保険の基礎知識
2021.11.19
「人ごととはいえない」年齢別に気をつけたいがん
日本人にとって身近な病気ともいえる、がん。実際にかかる確率や死亡する確率はどれくらいでしょうか?
また、年代別になりやすいがんなど、リスクの範囲を知ることで必要な保険が判断できます。
ここでは、年齢別のがん罹患率の傾向をまとめています。
がんが心配な方、これからがん保険を検討しようか迷っている方は参考にしてください。
がんになる確率はどれくらい?
日本人とがんにまつわる確率
日本人が、がんが原因で死亡する確率は、
男性は26.7%
女性は17.8%
さらに、日本人が一生のうちにがんと診断される確率は、
男性66.0%
女性50.2%
つまり、2人に1人以上ががんになるといえます。決して人ごととはいえないがんですが、働き盛りで責任が大きくなる40代50代で急激にリスクが高まります。
出典:国立研究開発法人国立がん研究センター| 最新がん統計
年齢別 なりやすいがん
0歳から14歳まで
10~14歳の子どもたちの死因の1位はがんです。
小児がんの罹患率は子どもの人口1万人当たり約1人と、成人のがんに比べて低いです。
成人のがんは生活習慣が原因となるものが多いですが、小児がんの原因は成長・発達の過程で発生した異常な細胞の増殖と考えられ、網膜芽細胞腫(眼のがん)など一部遺伝するものもあります。
出典:厚生労働省|人口動態統計年報 主要統計表(最新データ、年次推移)
15歳から30歳まで
20歳を超えると女性のがんが一気に増える時期です。女性特有の子宮頸がんや卵巣がん、乳がんの罹患率が上昇します。
30代から40代まで
30歳を超えると男性は胃がんの罹患率が上昇し始めます。
女性は子宮頸がんの罹患率がピークを迎えて、乳がんの罹患率が大幅に上昇します。
さらにこの世代は、すべてのがんにおいて死亡率が徐々に上昇し始める世代でもあり、勤務先の健康診断などでがん検診が対象項目になりはじめる年齢でもあります。
30歳まではがんにかかる割合も比較的少なくかかりやすい種類も限定されていますが、30代以降は徐々にさまざまながんに罹患するリスクが上がっていきます。
そのため、30代に入ったら、早めにがんへの備えであるがん保険も準備しておくと安心でしょう。
50代以降
男女ともに50歳を超えるとがんの罹患率がさらに増加し始め、高齢になるほど高くなります。特に60代に入ると、男性の罹患率が一気に上昇します。
出典:国立がん研究センター| 「がん診療連携拠点病院等院内がん登録2016-2017年小児AYA集計報告書」調査・集計
国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん罹患モニタリング集計(MCIJ))
国立がん研究センターがん情報サービス「がん統計」(全国がん登録)
がんになるリスクを下げるには
がんのリスクを上げるといわれるもの
がんのリスクを上げる可能性があるものとして、喫煙、食品添加物、発がん性物質、ある種のウイルスや細菌、放射線、紫外線などの外部刺激と考えられています。
がんは予防できる?
遺伝が原因になったり、ウイルスや細菌感染でがんになるパターンもあるため、完全に予防はできませんが、先にあげたリスクを上げるといわれるを外部刺激を避けることで対策ができます。
たとえば、喫煙をやめたり、食品添加物や発がん性物質があるものの摂取を減らす、紫外線を浴びないように日焼け止めを塗るなどの対策ができるでしょう。
また、初期のがんは痛みを伴わないことも多く、気づきにくいともいわれます。重症化を防いだり、がんの前段階で治療するためにも早期発見がカギです。体調に問題がなくても定期的に健康診断やがん検診を受けることが大切です。
万が一のがんに備えよう
がんになる確率や年代別になりやすいがん、予防の方法などをご紹介しました。
日本人にとってがんは身近な病気です。日ごろの食べているものや生活習慣を見直すことで予防することがいちばん大切ですが、万が一がんになったときの備えも大切です。
特に30代以降、だんだんとがんに罹患するリスクが上がっていくため、がん保険の保険料もだんだんと上がっていきます。そのため、がん保険は30代までに加入すると40代以降と比べて保険料も割安に設定されている商品が多く、自分にあった保障内容を選びやすいといえます。
多くの保険会社がさまざまながん保険を用意しており、受けられる保障もまとまった資金が受け取れる保障、治療の都度、受け取れる保障などご自身の希望にあわせて選べる多くの選択肢があります。保険料と保障内容のバランスを確認して自分が納得できるものを選ぶとよいでしょう。
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リアほMAGAZINE編集局
保険選びのリアルな情報やノウハウをシンプルに分かりやすく解説するリアほ編集局です。