保険見直しQ&A

2023.10.04

住宅購入で団信に入ったら保険を見直しするチャンス!【FP監修】

監修者情報

株式会社FP-MYS 代表取締役 工藤 崇
ファイナンシャルプランニング技能検定2級・証券外務員二種。レタプラ開発・提供。YMYL領域の執筆多数。相続・保険・資産運用などの個人相談。IFA事業展開予定。ライフプラン・シニア関連の開発案件受任。

マイホーム購入は人生における大きなイベントのひとつです。そんな住宅購入時は、生命保険を見直す良い機会でもあります。

保険は、ライフステージが変化するごとに見直すのが理想です。住宅ローンを組む際、団体信用生命保険(以下、団信)に加入する人が多いでしょう。

しかし、すでに終身保険に加入しているなら、団信と保障範囲が重複する可能性があります。そのため、保険を見直すことで無駄を省けるかもしれません。

この記事では、住宅購入後に必要な保障、不要な保障について解説します。住宅購入前後の保険の見直しの参考にしてください。

住宅購入はライフステージが大きく変わる時!

人生の三大支出は、住宅・教育・老後と言われています。

この3つは多くの人にとってライフステージが大きく変化するタイミングです。ライフステージが変化すると、生命保険で備えるべき保障も変わる可能性があるため、保険の見直しが必要です。

特に住宅購入のために住宅ローンを組む際には、多くの人が団信に加入します。団信は、原則住宅ローンと同時申込の生命保険です。団信に入ると、ローン契約者がケガや病気で万が一亡くなったときにローンの残債が免除されるので、のこされた家族は返済義務を負わず、かつ住宅に住み続けられます

しかし、住宅購入前より生命保険に加入している人は、これらの住宅費用も計算に入れて必要保障額を設定していることが多いでしょう。そのため、いま加入している保険と団信で保障が重複している可能性があるのです。 

一方で、団信に入らずに住宅ローンを組んだ人は、新しく生命保険に入ったり、いまの保険で保障が十分かどうかを見直したりする必要があるかもしれません。

住宅購入で加入する団信とは

住宅購入時に保険の見直しが必要になる理由のひとつが団体信用生命保険(団信)です。ここではあらためて団信についてその概要と、団信に入らずに住宅購入が可能かどうかを解説します。

団信とは?

団信とは、住宅ローン契約者にもしものことがあった時にローンを返せなくなり、のこされた家族が困ってしまうのを防ぐため、契約者に代わって住宅ローンの残額を保障する一種の生命保険です。銀行で住宅ローンを組む場合は団信の加入が義務付けられており、保険料は住宅ローンの金利に含まれています。

団信も一種の生命保険であるため、加入には審査が必要です。健康状態などを理由に団信に入れない場合は、銀行から住宅ローンを借りるのは難しいでしょう。

しかし、最近は病歴や持病のある人でも加入できる審査基準がゆるい団信もあります。緩和タイプは一般的な団信に比べて金利がやや高い傾向があるのはデメリットですが、一般的な団信に加入できず、住宅ローンが借りられなかった人も緩和タイプの団信に入れればローンを組める可能性があります。関心がある人は緩和タイプの団信について金融機関に問い合わせてみましょう。

団信に加入せずに住宅購入はできる?

銀行で住宅ローンを組む場合は団信加入が条件とされているため、住宅購入では必ず団信に入らなければいけないと考えている人は多いですが、なかには団信に加入せずに住宅ローンを組む人もいます。なぜならフラット35など、団信への加入が任意とされている場合もあるためです。

しかし、団信加入が義務でない場合でも、もしもの時に住宅ローンが払えなくなる事態を避けるため、生命保険には加入しておくことをおすすめします。

時には年齢別で計算されている民間の保険の方が、住宅ローンとセットで加入する団信より保険料が安い場合があります。団信を契約する前に一度確認してみましょう。

住宅購入した時の保険見直しポイント

ライフステージが大きく変化する住宅購入時は保険の見直しが必要です。団信に加入した場合は死亡保障が重複してしまい入りすぎになる、団信未加入の場合は死亡時の住宅費用の保障が不足するかもしれません。

住宅を購入した時の保険の見直しポイントは、以下の3つです。

  • 加入している死亡保険の保障額はいくらか
  • ローン残額分を除いた必要保障額はいくらか
  • 団信への加入で死亡保障以外に重複している保障はあるか

それぞれのポイントについて詳しく解説します。

加入している死亡保険の保障額を確認する

団信と生命保険の両方に加入している場合、重複する保障と足りない保障がないか調べることで、余計な負担を減らしながら万が一に備えられます。まずは住宅購入の機会に、いま入っている保険の保障額を確認してみましょう。

子どもの誕生や転職などで、保険に入った時と比べて必要な保障額は変化していませんか。

団信に入らない場合は、もしもの時に備えていま加入している死亡保険金の保障額が十分かどうか、特に慎重に見直す必要があるでしょう。

ローン残額分を除いた必要保障額を確認する

生命保険に加えて団信に入った場合、もしもの時には団信で住宅ローンの残額をカバーできるため、のこされた家族の住宅費用は生命保険で備える必要はありません。そのため、必要保障額からローン残額分を除いた金額まで生命保険の保障額を減らせる可能性があります。

生命保険の保障額が少なくなれば、それだけ保険料は抑えられるでしょう。

団信に加入したら、死亡保障以外にも重複している保障がないか確認する

最近の団信には、がんや三大疾病(がん・心疾患・脳血管疾患)にかかった場合にも保障が受けられるものがあります。そのような団信に加入した場合、生命保険だけでなく医療保険なども保障が重複しているものがないか見直してみましょう。見直しをすることで、保障の無駄を省いて保険料を抑えられる可能性があります。

また、がんや三大疾病への保障がない団信に入った場合は、反対に医療保険やがん保険などでこれらの疾病にかかった時に備えることもできます。

まとめ

生命保険の無駄を省くため、住宅購入時には保険を見直すことをおすすめします。見直し方がわからない人は、現在の生命保険契約担当者や、担当がいない場合は生命保険会社や代理店に直接問い合わせをしましょう。

人生には、結婚や出産、住宅購入や定年退職などさまざまなライフステージの変化が訪れます。ライフステージの変化に合った保険の選び方をしましょう。

※この記事に記載の情報は公開日時点のものです。

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リアほMAGAZINE編集局

保険選びのリアルな情報やノウハウをシンプルに分かりやすく解説するリアほ編集局です。

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