保険の基礎知識

2023.07.07

がん保険の給付金にはどんな種類がある?特徴を理解して自分に合う保険を選ぼう【FP監修】

監修者情報

株式会社FP-MYS 代表取締役 工藤 崇
ファイナンシャルプランニング技能検定2級・証券外務員二種。レタプラ開発・提供。YMYL領域の執筆多数。相続・保険・資産運用などの個人相談。IFA事業展開予定。ライフプラン・シニア関連の開発案件受任。

もしもの時に備えてがん保険に入りたいけれど、さまざまな保険会社などから数多くの商品が販売されているため、どれを選べば良いのか迷う人もいるでしょう。がん保険を選ぶ際のポイントのひとつが、保障内容です。

この記事では、がん保険の保障内容である各種の給付金について、代表的な5種類を解説します。また、自分に必要な給付金からがん保険を選ぶ方法も紹介します。

がん保険を探している人はぜひ、参考にしてください。

がん保険の主な給付金

がん保険の保障内容として、代表的なのががんと診断されたり、所定の治療を受けたりした際に受け取れる給付金です。ここでは、5種類の給付金の概要や特徴を紹介します。

  • 診断給付金(一時金)
  • 入院給付金
  • 手術給付金
  • 通院給付金
  • 先進医療給付金

診断給付金

診断給付金(一時金)は、医師からがんと診断された場合に支払われます。最近は、がん保険の基本的な保障のひとつとして、多くの保険の保障内容に含まれます。なかには、保障内容を診断給付金のみに絞ったがん保険もあるほどです。

50〜300万円程度の範囲から金額を選べる保険が多く、治療が始まる前にまとまった金額が受け取れるため、使い勝手が良いのが特徴です。治療費のほかに、入院準備費用、生活費の補てんとしても活用できます。

がんは再発や転移が起こりやすい病気ですが、診断給付金を受け取れるのが1回限りなのか、複数回受け取れるのかは、保険商品によって異なるため、加入する前に確認しておきましょう。また、初期のがんである上皮内新生物では給付金を受け取れない保険もあります。より手厚い保障を希望する場合は、上皮内新生物でも診断給付金が支払われるがん保険を選びましょう。

入院給付金

がんの治療のために入院した場合に受け取れるのが入院給付金です。日額5,000円または1万円など、加入時に任意の金額を選ぶと、入院日数に応じて給付金が受け取れます。入院給付金は医療保険の保障内容としても一般的ですが、がん保険の場合は、支払日数に制限がないのが特徴です。そのため、長期入院や入退院を繰り返す場合にも対応できます。

手術給付金

手術給付金は、がんの手術でかかる費用をカバーするのが目的です。外来での手術か入院中の手術かで金額が異なることもありますが、1回の手術につきいくらと決まっているのが特徴です。

通院給付金

通院給付金は、がん治療のために通院する場合に受け取れます。通院日数に応じて決まった金額が支払われるところが、入院給付金と似ているといえるでしょう。ただし、給付金が支払われるのは入院前後の通院や、退院後の通院に限られる場合もあります。

最近では、抗がん剤治療や放射線治療が通院でも受けられるようになり、入院せずに外来だけでがんを治療する人もいます。がん保険に入る際は、通院給付金が支払われる条件をよく確認しましょう。

先進医療給付金

先進医療とは、厚生労働省が認めた高度な医療技術を用いた治療や手術のうち、公的医療保険の対象となっていないもののことです。がんの標準的な治療でかかる医療費は原則として公的医療保険が適用されますが、がんの種類によっては、先進医療が効果的である可能性があります。しかし、先進医療は公的医療保険が適用されないことから、1回の治療につき数十万円から数百万円もの費用を負担しなければいけないことも少なくありません。

先進医療給付金が保障内容に含まれるがん保険に入っていると、がんの治療のために先進医療を利用した場合に、技術料相当額を受け取れます。先進医療給付金があれば、高額な先進医療が受けやすくなるため、治療の選択肢を増やせるでしょう。

自分に必要な給付金からがん保険を選ぶ

がん保険の保障内容として、さまざまな給付金があることを解説しました。がん保険によって、上記で解説したすべての給付金が保障内容に含まれるものや、診断給付金(一時金)だけ、入院給付金だけといったものもあります。ここでは、給付金から自分に合うがん保険を選ぶ方法を紹介します。

がん保険で必要な保障を洗い出す

保障が充実したがん保険は、幅広いリスクに備えられるメリットはありますが、その分保険料が高くなります。そのため、保険料の無駄を省きながらもしものときに備えるのであれば、自分にとって必要な保障をまず洗い出すことが大切です。

また、がんの治療では医療費以外にも、入院中の差額ベッド代や生活費、通院や家族の見舞いの交通費などの費用が必要です。さらに家族がいる人は、がんの治療中も家族の生活費などがかかります。

がんによる経済的リスクとしては、がんの治療のために入院したり、体力が落ちたりすることにより、これまでと同じように働けなくなることも考えておく必要があります。支出の増加に加えて、収入が減少する可能性があることも踏まえて、がん保険を検討しましょう。

必要な給付金があるがん保険を探す

生命保険会社からだけでなく、損害保険会社や各種の共済からもがん保険が販売されています。自分に必要な給付金がわかったら、幅広い選択肢から希望に合うがん保険を探しましょう。また、加入の前には、保障と保険料のバランスが見合っていることを確認するのも大切です。一般的に、定期タイプのがん保険や損害保険会社のがん保険は、保険料が安い傾向があります。ただし、保障期間が限定されるため、特定の期間だけがん保険の保障がほしい人に向いています。一方、ある程度長期間、もしくは生涯にわたって加入し続けるつもりの人は、終身タイプがおすすめです。

場合によっては特約の付加も検討しよう

すでにがん保険に入っている人で、いま加入している保険にはない給付金がほしい場合は、特約として付加できないか確認してみましょう。多くの場合、主契約の契約期間中でも、特約だけを付加したり解約したりすることが可能です。子どもが独立するまでの教育費負担が大きい時期だけ先進医療給付金特約を付加するなどの使い方が考えられます。

また、若い時に加入した終身タイプのがん保険がある場合、いまの保険を解約して別なものに入り直すと、保険料が大きく上がってしまうこともあります。がん保険の保険料は、年齢に応じて高くなるためです。その場合は、いまの契約を維持しつつ、足りない保障を特約で補うのもひとつの選択肢です。

まとめ

がんに特化した保険であるがん保険では、がん治療の現状に合わせたさまざまな保障が用意されています。しかし、保障が手厚い保険ほど保険料が高いため、自分に必要な保障に合った保険を選ぶことで保険料の無駄を省きながらもしもの時に備えられます。また、特約を活用すればさらに効率的です。保障の優先順位を決め、保障と保険料のバランスが取れたがん保険を選びましょう。

※この記事に記載の情報は公開日時点のものです。

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リアほMAGAZINE編集局

保険選びのリアルな情報やノウハウをシンプルに分かりやすく解説するリアほ編集局です。

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