保険の基礎知識

2021.07.22

保険は3つの分野に分かれている!第二分野(損害保険)の種類を解説

生命保険や医療保険、自動車保険などさまざまな保険の名称を耳にしますが、損害保険とはいったいどのような保険なのでしょうか。
他の保険と何が違うのでしょうか?
ここでは、損害保険ってどんな保険か?についてわかりやすく解説します。

損害保険とは

「偶然の事故」によって発生してしまった損害に対して、「実際の損害額」に応じて保険金が支払われる、のが損害保険のいちばんの特徴です。
偶然の事故?
実際の損害額?
具体的にもう少し詳しくみていきましょう。

偶然の事故とは?

偶然の事故と聞いて、どのようなことを思い浮かべますか?
例えば、車や自転車の運転による交通事故、火災、台風や地震などの自然災害、盗難、などがありますね。
偶然の事故とは、「誰にでも起こる可能性のある、ごく身近な事故」です。
これらは、自分の身に起きる可能性は低い(と思っている)が、いざ自身の身に起きてしまった場合は多額の損害をもたらします。
この、思いもよらなかった多額の損害によって、思い描いていた生活設計が狂ったり、経済的に生活が困難になったりしては大変です。
そういった事態を防ぐためにあらかじめ準備しておくことが損害保険の役割です。

実損払いとは?定額払いとの違いは?

損害保険は、実際に発生した損害額に応じて保険金が支払われます。
たとえば、契約時に定めた保険金額が300万円の車両が、交通事故により損傷して28万円の損害が発生した場合、保険金として支払われるのはいくらでしょうか。

損害額である28万円です。

たとえば、補償上限額1億円の個人賠償責任保険に加入している人が、自転車に乗っていて歩行者と衝突し、ケガをさせてしまったことにより3500万円の賠償責任が発生した場合、保険金として支払われるのはいくらでしょうか。

賠償責任額である3500万円です。

当然のような気もしますが、これが損害保険のいちばんの大きな特徴です。
あくまでも契約時に定めた上限の範囲内で、実際に発生した損害額を補償するのが損害保険です。

仮に、損害保険で契約時に定めた保険金がそのまま支払われるどうなるでしょう。
偶然の事故によって不当な利益を得られる可能性がありますね。
不当な利益を認めないために損害保険は実損払いになっているのです。

これに対して第一分野である生命保険は、人の命に対する保険なので第二分野のように損害額を算出することなどできません。
生命保険はあらかじめ契約時に決められた金額を支払う定額払いが基本です。

損害保険の種類

それでは具体的に、損害保険にはどのような種類のものがあるのでしょうか。
時代のニーズに合わせてた多種多様な種類の保険がありますが代表的なものを解説していきます。

自動車保険 

自動車保険は、強制保険といわれる「自賠責保険」と任意保険といわれる「自動車保険」の二つの種類に分けられます。

「自賠責保険」

すべての自動車・原動機付き自転車に、法律によって加入が義務づけられている保険です。自賠責保険を付けなければ運行できません。被害者を救済する目的のみで、相手の「死亡・後遺障害・傷害(ケガ)」に対して最低限の補償がなされますが十分ではありません。

「自動車保険」

自動車事故によって、主に自分の「ひと・モノ」、相手の「ひと・モノ」に損害が生じた際に補償することを目的とした保険です。
強制加入の「自賠責保険」で不足している部分を補う役割の保険です。

火災保険

火災やその他災害などによって、建物や家財などに損害が生じた際に補償することを目的とした保険です。
その他災害とありますが、地震によって生じた災害は火災保険では補償することができないのが注意点です。

地震保険

地震によって建物や家財などに損害が生じた際に補償することを目的とした保険です。火災保険で補償されない部分を補います。
地震保険のみでは加入できず、火災保険に加入している方のみ加入できます。

個人賠償責任保険

日常生活で他人にケガをさせてしまったときや、他人の物を壊してしまい法律上の賠償責任を負うことになったときの賠償金、弁護士費用などを補償する保険です。
年間保険料が比較的安価です。
単体で加入できるケースもありますが、自動車保険や火災保険に特約(オプション)として付け加えられるケースも多いです。

他の保険と何が違うの?

保険は、第一分野と呼ばれる生命保険、第二分野と呼ばれる損害保険、第三分野と呼ばれるその他医療保険、と3種類に大別されます。

では、他の分野の保険と比べると、第二分野である損害保険にはどういった特徴があるのでしょうか?
主に以下の3点です。

① 実損払。
② 損害保険会社のみ取り扱いができる。
③ 主に保険契約は1年更新

①実損払については、前半で解説したとおりです。
では②③の特長についても詳しく見てみましょう。

②損害保険会社のみが取り扱いできる

保険会社本体による生損保兼営は、保険監督法によって禁止されています。
そのため、生命保険会社で自動車保険に加入はできませんし、損害保険会社で終身保険に加入もできません。
兼営を禁止している主な理由は、生命保険と損害保険のリスク特性が大きく異なるためだとされています。
ただし、1996年に新保険業法が施行されたことによって、子会社を設立することにより同一の企業グループが損害保険業と生命保険業を行うことは可能になりました。

③主に保険契約は1年更新

長期契約のものも増えてきていますが、原則として保険期間は1年間で、1年ごとに契約内容を見直した後、更新するか否かを検討する必要があります。
理由としては、保険の対象(自動車や建物、家財など)の価値が時間の経過とともに変わることが挙げられます。
一度加入すると最低でも10年はそのままになることが多い生命保険と違って、加入内容を見直す機会が短期間で訪れるのも生命保険と比べたときの損害保険の特徴です。

また、傷害保険や医療保険・がん保険などの第三分野の保険についてはこちらで解説しております。

まとめ

第二分野と呼ばれる損害保険は、①実損払、②損害保険会社のみ取り扱いができる。③主に保険契約は1年更新という大きく3つの特徴があります。自動車保険や火災保険など身近なものが多いことをイメージいただけましたでしょうか?

他の分野の保険との大きな違いは、実損払(実際に発生した損害額が支払われる)というところです。損害保険の保険金額は何千万円、何億円というとても大きな金額になることが多くありますが、実際の損害が30万円なら支払われる保険金は30万円になります。保険金額は、支払われる上限と考えておくと分かりやすいかと思います。

また、損害保険は保険期間が1年のものがほとんどです。そのため長期契約の生命保険と比べて見直しが比較的しやすいといえます。

※この記事に記載の情報は公開日時点のものです。

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リアほMAGAZINE編集局

保険選びのリアルな情報やノウハウをシンプルに分かりやすく解説するリアほ編集局です。

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