お金と暮らしの基礎知識
2021.09.01
派遣社員の手取りはいくら?給料の計算方法、教えます!
仕事選びの重要な要素となるのが「給料」です。派遣社員だと時給制の仕事がほとんどで、手取りの月給がどれくらいになるのかわかりにくいと感じた経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
時給は高くても、実際にもらってみると「あれ?これだけ?」なんてことも。
この記事では、時給からおおよその手取り月給を計算する方法や知っておいた方が良いポイントをお伝えします。
■派遣社員の平均時給はどれくらい?
派遣社員の時給は全国では1,500円~1,750円が最も多く全体の3分の1を占めています。時給の平均額は1,402円です。派遣社員としての経験期間にかかわらず、時給の平均額は増加傾向にあるようです。
ひとくちに派遣と言っても勤務地や職種によっても時給の額は異なりますが、高いスキルを求められる職種や専門的な職種はその分時給も高くなっています。勤務時間・日数については、1日あたり7.5時間~8時間、週5日勤務の方が最も多く全体の7割弱を占めています。
※参照元:一般社団法人 日本人材派遣協会|派遣社員WEBアンケート調査
■時給1,500円で1日8時間勤務する派遣社員の手取り月給を計算してみよう!
派遣社員の手取り月給とは、給与から社会保険料が控除され、そこから所得税を引いた額のことです。給与明細を見た時に、差引支給合計や銀行振込額などと記載されています。
では、実際に時給から手取り月給を計算してみましょう。
・額面=時給×就業時間×勤務日数
まずは、額面の月給を計算します。ここでは、仮に以下の働き方を想定して計算をしてみます。
・就業時間:1日8時間(ほとんどの場合お昼休憩が1時間ありますので就業時間は7時間です。)
・勤務日数:月~金で週5日勤務×約4週間なので、1ヵ月の勤務日数は20日間前後です。月によって異なりますが、ここでは20日間で計算します。
額面は、時給1,500円×7時間×20日間=210,000円です。
・手取り月給=額面-社会保険料の合計-所得税
次に、額面から社会保険料と所得税を引いて手取り月給を計算します。
社会保険料と所得税は、以下の金額として計算します。
・社会保険料の合計:28,930円
(内訳)
健康保険料※1 9,840円
厚生年金保険料※2 18,300円
雇用保険料※3 630円
・所得税:4,890円
手取り月給は、210,000円-28,930円-4,890円=176,180円です。
(注)税金や社会保険料の計算は複雑で居住地域や扶養家族の有無によっても異なります。上記計算は東京都にお住まいで扶養家族のいない40歳未満の方の概算です。
※1参照元 全国健康保険協会(協会けんぽ)HP(保険料率は令和3年の東京都)
※2参照元 日本年金機構HP
※3参照元 厚生労働省HP
月の勤務日数の増減や、控除金額が概算のためあくまでも参考金額ですが、この働き方の場合は、約18万円が手取り月収です。一概には言えませんが手取り額は額面額のおおよそ85%程度になるとされています。
■注意点!派遣社員の住民税は天引きされないことが多い!
正社員の場合は、住民税も給与から天引きされる「特別徴収」ですが、派遣社員の場合はほとんどが自分で自治体に納める「普通徴収」とです。今まで計算してきた手取り額から、さらに住民税を納めなければなりません。住民税額は課税所得(各種控除を引いた後の金額)の10%程度です。もらった分は全部使わず住民税の分を残しておきましょう。
■まとめ
派遣社員の時給はパート・アルバイトよりも高く設定されてはいますが、アルバイトとは違っていろいろ引かれるものもたくさんあります。自分のライフスタイルと必要な金額を照らし合わせてベストな働き方を見つけてくださいね!
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リアほMAGAZINE編集局
保険選びのリアルな情報やノウハウをシンプルに分かりやすく解説するリアほ編集局です。