がん保険の診断給付金(一時金)とは|メリットや押さえておきたいポイントを解説

監修者情報

株式会社FP-MYS 代表取締役 工藤 崇
1982年北海道生まれ。相続×Fintechサービス「レタプラ」開発・運営。日本FP協会AFP認定者。2022年夏より金融教育のプロダクト提供。上場企業の多数の執筆・セミナー講師の実績を有する独立型ファイナンシャルプランナー(FP)。

「がん保険の診断給付金ってどんなときにもらえるの?」
「診断給付金って本当に必要?」
このように、がん保険を検討している方にはたくさんの疑問や不安があるのではないでしょうか。

この記事では、がん保険の保障内容に加えて診断給付金のメリットとデメリット、さらに診断給付金を備えるときの注意点について紹介しています。

この記事を読むことで、がん治療の現状と必要な保障がわかり、診断給付金を備えるかどうかの判断基準を持つことができます。

診断給付金の内容についても詳しく触れているので、様々な保険会社の中から自分に適したがん保険を選ぶ手助けとなるでしょう。

がん保険に診断給付金を付けるか迷っている方は、ぜひこの記事をチェックしてみてください。

がん保険の診断給付金(一時金)とは?

がん保険の診断給付金とは、がんと診断されることで給付金(一時金)が受け取れる保障です。商品によっては、がん診断給付金や診断一時金といった名称の場合もあります。

診断給付金の魅力は、その使い道が自由なところにあります。自身のがん治療に充てるだけでなく、入院時の差額ベッド代や食事代、家族が見舞いに来るための交通費に使うことも可能です。

このように診断給付金の使い道に制限はないため、がん治療で必要となる様々な支出を幅広くカバーすることができます。

がん治療の状況の変化

以前はがんと発覚したときにはステージが進行しており、強い副作用がともなう抗がん剤治療に耐えなければいけないといったイメージが強いものでしたが、昨今の医学は目覚ましい進歩を遂げています。

最新のがん治療の状況を踏まえたうえで適切な保障を選ぶことができれば、無駄なく効率的にがんに備えられます。

がんの治療方法は多様化している

現在がんの治療方法は主に4つあり、四大治療法と呼ばれます。

四大治療法とは、手術療法、放射線療法、化学療法(抗がん剤)、免疫療法です。そのなかからひとつ、または複数の治療法を組み合わせることにより、治療効果を高めていきます。

公的健康保険の対象となる治療方法であれば自己負担額に上限が設定されますが、先進医療による技術料や自由診療にかかる費用は公的健康保険の適用外となるため、自己負担が高額となる傾向があります。

がん治療は入院治療から通院治療へ変化している

厚生労働省「平成29年(2017)患者調査の概況」によると、平成8年のがんの平均入院日数は46日でしたが、約20年後の平成29年では約17日と大幅に短くなっています。これは、医療技術の進歩により患者の体への負担が少ない治療法が確立されてきたことなどが要因です。

平成20年以降は外来患者数が入院患者数を上回っており、今後ますます通院治療がメインとなっていくことが予想されます。

出典:令和2年(2020)患者調査の概況|厚生労働省
参照:https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/20/index.html

がん診断後の家計への影響

がんと診断されたら、家計にはどのような影響があるのでしょうか。これまでと同じように働くことができなくなるため、まず収入の減少が懸念されます。

がん罹患者の半数以上が休職し、その期間も半年以上と長期に及ぶというデータから、治療費などで支出が増加するにもかかわらず収入は減少することがわかります。

復職できたとしても、労働時間の短縮化や業務量の削減などによって以前と同じように収入を得ることが難しいケースもあり、こうした家計への影響に対して備えておくことが大切です。

出典:「病気の治療と仕事の両立に関する実態調査」調査結果の概要」|独立行政法人 労働政策研究・研修機構
参照:https://www.jil.go.jp/event/ro_forum/20190628/houkoku/02_kenkyu.html

がん保険には診断給付金以外にも様々な保障がある

がん保険には、診断給付金以外にどのような保障があるのでしょうか。

がんによって入院したときに受け取れるがん入院給付金が基本保障となっており、日額5,000円、7,000円、10,000円から選べるといった商品が多いです。その金額によって、通院したときや手術を受けたときに受け取れる給付金額も変わってきます。

その他にも先進医療、抗がん剤や放射線治療、自由診療にかかる費用をカバーする特約など、保障は多岐にわたります。

診断給付金(一時金)のメリット

がん保険には様々な保障がありますが、診断給付金を備えるべきか迷っている方も多いのではないでしょうか。ここでは、診断給付金のメリットについて5つ紹介していきます。

  • 給付金はがんと診断された段階で受け取れる
  • 給付金の使用用途を選べる
  • 治療方法の変化にも柔軟に対応できる
  • 経済的不安感が軽減できる
  • 給付金は非課税

1:給付金はがんと診断された段階で受け取れる

診断給付金(一時金)の大きなメリットは、がんと診断された時点でまとまった金額を受け取れることです。

入院給付金、通院給付金を始めとした他の保障では、入院や通院をしなければ給付金を受け取ることができないなど限定的ですが、診断給付金は診断確定のみで給付対象となります。

