っていたら年金給付は必要ないよね?という考え方です。

これまでは在職老齢の停止(年金の全額支給開始)は退職の申請を以ってスタートだったのですが、これが給与額確認制度に変わります。60歳を超えると仕事を続けるけれども、大きく収入が減って年金の受取をスタートしたいという趣旨です。これはどちらかというと、会社の総務部人事部が対応すべき話といえます。

繰り下げ受給の75歳への拡大

在職老齢年金とは別に自発的に年金受給を遅らせたいというニーズがあります。通常年金は65歳から受給しますが、これを70歳まで先送りすることによって増額した年金受給を受け取りたいという制度です。これまでは70歳までの繰り下げが可能でした。1月先送りすると0.7%増額されるため、上限の70歳まで繰り下げると142%の受給額増加になります。

2022年4月から、この繰り下げ上限が75歳まで延長されます。65歳と比較して75歳まで繰り下げたときの増加額は184%になります。公的年金の受給世代を迎えても収入があり年金受給を遅らせたい人のほか、年金の受給額が減額されている人は検討しましょう。受け取りの時期を遅らせることで、年金受給額を増やすことが出来ます。ただ、受給開始までに亡くなった場合には何も受け取れないという結論に至ってしまうため、どちらのリスクを取るかの選択にもなります。なお反対の繰り上げ受給はこれまで月あたり0.5%でしたが、こちらの減額率は0.4%に変わります。

確定拠出年金の引き上げ

公的年金の補完的役割を担う確定拠出年金においても、加入年齢の引き下げが行われます。2022年5月から企業型DCがそれまでの65歳未満から70歳未満へ、個人型確定拠出年金(iDeCo)が60歳未満から65歳未満に変わります。現役世代の高年齢化と、定年後も資産運用が出来るようにしようという目的があります。

まとめ

2022年の年金制度改正法についてお伝えしました。まずは自分自身や家族・友人と関係するところだけでいいので、変更点を理解して自分ごとに反映させるところから始めましょう。

※この記事に記載の情報は公開日時点のものです。

この記事をシェア

WRITER'S PROFILE
株式会社FP-MYS 代表取締役 工藤崇
1982年北海道生まれ。相続×Fintechサービス「レタプラ」開発・運営。2022年夏より金融教育のプロダクト提供。上場企業の多数の執筆・セミナー講師の実績を有する独立型ファイナンシャルプランナー(FP)。
リアほ保険診断って何?
リアール

あなたにとって最適な保険へ、
リアほ
がご案内します

TRY!

さっそく保険を
探してみる

入るべき保険がわからない人は…

HELP

質問・相談する

保険のプロに相談したい人は…

0120-68-0909

リアール

お気軽にお問い合わせください!

平日9:00-19:00、土日祝9:00-18:00
(弊社休業日を除く)