保険の基礎知識
2022.03.23
夫婦の保険の見直しにおすすめのタイミングやポイントは?
結婚したら、夫・妻ともに保険の見直しをしましょう。結婚した時だけでなく、子どもが生まれた時や夫・妻の働き方が変わった時など、夫婦の保険の見直しにはおすすめタイミングや、見直しのポイントがあります。
この記事では、夫婦の働き方や子どもの有無などに合わせて、保険を見直すコツを紹介します。自分やパートナーの保険の見直しをしたいけれど、どうしたら良いかわからないで迷っている人は、ぜひ参考にしてください。
夫婦の働き方別・保険の見直し方
結婚したら、夫婦の働き方によって必要な保険は異なります。ここでは
- 共働き
- 夫または妻のみ働く(専業主婦または専業主夫)
- 子どもがいる
の3パターンに分けて解説します。
共働きの場合
共働きの場合は自分またはパートナーにもしものことがあっても、それぞれが収入を得ていることから、そこまで大きな保障は必要ないことが多いでしょう。しかし、保険による備えが不要というわけではありません。共働きの夫婦におすすめの保険を紹介します。
医療保険
医療保険とは、病気やケガでかかる医療費などの負担に備えるための保険です。年齢にかかわらず、思いがけないタイミングで病気やケガをすることは誰にでも起こりえます。
特に入院をすると多額の医療費やお見舞いのための交通費がかかり、さらに個室などを希望した場合は差額ベッド代なども必要です。その結果、数十万円単位の支出になることもあるのです。
また、入院などで仕事を休む場合、その間の収入が減少してしまう可能性もあります。このような支出の増加や収入減少に備えられるのが医療保険です。
がん保険
がんに特化した保障が特徴のがん保険も共働きの夫婦におすすめの保険のひとつです。特に女性は20代〜40代の若い世代でも乳がんや子宮がんにかかる確率が低くはありません。
がん保険はがんと診断された時の一時金や支払上限日数のない入院給付金、放射線治療などの先進医療を受けた際に受け取れる先進医療給付金など、がんに特化した手厚い保障が特徴です。医療保険でもがんに備えることは可能ですが、パートナーの保険を見直すなら、もしもの時に備えてがん保険も検討しましょう。
就業不能保険
就業不能保険は病気やケガを原因として仕事ができない(就業不能)状態になった場合に、定期的に生活費代わりとなる保険金が受け取れる保険です。共働きの夫婦の場合、普段は二人の収入を前提に生活していることが多いでしょう。そのため、どちらかが働けなくなって収入が減少すると、生活費が不足してしまうことは少なくありません。収入減少を補える就業不能保険も、共働き夫婦におすすめの保険です。
夫または妻のみ働く場合
続いて専業主婦または専業主夫家庭での保険の見直しについて解説します。共働き夫婦と同じく医療保険・がん保険・就業不能保険に加えて、死亡保険にも加入を検討しましょう。
死亡保険(終身保険・定期保険・収入保障保険)
共働き夫婦ではあまり必要性が高くなかった死亡保険ですが、夫または妻だけが働いている家庭では重要です。十分な額の貯蓄がある場合を除いて、働いている夫(妻)にもしものことがあった場合に、のこされた配偶者の生活費を確保しなければならないケースが多いためです。
死亡保険にはいくつかの種類があり、特に夫または妻のみが働いている家庭におすすめなのは以下の3種類です。
- 終身保険
保障期間は生涯続きます。 - 定期保険
10年や20年など保証期間が限定されます。 - 収入保障保険
もしもの時に、定期的に一定金額を生活費代わりに受け取れます。
なお、厚生年金や国民年金などの公的年金に加入し、年金保険料をきちんと払うなどの要件を満たしていた場合、のこされた配偶者は遺族年金を受け取れる可能性があります。そのため、死亡保険に入る際は遺族年金の内容を確認したうえで重複がないように保障額を決めると無駄がありません。
