保険の基礎知識
2021.07.24
生命保険に入らないことによるデメリットは?
死亡保障や医療保障を受けられる生命保険。万が一のリスクに備えられるため、魅力的です。
しかし、「生命保険って本当に入った方がいいの?」「加入しないとどんなデメリットがあるの?」という疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか?
そこで今回は、生命保険に加入しないときに生じるデメリットについて解説していきます。
生命保険に加入しないことのデメリットとして、主に以下の3つが挙げられます。
- 死亡時に家族にお金をのこせない
- ケガや病気になると収入が途絶える
- 節税効果が得られない
それではひとつずつ解説していきます。
死亡時に家族にお金を残せない
生命保険に加入しないことの1番大きなデメリットは、ご自身が亡くなってしまった場合に残された家族にお金を残せないことです。
それまでご自身の収入が家計を支えていたのであれば、家族は今後生活に苦しむことになってしまいます。
特に小さな子どもがいる場合は、生活が厳しくなるケースが多いです。
もちろん、日本には遺族年金など公的な保障制度は用意されていますが、ひとり親世帯の経済的負担は大きいでしょう。
たとえば、「まだ小さい子どもの面倒を見るために仕事を変えて収入が減少する」「働きに出るため、予定より早く子どもを保育園に入園させたため出費が増える」など、のこされた家族は金銭面で苦労してしまいます。
生命保険は、このような悩みを解消するために用意されている制度です。
万が一に備えて元気なうちに「保険料」を支払い、もしものことがあった場合には、あらかじめ指定しておいた受取人が「保険金」として大きな金額を受け取るという仕組みです。
自分の死亡後の家族の生活に不安を感じる人は、生命保険による保障を準備しておくと良いでしょう。
ケガや病気になると収入が途絶える
生命保険には死亡時の保障だけでなく、病気やケガをしたときの医療費を準備できるものもあります。
生命保険に入っていない人が、働くことが困難になるほどの大きなケガや病気で入院する場合、収入が途絶えてしまいます。
場合によっては重度の後遺症が残り、今後の人生の収入が大きく減少してしまうことも考えられます。
既婚者はパートナーや子どもに負担をかけてしまいますし、独身でも親や兄弟に負担をかけることになるかもしれません。
また、大きな病気にかかった際の医療費を準備する負担も大変です。
近年では、働きながらがんの治療ができるケースもあります。
そのため、いきなり収入が0になってしまうことは少ないかもしれません。
しかし、治療の費用が数百万円かかることもあり、医療費を用意するのが難しい人も少なくないでしょう。
生命保険は、大きなケガや病気にかかることなく保障期間を終えてしまったら、保険料の払い損ではないか?と考える人も少なくありません。
しかし、いざ働けなくなってしまったり大きな治療費がかかってしまったりした時に後悔しても残念ながらもう遅いのです。ケガや病気による医療費や収入減のリスクに備えることができない点も、生命保険に加入しないことのデメリットと言えるでしょう。
節税効果が得られない
生命保険に加入しないことのデメリットとして、税金の負担を減らすことができないという点も挙げられます。
私たちが働いてもらっている給料は、所得税や住民税、社会保険料などが引かれています。
生命保険に加入して保険料を支払っていると、所得税・住民税の負担が軽くなります。
生命保険料の支払いにより、所得税が最大で年間120,000円まで、住民税が最大で年間70,000円まで控除(税金がかからない)できます。
一般に生命保険は長期にわたって加入することが多いので、何十年にもかけて税金の負担を減らせます。
たとえば、30歳から60歳まで保険料を支払う場合、30年間最大限に控除を受けられたら、所得税で120,000円×30年=360万円分、住民税で70,000万円×210万円分の税金を負担を減らすことができるのです。
注)生命保険料控除の上限は「一般生命保険料」「介護医療保険料」「個人年金保険料」のそれぞれの保険料、新制度か旧制度の保険どうかなどによって異なります。
こうした節税効果を得ることができない点が、生命保険に入らないことのデメリットです。
以上のようなデメリットを踏まえた上で、生命保険に加入するのかどうかを改めて検討すると良いでしょう。
- 自分の死亡時にのこされた家族が困らないか
- 大きなケガや病気で収入が途絶えても大丈夫か
- 生命保険料控除が受けられないが問題ないか
こうした点を把握した上で、自分の人生に生命保険が必要なのかどうかをじっくり考えてみましょう
まとめ
この記事では、生命保険に加入しないことによるデメリットを紹介しました。
主に挙げられるデメリットは、
- 死亡時に家族にお金を残せない
- ケガや病気になると収入が途絶える
- 節税効果が得られない
という3つです。
デメリットを踏まえた上で、生命保険に加入する必要があるのかどうかをじっくり検討してみましょう。
WRITER’S PROFILE
リアほMAGAZINE編集局
保険選びのリアルな情報やノウハウをシンプルに分かりやすく解説するリアほ編集局です。