手続きQ&A
2021.08.19
気まずい保険の解約。引き止められたらどうする?対処方法を解説
「生命保険を解約したい!」
でも、「担当者が知り合いで気まずい」「以前にお世話になったのに申し訳ない」
と悩んだ経験はありませんか?
実は、保険解約を引き止めることは「保険法」に違反する行為です。
それでも引き止めててくる理由とは?
ここでは、保険の解約権についてと引き止められたときの対処法について解説します。
保険を解約しようと考えていて悩んでいる方や、保険を見直ししたいけど解約するのが気まずいと考えている方に参考になると思います。ぜひ最後までご覧ください。
■生命保険の解約は契約者が自由にできる
契約者に解約権がある
「別の生命保険に加入したい」など、いろいろな理由で生命保険を解約しなければならない場合が多くあるかと思います。
しかし、いざ解約を申し出ても保険担当者に解約をしぶられてしまい、手続きがなかなか進まないという経験をした人もいるのではないでしょうか?
もしかして生命保険の解約には条件があるのでは?と考える人もいるかもしれませんが、保険法によって解約権が定められています。
保険契約者は、いつでも保険契約を解除できる (保険法:54条、83条)
このとおり、契約者は、いつでも自由に保険を解除(一般的には、解約と呼ばれています)できます。
原則、本人からの申し出が必要ですが、条件を満たせば代理人でも契約解除の申し出や手続きができます。
生命保険の解約を引き止めるのは違法
生命保険の解約を申し出ると、担当者が「今解約するともったいない、損をする」「何とか考え直していただきたい」「新しい商品はどうですか?」などという趣旨の引き止めを一生懸命してくることがあります。しかし、その行為は保険法に違反する行為とみなされる可能性があります。
引き止めに一生懸命な担当者のことを考えると、なんとなく解約を躊躇してしまう人もいますが、保険契約者には、解約権という保険法によって与えられた権利があります。保険はいつでも自由に解約できることを、知っておいてくださいね。
■担当者が生命保険を解約させてくれない理由は?
契約から短期間で解約されると、担当者にペナルティがある
保険の営業担当者は、「解約したい」と聞くと、しつこく考えなおすように説得してくる人も多いですが理由があります。理由を知ったからと言って、解約を思いなおす必要はありませんのでご安心ください。
営業担当者にとって、保険を短期間で解約されるとペナルティがあることが引き止めの原因の1つです。
保険契約は本来、長期にわたって継続することを前提とした契約のため、あまりに短期間で契約が解約されると、無理な営業があったなどの問題が疑われることがあります。
これにより営業担当者の報酬や営業成績にペナルティが課されるため、それを避けるために何としても早期の解約を引き止めようとする人が出てきてしまうのです。
ちなみに報酬のペナルティとは、保険契約によって得た成果報酬やボーナスの返還や人事評価へのマイナス(会社によっては、人事評価がない場合もあります。)などがあります。
ペナルティの対象は契約から2年が目安
保険の早期解約に関しては、営業担当者にペナルティが課されますが、保険契約から2年経過している契約に関しては、特にペナルティが設けられていないことがほとんどです。そのため、契約から2年が経過していれば、それほどしつこい引き止めに合うことは少ないと思います。
たとえば、「知り合いの保険屋さんから加入した」「昔お世話になった上司が保険会社に転職して、その人から加入した」など、解約しづらい場合も契約から2年以上たっていれば、あまり気にする必要はないです。
■気まずい…担当者に連絡せずに解約する方法
そうはいっても生命保険を解約する時は、気まずい場合や言いにくい場合がありますよね。
営業担当者の方が元々知り合いの場合などは「直接言いたくない」という人もたくさんいると思います。
そこで、担当者に連絡せずに生命保険を解約する方法を紹介します。
1.コールセンターを利用して保険を解約する
まず1つ目は保険会社のコールセンターを利用する方法です。
保険会社のコールセンターへ電話をして解約したい旨を伝えると、解約に必要な書類を自宅へ郵送してもらえます。自宅に届いた書類に記入し返送することで解約手続きができます。
コールセンターであれば、担当者に連絡しなくても手続きが可能です。また、引き止められて、なかなか解約手続きを進められないという場合でも、すぐに解約書類を送ってもらえます。
コールセンターへ電話する際は、保険証券や契約内容が分かる書類を手元に置いておくとスムーズに進められますので用意しておきましょう。
2.支社や窓口を利用して保険を解約する
2つ目は支社や窓口を利用して解約するという方法です。
保険会社にもよりますが、店舗がある保険会社の場合には、支社やお客さま窓口がいくつかあるのが通常です。そういった場所を利用して解約すれば契約担当者の方に連絡しなくても解約することが可能です。
解約できる窓口があるかどうかは、公式ホームページなどで調べることができますので、事前に確認してみましょう。
・担当者にバレずに解約できる?
コールセンターを利用して解約しても、支社や窓口を利用して解約しても、解約したことは遅かれ早かれ契約担当者の方には伝わります。
そのため、バレずに解約できるのかというと、残念ながらできません。
ただ、後々バレるものの先ほど紹介した方法であれば、担当者へ連絡しなくても解約はできます。
解約した後に、担当者から連絡がくることもあります。もし、担当者と連絡を取りたくない場合は、解約手続きの際にコールセンターや窓口で「担当者からの連絡は不要です。」と伝えると防止できます。
しかし、解約手続き後も契約担当者の方とお付き合いがある人もいらっしゃると思います。その場合は、解約理由として「それなら仕方ないな」と相手も納得する理由を考えておくと良いと思います。
たとえば・・・
・親戚(身内)が保険会社に転職(入社)した
・幼なじみ(とても仲良しの友人)が保険会社に転職(入社)した
一番は、正直に本当の解約理由を伝えることですが、ちょっと気まずい・・・という場合には前もって理由を考えておくのも良いでしょう。
■まとめ
生命保険は、一度加入したら終わりではありません。
社会保障制度が変わったり、結婚や家族が増えるなどで環境が変化したり、その度に保険の見直しが必要になります。
保険を解約することは、悪いことではなく、むしろ当たり前のことです。
大切なのはその都度、自分にピッタリ合った最適な保険を選び、加入することです。
ぜひ、正直な保険ガイド「リアほ」にご期待ください。
きっと、皆さまに合った最適な保険を見つけてくれます!
WRITER’S PROFILE
リアほMAGAZINE編集局
保険選びのリアルな情報やノウハウをシンプルに分かりやすく解説するリアほ編集局です。