子どもがいる場合
夫婦の働き方別のおすすめの保険を紹介しましたが、子どもがいる場合にはさらに保障が必要になることもあります。子どもができたら検討したい保険を紹介します。
死亡保険
子どもがいる場合、夫婦共働きだったとしても夫婦のどちらかにもしものことがあれば、のこされた配偶者が一人で自分と子どもの生活費を得るのは簡単ではないこともあります。ひとり親になることで、ベビーシッター代など新たに費用が必要になることもあるでしょう。そこで、死亡保険に加入していれば保険金が経済的負担を減らしてくれる可能性があります。
また、すでに死亡保険に入っている場合でも、子どもが生まれることで必要な保障額は増加します。子どもが生まれるとわかったら、いま入っている保険の見直しをしましょう。
学資保険
子どもの教育費を貯める目的で使われることが多い学資保険は、両親のどちらかなどの契約者にもしものことがあった際には保険料の支払いが不要になるなどの保障が受けられる商品です。子どもが生まれた、または、これから生まれる予定がある夫婦は学資保険を活用することを考えてみましょう。
子どもの医療保険
大人だけでなく、子どもも医療保険に加入できます。子どもは「子ども医療費助成制度」などの制度によって自治体から医療費の補助が受けられることも多いですが、対象にならない年齢や医療費補助の対象にならない項目もあります。医療保険でもしもの時の医療費負担に備えましょう。
夫婦の保険見直しのタイミング
人生において、保険の見直しが必要になるタイミングは一度ではありません。一般的にライフステージが変化した場合には、保険の見直しをした方が良いと言われています。夫婦が自分またはパートナーの保険の見直しをするのにおすすめのタイミングを紹介します。
子どもが生まれた時・子どもが独立した時
子どもの誕生は多くの夫婦にとって大きなイベントでしょう。子どもが生まれると夫婦二人で生活していた時よりも生活費が高くなるうえに、将来の進学に備えて教育費の準備も必要です。そのため、病気やケガなどの何らかの理由で世帯の収入が減少するリスクに備えられるように保険を見直してみましょう。
また、反対に子どもが独立した時も保険の見直しが必要です。子どもが生まれた時とは逆に、保障を手厚くする必要性が低下するためです。保障額を減らせば、それだけ保険料を抑えられるでしょう。
家を買った時
結婚後、家を買った時も保険見直しのタイミングです。自宅を購入するために住宅ローンを契約した場合、団体信用生命保険(団信)の加入をすすめられることが多いでしょう。団信は、ローンの契約者にもしものことがあった時に住宅ローンの残額の支払いが不要になる一種の生命保険です。
住宅購入のために団信に入った人に保険の見直しをおすすめする理由は、団信が住居費をカバーしている分だけ他の保険の保障額を減らせるためです。こまめに保険を見直し、無駄のない保険選びをしましょう。
夫または妻の働き方が変わった時
夫または妻が転職・就職・退職などで働き方が変わる時も、保険を見直しましょう。夫婦それぞれの働き方や年収が変わることで、必要な保障額が変化する可能性があります。
退職して専業主婦(夫)になる・会社員を辞めて自営業やフリーランスになる場合などのように、公的保障制度の切り替えが必要な時は注意が特に必要でしょう。会社員や公務員が加入する健康保険や厚生年金と、自営業などの人が入る国民健康保険および国民年金では、受けられる保障内容が異なるためです。
まとめ
夫婦の保険の見直しにおすすめのタイミングやポイントを解説しました。ライフステージの変化に合わせて常に最適な保障を受けられるよう、保険は定期的に見直すことが大切です。
この記事が自分やパートナーの保険見直しの参考になれば幸いです。
WRITER’S PROFILE
リアほMAGAZINE編集局
保険選びのリアルな情報やノウハウをシンプルに分かりやすく解説するリアほ編集局です。