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2025.04.04
掛け捨て型or積立型|どちらが自分には合っているの?【住宅FP関根が答える!Vol.143】
みなさん、こんにちは。ファイナンシャルプランナーの関根です。
保険に加入するとき、掛け捨て型と積立型があると思いますが、どのように加入しましたか。保険募集人に言われるがまま保険に加入している方もいらっしゃるかもしれませんが、みなさんも一度は迷ったことがあるのではないでしょうか。今回は掛け捨て型と積立型、この二つについて比較していきたいと思います。
掛け捨て型保険
まずは掛け捨て型の保険について解説していきます。掛け捨て型保険は、保険料を支払っている期間中に保障を受けるタイプの生命保険です。契約期間が終了するか、契約者が亡くなると保険契約は終了し、それまでに支払った保険料は戻ってきません。特徴としては、なんといっても同じ保障内容の積立型と比較すると、保険料が比較的安価であるということです。特に、死亡保障などシンプルな保障がメインの場合、費用を抑えることができます。また、基本的に死亡保険金など、明確な保障が含まれており、契約内容が簡単でわかりやすいです。
掛け捨て型保険が向いている人
掛け捨て型保険のメリットは積立型に比べて保険料が安く、経済的に負担が少ないため、若い世代や短期間で保障を得たい人に適しているほか、保険料を長期間支払っても保障内容を変えずに続けられるため、シンプルな保障を求める人に向いています。逆にデメリットとしては掛け捨て型であるため、途中で解約すると返戻金はありません。保障期間が終了すると、保障がなくなるため、長期間の安心感を求める人には不安が残ります。
ではどういった方が掛け捨て型の保険に向いているのでしょうか。費用を抑えたい人や短期的な保障が必要な人、すでに貯金や資産があり、生命保険の必要性があまり高くない人にも向いています。
積立型保険
では次に積立型保険についてお話していきます。積立型保険は、保険料の一部が貯蓄として積み立てられ、将来的に解約返戻金として戻ってくるタイプの生命保険です。一般的には「終身保険」や「養老保険」などがこのカテゴリに含まれます。特徴としては同じ保障内容の掛け捨て型と比較すると保険料が高いという点が挙げられます。保険料が高い分、その一部が積み立てられて将来返戻金として戻ってくるため、掛け捨て型よりも月々の支払いが多くなります。さらには貯蓄性があるということが特徴の一つです。一定期間支払い続けると、解約時に貯まった積立額(解約返戻金)を受け取ることができます。また、死亡保険金だけでなく、貯蓄性や終身保障がついていることが多く、長期的な安心感があります。
積立型保険のメリット
積立型保険のメリットはなんといっても貯蓄性があるということです。支払った保険料の一部がして積み立てられ、解約時には返戻金を受け取れる可能性があります。また、終身保険のように一生涯の保障を提供してくれる商品もあるため、老後も安心です。積立型保険は、貯蓄と保障がセットになっているため、将来の資産形成の一環としても活用できます。
積立型保険のデメリット
積立型保険のデメリットは掛け捨て型に比べて保険料が高いため、経済的な負担が大きくなるところです。また、保険契約を途中で解約すると、解約返戻金が支払った保険料より少ない場合もあります。さらに積立型保険は契約内容が複雑で、契約者が理解しにくい場合があるため、慎重に契約内容を確認する必要があります。
積立型保険は、長期的に安心して保障を受けたい人や貯蓄性のある保険を活用して将来に備えたい人、さらには家族を長期的に支えるための保障が必要な人にお勧めです。
掛け捨て型と積立型の比較
掛け捨て型と積立型を比較してみましょう。まずはコスト面です。掛け捨て型と積立型を同じ保障内容で比較した場合、掛け捨て型は月々の保険料が安いため、短期間の保障や経済的に負担を減らしたい人には適しています。一方、積立型は掛け捨て型に比べ保険料が高いため、長期的な資産形成も兼ねている場合や高い保障を求める人に向いています。保障期間についても比較してみましょう。掛け捨て型は期間限定の保障が多いのに対し、積立型は終身保障が多いため、一生涯の保障が欲しい人に向いています。
さらには貯蓄性です。積立型には貯蓄性があり、解約返戻金が期待できますが、掛け捨て型にはそのような要素はなく、解約しても返戻金はありません(支払った保険料が戻ってくることはありません)。
選ぶべき保険は、ご自身のライフプランや将来のニーズに合わせて決めることが重要です。短期間の保障を安く確保したい場合は掛け捨て型が適していますが、長期的に家族のための保障や資産形成を考える場合は積立型が向いているかもしれません。
また、保険料の負担が気になる場合は、掛け捨て型で十分な保障を確保し、新NISA枠を活用して運用するなど、資産形成を別の方法で行うという選択肢も考えられます。保険は一度契約すると長期にわたるものです。専門家に正しく保険提案を行っていただき、慎重に検討しましょう。また、生活環境が変わる場合などは必要な保障内容がかわることもありますので、その都度相談し、保険見直しをすることをお勧めいたします。
WRITER’S PROFILE
㈱投資用マンションSOS 代表取締役 関根克直
ファイナンシャルプランニング技能士2級。独立系FPとして18年。ライフプラン作成、保険見直し、住宅ローン提案、投資用不動産計算など、年間300件ほどの面談をおこない幅広いサービスを展開しています。 元ウィンドサーフィンインストラクター、またチャンネル登録10万人YouTuberとしても活躍中。