給付のハードルが低く、がんと診断された後の様々な出費にまとまった金額で備えることができるという面で安心感があるでしょう。

2:給付金の使用用途を選べる

給付金の使い道はがん治療に限らず、自由に選べることも診断給付金のメリットです。

治療費以外にも遠方の病院へ行く場合の交通費や宿泊費、サプリメントやウィッグの購入費など、がんならではの出費が発生することがあります。

休職や退職をするケースもあることから、収入の減少を補うために生活費に充てるという使い方ができるのも診断給付金の魅力のひとつです。

3:治療方法の変化にも柔軟に対応できる

受取りのハードルが低い診断給付金であれば、多様化する治療方法に柔軟に対応することができ、安心感を得られます。

この数十年でがんの治療方法が入院治療から通院治療にシフトしたことから、従来の入院給付金をメインにした保障のみだと給付金を受け取れないことも増えてきました。

今後も医学の進歩とともにがんの治療方法が変わっていく可能性があるため、がんと診断確定されるだけで受け取れる診断給付金はそういった変化に対応しやすいと言えます。

4:経済的不安感が軽減できる

一時金でまとまった金額を受け取れることで、経済的な安心感につながるでしょう。

がんと診断されると、精神的に大きなショックを受けるだけでなく、経済的にも大きな不安を抱えることになります。そのようなときに診断給付金の備えがあればまとまった金額を受け取れるため、当面の治療費や生活費の負担を軽減することができるでしょう。

経済的な理由で治療方法の選択肢を狭めることのないように、ある程度の金額を準備しておくことがおすすめです。

5:給付金は非課税

診断給付金は非課税のため、所得税や住民税が課税されることはありません。

死亡保険金や解約返戻金、満期保険金には税金がかかりますが、病気やケガが原因で受け取る給付金は非課税と所得税の法令(所得税法施行令第30条第1号)で定められています。

がん治療で経済的な負担が増える際に、給付金による税負担がないのはメリットと言えます。

出典:非課税とされる保険金、損害賠償金等|e-Gov法令検索
参照:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=340CO0000000096

診断給付金(一時金)のデメリット

診断給付金(一時金)にはデメリットもあります。万が一治療が長期化した際に、診断給付金だけでは足りなくなる可能性があることです。

入院期間が短期化しているとはいえ、がんの種類によっては治療が長期間に及ぶこともあります。また、自己負担を伴う先進医療や自由診療を選択することによって高額な治療費がかかるケースでは、一時金をすぐに使い切ってしまう可能性もあります。

こうしたリスクに備えるために、入院給付金を日数無制限で受け取れる保障や、治療を受けた月ごとに給付金を受け取れる保障なども併せて検討すると良いでしょう。

診断給付金を備えるときのチェックポイント

保険会社によって、診断給付金の給付条件などが異なるケースがあります。ここでは、がんの診断給付金(一時金)を備える際に確認しておきたいチェックポイントを5つ紹介します。

  • 給付金を受取るための条件
  • 給付金の受取り回数
  • 給付金の受取り金額
  • 給付金の保障範囲
  • 保障期間はいつからか

1:給付金を受取るための条件

多くの場合、がんと診断確定されるだけで給付金を受け取れますが、なかには入院が条件に含まれていることもあります。

がん治療によっては入院をせずに通院のみで治療することもあるため、いざというときに支払われないといった事態にならないよう事前に支払い条件を確認しておきましょう。

2:給付金の受取り回数

商品によっては、保険期間を通じて1回しか給付金(一時金)が受け取れないものもあれば、一定の条件のもとで何度でも受け取れるものもあります。

がんが再発や転移する病気であることを踏まえると、給付金は複数回受け取れるほうが安心ですが、1回しか受け取れないがん保険は保険料が安い傾向にあります。

複数回受け取れるものに関しても、「2年に1回」や「5回まで」等の条件が設けられていることがあります。メリット・デメリットを考慮し、自分に合う保険を選びましょう。

3:給付金の受取り金額

給付金の受取り金額は、いくらあれば安心なのでしょうか。現金での貯蓄がいくらあるのか、他に加入している保険があるのかで必要な金額は変わってきます。

がんの種類や選択する治療法によってかかる費用は異なるため一概には言えませんが、1年間にかかった自己負担額の平均は115万円というデータがあることから、100万円がひとつの目安と言えます。

家計の負担にならない範囲で、これなら安心感があると思える金額を設定するようにしましょう。

出典:患者が求めるがん対策 vol.2~がん患者意識調査 2010年~|特定非営利活動法人 日本医療政策機構
参照:http://cpsum.org/ganseisaku/pdf/inquest/20110509.pdf

4:給付金の保障範囲

がんが上皮内にとどまっている状態を上皮内新生物といいます。転移の可能性が低く、手術で完治するケースが多いため、がん(悪性新生物)とは区別されます。そのため、がん保険によっては給付の対象外だったり、給付金が減額されたりすることが少なくありません。

しかし、上皮内新生物であっても入院や手術が必要になることはあります。その費用にも備えたい場合は、上皮内新生物も保障されるがん保険を選びましょう。

5:保障期間はいつからか

ほとんどのがん保険には90日間の免責期間があり、契約してすぐに保障が開始されるというわけではない点に注意が必要です。

なぜこうした期間が設けられているかというと、モラルリスクを排除するためです。診断給付金はがんの診断確定のみで給付されるというハードルの低さから、体の不調を感じながらもそれを隠して契約を結び、給付金を受け取るといったことが可能になってしまいます。

そういったリスクを回避するために契約から保障の開始までタイムラグがあるため、余裕を持って備えることがおすすめです。

出典:がん保険|公益財団法人 生命保険文化センター
参照:https://www.jili.or.jp/knows_learns/basic/kind_main/34.html

がんについて考え将来のために備えよう

がんは「国民病」と呼ばれるほどかかるリスクが高く、前もって準備することが大切です。がんと診断されるだけでまとまったお金が受け取れる診断給付金(一時金)の備えがあれば、いざというとき経済的にも精神的にも負担を減らせます。

がん治療にかかる様々な費用を想定して必要な保障を選択することが、将来の安心感につながるでしょう。

※この記事に記載の情報は公開日時点のものです。

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リアほMAGAZINE編集局
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