保険の基礎知識
2021.09.05
生命保険はいつ加入すべき?ライフステージごとの加入目的は?
■生命保険に加入する目的
生命保険はあなたが亡くなったときや高度障害などにより働けなくなったときに、保険金としてまとまったお金を受け取ることができる仕組みです。
あなたに何かあった際に保険金を受け取る人はのこされた家族です。そのため、生命保険に加入する目的の代表的なものは、本来ならば働いて稼ぐことができていたお金を保障することです。
生命保険への加入を検討する際に想定すべきことは、あなたが亡くなったときに家族がお金に困るかどうか、そのお金を準備するために生命保険が必要かどうかです。生命保険がなくてものこされた家族が経済的に困らないのであれば、生命保険は不要と考えることもできます。
■ライフステージと必要なお金
ここでは、主なライフステージとそのときに必要なお金について考えていきます。
高度障害で働けなくなったときは、亡くなったわけではないため、あなたにとっても生活していくためのお金が必要です。高度障害で働けなくなるリスクに備えたい方も、生命保険への加入を検討してみてください。
あなたのその家族に必要なお金をライフイベントごとに考えたとき、あなたに万が一の際に必要なお金が貯蓄や公的保障だけでは足りない場合は生命保険への加入を検討すべきです。
・社会人になったとき
多くの方の場合、新社会人になった段階では独身であるため、必要なお金は少ないです。一般的に独身の方が亡くなった際に準備が必要とされているお金は、葬儀費用といわれています。実際に葬儀にはどれくらいの費用がかかるのでしょうか?葬儀形式によって異なりますが、費用の平均は、家族葬の場合約140万円、一般葬の場合約240万円です。(葬儀費用、飲食代、返礼品を含む)
出典:株式会社鎌倉新書|お葬式に関する全国調査(2013-2020)
自身が亡くなった際の葬儀費用が用意できるようであれば、無理に生命保険へ加入する必要はありません。しかし、社会人になりたてで貯蓄がない方や、貯蓄が苦手で不安がある方は、自分に万が一があった際に家族へ負担がかからないように生命保険で準備しておくことをおすすめします。
・結婚したとき
結婚すると家族が増えます。子どもがいない場合、あなたに何かあった際にのこされた家族は配偶者1人です。夫婦が共働きかどうかで配偶者のためにのこすべき金額は異なります。
必要なお金の内訳はあなたの葬儀費用と配偶者の生活を維持するためのお金です。配偶者へのこすお金をどのくらいと見積もるかで生命保険が必要かどうかは変わります。
たとえば現在、あなたが働いていて、亡くなった際に将来の収入相当分を配偶者へ用意したいならば、相当大きな金額が必要となるため最初から貯蓄で準備しておくことは困難な方がほとんどでしょう。このように、すぐに貯蓄でカバーしきれないお金をすぐに用意しておきたい場合、生命保険はそれをかなえられる金融商品です。
自分に万が一のことがあったとき、配偶者がお金の負担をかけないように準備しておくため、結婚したときも生命保険への加入を検討するタイミングです。
・子どもが生まれたとき
子どもが生まれたときには、今後必要なお金が一気に増えます。単純に家族が増えるため、家族の生活費が増えます。また、子どもの教育費も考えるべき大事なポイントです。
のこされた家族の必要なお金をまとめると、
・家族の生活費(配偶者 + 子どもの人数)
・子どもの教育費(子どもの人数)
・あなたの葬儀費用
この3つが主な費用です。
どのくらいの金額が必要かは子どもの人数や、子どもの教育費をどの程度と見積もるかによって異なります。
たとえば、大学まで行くのかどうか、幼稚園から大学まで公立と私立のどちらを選択するかで必要な教育費は大きくかわってきます。
のこされた家族の生活費に加えて子どもの教育費まで考えると、生命保険に頼らず自力で準備することは困難な方が多いです。そのため、子供が生まれるタイミングでの適切な生命保険への加入もしくは見直しがおすすめです。
また、子どもの人数が増えると、のこされた家族への必要なお金は大きくなります。ただし、子どもが成長すると、トータルで必要な生活費や教育費は徐々に減っていきます。さかのぼって考えると、子どもが小さければ小さいほど、将来必要な生活費や教育費は多く生命保険で必要な金額も大きくなります。
稀ですが、すでに子どもが生まれたタイミングで子どもと配偶者に必要な生活費、子どもが社会にでるまでの教育費の準備ができている場合は、生命保険の必要性は低いでしょう。
■まとめ
生命保険に加入を検討すべきライフステージは社会人になったときや結婚したときもしくは子どもが生まれたときなどがあげられます。加入の目的は、万が一があったときに家族に金銭的負担をかけないためや、養う家族に万が一が起きても経済的に負担をかけないため、などがあります。自分の貯蓄や家族の状況によって、必要な保険の大きさや目的は変化していきます。自分を取り巻く環境が変わったら、その時々に合わせた生命保険へを検討しましょう。
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リアほMAGAZINE編集局
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