著名人・専門家コラム

2023.03.22

保険の称号?MDRT、COT、TOTってなに?【住宅FP関根が答える!Vol.49】

みなさん、こんにちは。ファイナンシャルプランナーの関根です。

保険のことを調べているとよく、『MDRT』や『COT』『TOT』という言葉を見ることがあります。これらはいったいなんなのか。今回はこの『MDRT』や『COT』『TOT』についてお話いたします。

MDRTとはなに?

MDRTとはMillion Dollar Round Tableの略です。簡単に言うとある規程の売り上げをあげた保険の営業マンに与えられる称号です。世界中の生命保険、金融サービス専門家72,000名以上が所属する組織として、500社、70カ国で会員がいます。始まりは1927年で全米生命保険外務員協会が発足させたことから始まり日本に入ってきたのは1962年です。
日本における会員数は、保険会社ごとにあり2020年における会員は以下の通りです(一部抜粋)。

  • アクサ生命分会 262名
  • ジブラルタ生命分会 547名
  • ソニー生命分会 1,056名
  • SOMPOひまわり生命分会 71名
  • 第一生命分会 187名
  • 大樹生命分会 134名
  • 大同生命分会 216名
  • 代理店分会 937名
  • 東京海上日動あんしん生命分会 179名
  • 日本生命分会 138名
  • プルデンシャル生命分会 1,316名
  • マニュライフ生命分会 242名
  • 明治安田生命分会 171名
  • メットライフ生命分会 664名

以上のほかにもありますが、合計で6,310名が会員になっています。

MDRTにはどうやってなるの?

MDRTになるには会員資格をクリアする必要があります。入会基準は毎年変わります。2021年はコロナの年だったため基準が大幅に下がったようですが、おおよそ1100万円程度とされております。クリアしたのち、MDRTに申し込み、MDRT日本会より承認してもらわなければなりません。有効期限は1年のため、毎年基準をクリアしなければいけません。名刺やプロフィールにMDRTと書かれている場合、おおよそ年収は1000万円を超えていると考えていいでしょう。

ただ以前、保険募集人でこのMDRTの基準をクリアするために、自分自身に大口の死亡保険を掛けて基準をクリアさせ、自身で加入していることをお客様へのセールストークとして使って契約を取っていったという逸話もあります。しかし日本において死亡保険は第一分野と呼ばれ、自分で加入しても手数料が払われないため、現実的ではありませんね。

MDRT日本会にはMDRT会員以上の称号としてCOT、更に上の称号としてTOTがあります。COTはMDRT入会基準の3倍、TOTともなると、実に6倍の手数料を生み出している必要があります。また手数料から考えるとCOTで年収3,000万円以上、TOTで7,000万円以上と推測できます。

MDRTは信用できるプロなの?

保険会社、保険代理店にいても年間の手数料収入1100万円を超えるとエースクラスとなりますが、COTやTOTまでいくとトップ中のトップと言えます。私自身も保険募集人を長年やっており、MDRTとして1100万円以上の手数料収入を得ている人は数多く見てきましたが、このCOTやTOTまで行く人は業界では化け物と呼ばれます。豊富な人脈と行動力を持ち合わせ、圧倒的な人間力を持っている方がほとんどです。保険の手数料収入が1100万円を超えるということは、信頼できるプロということなのでしょうか。実はそうとも言い切れません。

長年保険募集人をやっており、保険見直しの際には保険証券を拝見するのですが、明らかに手数料目当ての提案をしている募集人が数多くおります。比較的多い提案は、貯蓄系の保険です。

円建て、ドル建てと両方ありますが、年間保険料100万円などといった高額な保険に加入されている方がいます。こういった高額の提案はもちろん必要でしたらいいのですが、現在は積立NISAもありますし、iDeCoもあります。いくつかの選択肢がある中、貯蓄できる金額のすべてを貯蓄性の保険で運用するようにと勧める募集人もおり、そういった提案はお客様ファーストであるとは言えません。また今後は積立NISAも無期限になることにより、運用の選択肢はさらに増えていくと思われます。

実際にあった手数料目当ての提案は?

たくさんの保険証券を見てきましたが、悪質だと感じたのは、若いシングルマザーの方で年収もそれほど多くないのにも関わらず、米ドル建てで年間保険料が100万円という契約も見たことがあります。またごく一般的なご夫婦で年間保険料200万円という提案をみたこともあります。

私自身、保険募集人として貯蓄性の保険を提案することはありますが、私が保険を提案する時にはその方のライフプランを考えながら最適な運用方法は何がいいのかを見ていきます。保険だけではなく投資信託、iDeCo、それらのバランスを見ながら、また毎月いくら、毎年いくらくらいの積立運用ができるのかを見ながら提案をしていきます。

私たち保険募集人はお客様が契約している保険証券を見ると、その保険を勧めた保険募集人がどういう目線でその商品を勧めたのかが分かります。お客様の必要な保障、無理のない負担額などを考え提案をしている場合、一社専属の募集人が頑張って自社の商品を勧めている場合、そして完全に手数料収入狙いの場合など見るとすぐに分かります。そしてこの手数料収入目当ての保険提案というものは度々見ることがあるのですが、その度に残念な気持ちになります。

基本理念として「MDRT会員は常に“あなたのために何ができるか”“あなたにとって何がベストなのか”を考えています。私たちの行動はまず、そこから始まります」という言葉があります。お客様第一主義で提案をしないといけないですね。

※この記事に記載の情報は公開日時点のものです。

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WRITER’S PROFILE

㈱投資用マンションSOS 代表取締役 関根克直

ファイナンシャルプランニング技能士2級。独立系FPとして18年。ライフプラン作成、保険見直し、住宅ローン提案、投資用不動産計算など、年間300件ほどの面談をおこない幅広いサービスを展開しています。 元ウィンドサーフィンインストラクター、またチャンネル登録10万人YouTuberとしても活躍中。

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