安い医療保険でも大丈夫?選び方のポイントと注意点を徹底解説【FP監修】

医療保険の保険料は毎月一定額を支払うため、できるだけ安く抑えたいと思いませんか?
とはいえ、深く考えずに、とにかく保険料が安くなるように保障内容を設定すると、いざというときに保障内容が不足する可能性があります。
本記事では、医療保険の保険料の負担を抑えつつ、いざというときに十分な保障を得られるようにするためのポイント・注意点を解説します。

安い医療保険でも大丈夫?

結論から言うと、安い医療保険でも十分な保障を得ることができれば問題ありません。
では、十分な保障とはどの程度の保障を指すのでしょうか。
十分な保障の明確な数字は人によって異なりますが、医療保険の保障を受けられる場面で、治療費が不足しない程度の額が十分な保障と言えます。

医療保険の主な保障は入院給付金手術給付金です。
入院給付金は入院した際に、入院日数に応じて給付金を受け取れます。
手術給付金は手術を受けた際に給付金を受け取れます。
商品によっては、手術給付金がないものもあります。

入院したとき、手術を受けたときの医療費について、公的保障と貯蓄を中心に、不足する部分を民間の医療保険で補う、あるいは、貯蓄はない・貯蓄からは医療費を捻出しない方向性で民間の医療保険で補う割合を高めるか、それぞれの考え方によって、必要な保障は異なります。

仮に、医療費の支出に貯蓄を使わないとすると、医療保険の保障はその分手厚くする必要があります。
貯蓄額によっては、最低限の保障のみを設定した安い医療保険でも問題ないでしょう。

医療保険に限らず、保険の基本ですが、保障内容が充実している契約ほど、月々の保険料の負担は大きいです。
このことから、安い医療保険は保障が少ないケースが考えられます。
安い医療保険でも問題ないかどうかは、医療費の支出に充てられる貯蓄額によって変わります。

安い医療保険に加入するポイント・注意点

何も考えずに、とにかく保険料を安く設定すると、いざというときに保障が不足します。
必要な保障を確保しつつ、安い医療保険に加入するためのポイントと注意点を解説します。

利用できる公的保障をチェックする

日本には公的医療保険制度があり、年齢や職業を問わず全ての人が強制的に加入しています。
とはいえ、公的医療保険制度を含む利用できる公的保障は人によって異なりますので、まずは病気やケガをしたときにご自身が利用できる公的保障について知っておきましょう。

代表例は「健康保険」「高額療養費」「傷病手当金」です。

十分な保障を得られているか

医療保険のメインの保障である「入院給付金」と「手術給付金」について十分な保障が得られているかどうか、確認しましょう。

入院給付金

入院給付金は日額5,000円、10,000円から選択するのが一般的です。
令和元年度の生命保険文化センター「生活保障に関する調査」によると、直近の入院時の1日あたりの自己負担費用の平均は23,300円でした。
とはいえ、割合で見ると、5,000円未満が約10%、10,000円未満が約30%、15,000円未満が約50%となっているため、やや数字が大きい人が平均を引き上げているとも言えます。

入院時の自己負担費用には、治療費・食事代・差額ベッド代・お見舞いに来た方の交通費・衣類・日用品などが含まれています。
差額ベッド代とは、大部屋ではなく、希望して個室や2人部屋など小さい病室を利用したときに発生する費用で、公的保障の対象外の費用となり、全額自己負担です。
厚生労働省 令和元年9月「第422回中央社会保険医療協議会・主な選定療養に係る報告状況」によると、個室を利用する際は1日約8,000円、2人部屋〜4人部屋を利用する際は1日約3,000円かかるイメージです。
差額ベッド代の有無で、入院時の1日あたりの自己負担額に大きな影響を与えることが想像できます。
入院時に大部屋ではなく、小さい病室を希望する場合は、入院給付金を高めに設定することをおすすめします。

入院給付金に関しては、支払い限度日数の設定も必要です。
基本的には長く設定するほど、保険料が高くなります。

令和元年度の生命保険文化センター「生活保障に関する調査」によると、直近入院時の入院日数の平均は15.7日でした。
割合で見ると、91%が30日以内に退院しており、96.3%が60日以内に退院しています。
このデータだけを見ると、支払限度日数は30日、あるいは、60日など、最低限でも問題ないように思えます。

手術給付金

手術給付金は商品によって設定の仕方が異なります。
手術の種類を問わず、入院給付金の日額に一律の倍率をかけるタイプか、手術の種類によって、5倍・10倍・20倍・40倍と倍率が変動するタイプがあります。
保険料が安いのは倍率が一律のタイプです。
最低限の保障だけで問題ない方は、保険料が抑えられる倍率が一律のタイプがおすすめです。

保険期間の設定

医療保険には、保険期間が一定期間のみである定期タイプと一生涯の保障を得られる終身タイプがあります。
同じ保障内容の場合、定期タイプの方が保険料は安いです。

ただし、医療保険に長期で加入する予定の方は、最終的には終身保険の方が支払う保険料の総額を抑えられる可能性があります。
定期タイプの医療保険は更新するたびに、更新時の年齢で保険料が再計算されるため、更新するたびに保険料は高くなります。
そのため、長期で加入する場合は、どこかのタイミングで支払う保険料の総額が逆転します。

