著名人・専門家コラム

2022.06.02

女性の婦人病悪性腫瘍は「がん保険」とは別に考えるべき【FPコラム】

徐々に健康への意識が高くなる30-40代を迎えたとき、人間ドックや協会けんぽの案内する健康診断の際に「がんの検査もしておくか」と考える人も多いでしょう。また保険への加入を考えたときに、がん保険やがんの手厚い医療保険が選択肢に並ぶ方も多いと思います。

国立がん研究センターの調査によると、男性も女性も年齢を重ねるに応じてがんの罹患リスクが高まります。つまり、30代や40代にとってはがんはいずれリスクの高まるもので、すぐに対応すべきものではないという位置づけにいる方が多数派です。野球選手などの有名人ががんになって闘病する話を目にしますが、毎月がん保険で高い保険料を支払うならば、やはり統計をもとに考えたいもの。ライフプランとして、がんは相応の年齢になってから加入するという考えは否定しません。

ただ、それに引き摺られて、後回しにすることでリスクヘッジが出来なくなるがんがあります。乳がんや子宮がんといった、婦人病の悪性腫瘍といわれる病気です。いわゆる高年齢になって急激にリスクが高まるがんと、婦人病のがんは、どのような違いがあるのでしょうか。

若くして婦人病になったら、を考える習慣を

ある医療機関の調査によると、60代以降が罹患のピークである多くのがんに対して、乳がんは50歳、子宮頚がんは44歳、卵巣がんの要因になることもある子宮内膜症の平均年齢は36歳です。

ほかの多くのがんに比べて、平均して10-20歳もピークが早いことがわかります。これらの年齢は自身のキャリアを歩んでいるなかで忙しい毎日を送り、また母となり子育てに奮闘する毎日を送る時期です。自分ががんを始めとした大きな病気になったらどうしようと立ち止まって考える時間もなかなか取れないことでしょう。そこにリスクが潜んでいます。

ある日突然身体に違和感を感じ、そこから何か月もして重い腰をあげて病院に行くとがんの進行を告げられる。そこから闘病に切り替わるという話を何度も聞きました。もう少し身体を労り、体調不良に違和感を感じれば早期受診をしたのに、という声も。

このような毎日に向き合う理想としては、毎日に集中するため、婦人病に手厚い医療保険に加入する。そして定期的に健康診断を受けることでリスクは減少します。ただ保険の加入も、健康診断の受診もお金がかかるため、どうしても後回しになるもの。まして教育費がかかり、住宅を買うとローンの返済があり、人によっては介護の問題もあるという「自分以外」に費やす時間と労力が大きくなってくるなかで、万全の準備をしています、という話はなかなか聞けません。

がん保険はどうしてもほかの医療保険と比較して保険料が高いので、家計の事情でがん保険は見送ります、という場合はせめて、若くして婦人病になったらどうしよう、とリスクを顕在化する習慣をつけましょう。これが有るか無いかで大きく違います。そして自己負担ばかりではなく、自治体などが展開している検査を探してみましょう。民間の人間ドックに比べ、驚くほど安価で実施されている検査が見つかるはずです。驚かすわけではないのですが、その一歩で大きなリスクを摘み取れたという話を、とりわけ婦人病ではよく聞きます。

保険料を抑えるのに「特約」はひとつの手段

さて、家計を考えると、やはり新規加入でがん保険に入るのは難しいという家計は多いです。お勧めは「特約」を上手に使うことです。本人もしくは配偶者が勤務先で入った団体保険に、婦人病対応のがん保険特約はついていませんでしょうか。また昔加入して、半分忘れている医療保険に追加で特約に加入することは可能でしょうか。このような特約は意外にも簡単に入れるもの。特約保険を活用して、保険料を抑えつつがんのリスクヘッジと向き合いましょう。

女性が収入源の家計はよりリスクと向き合うべき

これまでの日本における家計の考え方では基本的に、母親が病気になると子育て面においてリスクがある、という見方が多数派でした。ただ昨今価値観は大きく変わり、女性も家計収入において重要な担い手である共働き家計もあれば、男性が家事育児の担当にまわり、女性が主流の収入源となっている家計も珍しくはありません。

その家計の場合は、今回お伝えした婦人病のリスクを、更に悲観的に考えるべきです。多少保険料が高くても必要経費とがん保険に加入したり、加入する婦人病保障のランクアップを検討したりすることをお勧めします。

女性の婦人病対策は、その他多くのがんとは似て異なるもの。万が一に備える保険も、通常のがんほけんと婦人病保障の保険は切り分けて考えていきましょう。何より大切なのは、婦人病は罹患のリスクがピークとなる年代が早いうえ、まさにお金のかかる現役世代にかかっていること。違いを理解し、対策していくことが必要です。

※この記事に記載の情報は公開日時点のものです。

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WRITER’S PROFILE

株式会社FP-MYS 代表取締役 工藤崇

FP-MYS代表。ファイナンシャルプランニング技能検定2級・証券外務員二種。レタプラ開発・提供。YMYL領域の執筆多数。相続・保険・資産運用などの個人相談。IFA事業展開予定。ライフプラン・シニア関連の開発案件受任。(執筆実績はこちら:https://fori.io/takashi-kudo)

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