専業主「夫」に生命保険は必要か【FPコラム】

家族の形でここ十数年、最も社会に定着した考え方は「専業主『夫』」ではないでしょうか。価値観が変わるのに長い時間が必要ななか、いま「女は家で」などというものなら、とたんにコミュニティから外れてしまうような時代遅れの評価を受けます。これはとても素晴らしいことで、より社会に出るべき女性の進出をサポートすることに繋がるでしょう。そして、女性が家庭を守ったように、専業主夫として家庭を守る男性も増えています。

専業主「夫」に生命保険は必要か

そこで標題に定める、このテーマです。昔の男性優位社会では家庭を守る女性に生命保険は不要といわれた時代もありましたが、万が一の病気やケガに対する医療費の保障は必要ではないかという考えが少しずつ定着したように感じます。女性に万が一のことがあれば男性が収入を得つつ家庭も守らなければならず、当然の考え方ですが、随分と長い時間を経てこの考え方も定着してきたように思います。

専業主夫においても大筋は変わらず、まずは医療保険を検討しましょう。終身保険に関しては貯蓄性もありますので、家計に余裕があれば女性が加入していることに次いで加入を検討するのもひとつの手段だと思います。

専業主夫の期間と終身保険の期間は合致するか

専業主夫と専業主婦の違いを考えるとき、ひとつ相違点があります。それは専業主夫が過渡期であるためか、「一時的に(子育てなどで)専業主夫を担っても、いずれ社会に復帰したり、在宅での業務環境を整えたりする人が多い」という点です。統計を取っているわけではありませんが、まだ男女差の残る部分なのでしょうか。その時に考えたいのは、終身保険の保障と期間が合致するかという点です。

終身保険は長期間加入し、万が一の状況に備える保険です。長期間の加入後、解約をしてまとまったお金のニーズに備える特性もあります。たとえば結婚と同時に終身保険に加入し、専業主夫の期間、保険料を節約するために解約し、再加入するのが家計にはもっとも優しい方法ですが、終身保険の仕組みはそうなってはいません。短期間の解約は返戻金の面からもデメリットが強く、また再加入に至っては年齢が高くなっているため保険料の負担面も強いといえます。男性のキャリアのなかで、専業主夫となる数年間は、敢えて加入中の終身保険に入り続けるという選択肢も十分にあります。

在宅で専業主夫と努めながら収入を生み出している家庭は、より終身保険のニーズが高まってきます。厳密には在宅で収入を生み出しているのは専業主夫ではありませんが、その面も含めて多様化しているのが現代といえるでしょう。その収入が無くなったときに対してリスクヘッジをしますが、共働きならば多少リスクを受けて外貨などの終身保険を検討するのも考え方です。ただ、資産運用は貯蓄型終身保険だけではありません。投資信託など他の運用方法も含めて、何が適切かを家族で話し合っていきましょう。

ここからは逆説的になりますが、あらかじめ専業主夫を想定している場合は、敢えて終身保険を「解約してしまう」のも選択できる手段です。終身保険の短期間解約となるとデメリットばかりが注目されますが、あまり必要の無い終身保険料を納め続けることもリスクのひとつです。ただその場合は、終身保険に変わる預貯金を備えておくことが前提です。住宅を購入する場合は、女性を終身保険に加入したうえで、住宅ローン返済に付帯する団体信用生命保険(団信)に加入することで、家計全体で見たときの保障体制を整備することも検討しましょう。働き手に何があったら、専業主夫に何かあったらと分けて考えるよりも、家計全体で俯瞰的に考えることで、整備すべき課題と適した生命保険を判断することができます。

専業主夫と医療保険

もうひとつのポイントは、専業主夫と医療保険の考え方です。専業主婦と同じく、家事や子育ての負担を考えれば医療保険には加入すべきです。医療保険には女性向けの保障が充実しているものがあるように、男性向けの医療保険を考えたいところ。ただ、男性向けの医療保険というのは、保険各社の商品ラインナップを見てもあまり整備されていません。

一方で、男性と女性の平均余命が違い、男性は幾分年齢が若くとも病気になりやすい点、また男性がなりやすいとされる悪性腫瘍(大腸がんや前立腺がん)がある以上、専業主夫はその部分に手厚い医療保険を選ぶべきだと考えます。がん保険に関しても、専業主婦よりは加入の必要性が高いのではないでしょうか。

専業主夫と生命保険の関係についてまとめました。専業主夫は社会に定着しているとはいえ、長い時間をかけて構築してきた生命保険の仕組みとは合致していない部分があるのも現実です。これから少しずつ整備されていくことでしょう。それまでは医療保険の選び方などを通して、工夫して埋めることで、子育て生活の不安をリスクヘッジしていきましょう。

※この記事に記載の情報は公開日時点のものです。

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WRITER'S PROFILE
株式会社FP-MYS 代表取締役 工藤崇
1982年北海道生まれ。相続×Fintechサービス「レタプラ」開発・運営。2022年夏より金融教育のプロダクト提供。上場企業の多数の執筆・セミナー講師の実績を有する独立型ファイナンシャルプランナー(FP)。

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