長期、特に老後生活でも医療保険の保障を求める方は、将来を見据えて、若い時から終身タイプの医療保険に加入する選択肢もあります。
終身タイプを希望する場合は、保険料を支払う期間にも着目してください。
一生涯保険料を支払い続けるタイプと一定期間で保険料の支払いが終わるタイプがあります。
月々の保険料の負担は一生涯支払い続けるタイプの方が少ないですが、収入が少なくなる定年退職後も保険料の負担が続きます。
定年後を見据えて、一定期間で保険料の支払いを終えるタイプも考慮してください。

一方で、医療保険は十分な貯蓄が貯まるまで、あるいは、子どもにお金が必要な期間まででいい、と考えている方は定期タイプで十分でしょう。
定期タイプには、10年・20年満期の商品と60歳満期・70歳満期といった一定の年齢に達すると満期を迎える商品があります。
基本的には、保険期間が短い10年満期に設定した際が一番保険料が安いですが、定年退職まで、子どもが独立するまでなど、一定期間のみ医療保険に加入する予定の方は、最初からある程度の保険期間を設定した方が、結果的には安く済む可能性があります。

保険期間を設定する際は、医療保険の保障がどのタイミングまで欲しいか、をもとにお考えください。

必要な特約と不要な特約

医療保険にはさまざまな特約を付加できます。
特約を付加することによって、保障が充実しますが、その反面、保険料の負担は大きくなります。
ここでは主な特約を簡単に紹介します。
必要だと感じた特約は付加し、不要だと感じた特約は付加せずに保険料を抑えましょう。

  • 入院一時金特約
    入院した際に、まとまった一時金を受け取れます。
    入院日数に関係なく、一定額を受け取れる点が特徴で、治療費のほか、収入減少の補填や生活費など、自由に使えます。
  • 通院保障特約
    入院前や退院後の通院治療に対して、入院給付金のように日数に応じて給付金を受け取れます。
    基本的には入院の前後の通院のみが対象である点に注意が必要です。
  • 先進医療特約
    先進医療を受けた際に、先進医療にかかる医療費と同額の給付金を受け取れます。
    上限額が設定されている商品が多いです。
    先進医療にかかる医療費は全額自己負担であり、高額になりがちなため、もしものときに治療の選択肢を広げる意味では付加することをおすすめします。
    ただし、実際に先進医療を受診する可能性は低いため、保険料負担と相談して加入を検討しましょう。
  • がん特約
    がんになった際に一時金を受け取れたり、入院給付金や手術給付金が上乗せされたり、入院給付金の支払限度日数が撤廃されたりするなど、がんになった際に手厚い保障を受けられます。
  • 女性疾病特約
    乳がんや子宮筋腫など、女性特有の病気や女性がかかりやすい病気に対して、給付金が上乗せされる特約です。

医療保険と共済の比較

生命保険ではありませんが、安い保険料で医療保障を得られるものとして、共済があります。
医療保険と似たような性質の商品なため、医療保障が目的の方には共済も選択肢に入れていただきたいです。
ここでは、共済のメリット・デメリットを紹介します。

メリット

  • 掛金(保険料)が安い
  • パッケージ化されていて、商品内容が分かりやすい
  • 掛金の一部が返ってくる可能性がある
  • 年齢・性別に関わらず掛金が一律

デメリット

  • 保障額が少ない
  • 保障内容をカスタマイズしにくい
  • 高齢になると保障額が下がる
  • 一定の年齢までしか加入できない
  • 若い人にとっては相対的に割高
  • 倒産リスクがある

共済は非営利の運営のため、掛金(保険料)が安く設定されています。
ただし、その分、保障額が少ないです。

パッケージ化されているため、細かい保障内容を設定する手間はありませんが、ご自身に合わせてカスタマイズすることは難しいです。

共済の掛金は年齢・性別を問わず一定で、病気やケガのリスクが低い若い人にとっ
ては、リスクが高い人と同じ掛金の負担であるため、相対的に割高です。
医療保険であれば、年齢や性別に応じて保険料は変わります。

共済は基本的には定期タイプで、一生涯の保障を求める方には向いていません。

まとめると、共済がおすすめの人は、最低限の保障で問題なく、今の保険料の負担を抑えたい方が向いています。

まとめ

安い医療保険でも、病気やケガの際に十分な保障を得られる場合は問題ありません。
医療保険の保険料を安く抑えつつ、十分な保障を得るためのポイントは「利用できる公的保障を知る」「十分な保障内容を知る」「医療保障を求める期間に応じた保険期間の設定」「特約の取捨選択」です。

保険料を安くすることに注視するあまり、もしものときに保障が足りない、ということがないように気をつけつつ、保険料を抑える意識をしてください。

監修者情報

株式会社FP-MYS 代表取締役 工藤 崇
1982年北海道生まれ。相続×Fintechサービス「レタプラ」開発・運営。日本FP協会AFP認定者。2022年夏より金融教育のプロダクト提供。上場企業の多数の執筆・セミナー講師の実績を有する独立型ファイナンシャルプランナー(FP)。

※この記事に記載の情報は公開日時点のものです。

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リアほMAGAZINE編集局
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