保険の基礎知識

2021.07.24

生命保険の目的は大きく2つ!必要な人と不要な人を解説

生命保険とは一定の保険料を支払うことで、「もしも」のことがあった場合、必要な保険金や給付金を受け取れる仕組みです。

「もしも」とは、死亡や病気やケガで働けなくなった場合など、突然予想できないことが起こり、自分自身やご家族に経済的なダメージが発生した場合を示しています。
そのような「もしも」のとき、生命保険はご自身と家族を守ってくれます。

人それぞれ、人生設計がさまざまであるため、必要な保険の種類や保険の大きさは異なります。
では、どんな人に生命保険は必要なのでしょうか?

この記事では生命保険の加入目的と、生命保険が必要な人・不要な人について解説します。

1.生命保険の種類は大きく2つある

生命保険の種類は、目的によって大きく2つに分けることができます。

「もしも亡くなった場合にそなえる」死亡保険

死亡保険は、保険の対象者(被保険者といいます。)が死亡、または高度障害になった時に支払われる保険です。
のこされた家族が受け取り、生活費や教育費、お葬式などに充てるケースが多いです。

死亡保険は、保障期間が決まっている「定期保険」と一生涯保障が続く貯蓄型の「終身保険」に分けられます。
「定期保険」に貯蓄機能をセットにしたものが「養老保険」です。

「生きているときのリスクにそなえる」医療保険・がん保険など

医療保険やがん保険は、生きているときのさまざまなリスクに備えるための保険です。
保険の対象者(被保険者といいます。)が入院や手術をしたり、がんになったりした時に給付金が受け取れる仕組みです。

突然の病気やケガによってかかる医療費をまかなうことができます。
これらの保険の給付金は病気やケガをした人が自分の医療費にあてることを目的としているため、通常、保険の対象者(被保険者)本人が給付金を受け取ります。

死亡保険と同様に「定期保険」と「終身保険」があります。

2.生命保険が必要な人は?

生命保険の本質は、「あらかじめ保険料を支払って、自分の貯蓄ではお金の面でどうにもならないことが起きたとき、大きなお金が受け取れるようにしておくこと」です。

たとえば、死亡保険なら、仮に自分自身が亡くなったとき、のこされたご家族が今の貯金だけで暮らしていくことはできないので、生活費に困らないように加入するものです。
そのため、独身の時は未加入でも、結婚して家族が増えたタイミングで加入する人もいます。

ここで、生命保険が必要な人について具体的に考えてみましょう。

子どもがいる(家族を養っている)人

子どもがいて(家族を養っている)人は一家の大黒柱としての責任が重たく、万が一ご自身が亡くなってしまうと、のこされたご家族が今の暮らしを続けることができなくなってしまうでしょう。

万が一ご自身が亡くなっても、のこされたご家族が今の変わらない暮らしができるようにしておくため、生命保険で死亡保障を準備しておくのがよいでしょう。なぜならそれほどの大きな資金を貯蓄ですぐに用意しておくことは難しいためです。
また、第1子、第2子、第3子と子どもが増えると、子どもが成人するまでに必要なお金が増えるため、生命保険の保険金額(死亡したときに家族に支払われる金額)を増やす必要があります。
生命保険は、「掛け捨て型」と「貯蓄型」から選んだり、組み合わせたりすることができます。

配偶者が専業主婦(主夫)で子どもがいない人

子どもがいない夫婦でも配偶者が専業主婦(主夫)などで働いていない場合、ご自身が亡くなっても、配偶者が今と変わらない暮らしができるようにしておくため、生命保険で死亡保障を準備しておくのがよいでしょう。

今、十分な資金が無い人

今、手元に十分な資金が無い場合、一家の働き手が亡くなって収入が減ったり、病気やケガで多額の医療費がかかったりすると、医療費の支払うことも生活していくことにも困ってしまいます。
生命保険は、毎月少ない保険料を負担しておくことによって、死亡したときや多額の医療費がかかった場合に大きなお金を受け取ることができます。

生命保険を上手く活用して、万が一のことがあっても安泰な状態にしておくことで、安心して暮らしていくことができます。

3.独身者や共働きの夫婦なら、生命保険はいらない?

生命保険は、養っているご家族がいる場合に必要だと考えると、独身者や子供のいない共働きの夫婦などは大きな死亡保険への加入は必要ないでしょう。

ただし、医療保障が必要な場合もあります。ここでは、独身者や共働きの夫婦にとって必要な保険が無いか考えてみましょう。

独身の人

独身の人が入っておきたい保険は、死亡保険よりも医療保険やがん保険です。

独身の人でも、大きな病気やケガで多額の医療費がかかったり、収入がストップしたりすると、自分の貯蓄ではどうにもならないことが考えられます。

また、余裕があれば加入を検討するべきなのは、自分自身のお葬式代のための死亡保険である終身保険です。

これらの保険は結婚したあともずっと持ち続けることができます。
また、加入時の年齢が上がるほど保険料が上がっていくので、若いうちに入った方が安い保険料で加入できるというメリットがあります。

夫婦共働きで子供のいない人

夫婦がフルタイムで共働きをしていて、子どもがいない人は生命保険はいらないと言われます。

しかし子どもが生まれたら、夫婦ともに生命保険は必要になるでしょう。
夫婦のどちらかにもしもの事があった場合、収入が減るとともに、家事や子育てを1人で行う事になるので、これまで通りの生活を維持することが大変難しくなります。
急に1人で子育てをしようとすると、ベビーシッター代や外食代が今までより増えることがあるためです。生命保険に加入しておけば、まとまった額の保険金を増えた生活資金にあてることができます。

4.生命保険が不要な人は?

生命保険の本質が、自分の貯蓄ではお金の面でどうにもならない事態が起きたときのためであることを考えると、「十分な貯蓄がある」または「毎月の固定収入がある」など、急に大きな出費があっても自分の資産や不労収入でやりくりができる人には、保険は必要ないでしょう。

  • 十分な貯蓄がある人
  • 不動産収入や株の配当金など、働かなくても収入がある人
  • 不動産投資をしている人

5.まとめ

生命保険が必要な人は、「もしものことがあった場合に対応できる、十分な資金の無い人」や「養っている家族がいて、万が一の時の教育費や生活費を用意しておく必要がある人」です。
遺族年金だけでは不足する場合も、生命保険に加入していれば不足分を補うことができます。

また、独身の場合や夫婦共働きで子どもがいない場合は大きな死亡保障は必要ありませんが、突然の病気やケガで多額の医療費や収入がストップしたときのため、医療保険やがん保険が必要です。

多額の出費にも自分の資産や不労収入でやりくりができる人には、保険は必要ありません。

自分には生命保険は関係ないと思っている人でも、本当に生命保険は必要ないのか、万が一のときに困る人はいないのか、もう一度じっくりと検討してみることをおすすめします。

※この記事に記載の情報は公開日時点のものです。

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リアほMAGAZINE編集局

保険選びのリアルな情報やノウハウをシンプルに分かりやすく解説するリアほ編集局です。

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