保険の基礎知識

2023.05.11

車の種類によって保険料が変わる?安くする方法は?【FP監修】

監修者情報

株式会社FP-MYS 代表取締役 工藤 崇
ファイナンシャルプランニング技能検定2級・証券外務員二種。レタプラ開発・提供。YMYL領域の執筆多数。相続・保険・資産運用などの個人相談。IFA事業展開予定。ライフプラン・シニア関連の開発案件受任。

車を買い替えると保険料が上がる、または、下がることがあります。特に、高級車やスポーツカーの保険料が高く、コンパクトカーなどが安くなるのは、車の種類によって自賠責や任意の自動車保険の料金が変わるためです。

この記事では車種や型式で保険料が変わる仕組みや保険料が安くなる車種を見分ける方法、そのほかに保険料を下げるためにできることなどを解説します。

車にかかる維持費をできるだけ抑えたい人は、ぜひ参考にしてみてください。

車の種類によって自動車保険料が変わる仕組み

自動車保険は、強制加入の自賠責保険と任意加入の任意保険があり、ここでは任意保険について解説します。

任意で加入する自動車保険は、自動車事故で車や物を壊してしまった際の修理費用や、死傷者への賠償など、車の運転に関するさまざまなリスクを補償する保険です。生命保険が、加入者の年齢や健康状態などによって保険料が異なるように、自動車保険では対象の車の種類によって、納める保険料が変わります。

次の項目から、車の種類によって保険料が変わる仕組みを見てみましょう。

型式別車両料率クラスとは

自動車保険の保険料を決める要素は複数あり、そのうちのひとつが車の種類です。正確には型式別車両料率クラスといい、車種および型式によって車をランク分けしています。

自分が乗っている車の型式別車両料率クラスを知りたい人は、損害保険料算出機構のウェブサイトで検索してみましょう。クラスは17段階に分かれており、車の保険料は保険会社ごとの基本料金に、型式別車両料率クラスごとに一定の割合をかけあわせて算出されます。数字が小さいほど保険料は安く、数字が大きいほど高くなり、最も保険料が安いクラス1と最も高い17では4倍以上も保険料が異なることがあります。

参考:損害保険料算出機構

自動車保険料が高くなりやすい・安くなりやすい車の種類とは

型式別車両料率クラスは、車種ごとの形状・構造・装備・性能に加え、損害保険料算出機構が持つ事故率などのデータに基づいて決まっています。たとえば、型式別車両料率クラスの数字が大きく、自動車保険料が高くなりやすい車種にスポーツカーがあります。

スポーツカーは、高性能なものが多く、また高級車も多いことから、もしもの事故の際には修理費用が一般的な乗用車より高くなることが多いです。また、希少性の高さから盗難被害の恐れがあります。スピードが出やすいために事故率も高い傾向があります。

以上の点から、スポーツカーは事故や盗難などで保険料の支払が発生する可能性が高いと考えられます。そのため、保険会社はスポーツカーに高い保険料を設定しているのです。

反対に、コンパクトカーは事故率が比較的低く、盗難のリスクもスポーツカーなどの高級車に比べると少ないといえます。そのため、保険料は安くなる傾向があります。

車種以外に自動車保険料に影響するポイント

車の種類以外にも、自動車保険料の決定に影響するポイントを見てみましょう。たとえば、運転手の年齢や事故歴(免許証の色)などは重要です。

そのほかのポイントとしては、以下の4つが挙げられるでしょう。

  • 用途
  • 新車か否か
  • 保険金額・免責金額
  • 運転者限定の有無

型式別車両料率クラスを知って自動車保険料を安くする

自動車保険料を抑えるために、型式別車両料率クラスが低くなり、保険料が安くなりやすい車種についてさらに詳しく解説します。車の購入や買い替えの際に意識して選ぶと、車の維持費を抑えられるでしょう。

型式別車両料率クラスの数字が小さくなりやすい車種には、以下のような特徴があります。

  • 乗用車であればコンパクトカーである
  • 発売から3年程度経っている
  • 販売台数が多い人気車種

それぞれの理由を見てみましょう。

乗用車であればコンパクトカーである

自動車保険料が安くなりやすい車の種類に、コンパクトカーがあります。コンパクトカーは、どのメーカーや型式であっても全体的に型式別車両料率クラスが低い傾向があるため、保険料を抑えたいのであればコンパクトカーを選ぶのがおすすめです。

発売から3年程度経っている

型式別車両料率クラスは、事故の発生状況などに応じて毎年見直しが行われています。そのため、発売直後の車種は型式別車両料率クラスが大きく変動することがありますが、発売からおおよそ3年程度経つと固定する傾向にあります。

発売から3年ほど経った車種を選ぶと、年数が経っても型式別車両料率クラスが大きく変動することが少なくなるため、自動車保険料の見通しが立てやすくなるでしょう。

販売台数が多い人気車種

販売台数が多い人気の車種は、型式別車両料率クラスの数字が小さく、保険料が安くなる傾向があります。購入を検討している車があれば、販売台数のデータを調べてみましょう。

さらに保険料を安くするには

型式別車両料率クラスを下げる以外にも、自動車保険料を抑える方法があります。ここでは3つの方法を解説します。

保険会社を変更する

補償内容を変えずに保険料を安くできる可能性がある方法が、保険会社を変更することです。一般的に、ディーラーで契約する代理店型の自動車保険は、自分でインターネットを利用して契約する自動車保険(通販型自動車保険)より高い傾向があります。

スマホやパソコンからオンラインで簡単に保険料の見積もりができるウェブサイトもあります。ディーラーにすすめられた保険に入ったまま見直していない人は、この機会に保険料の見積もりをしてみましょう。

年齢や運転手限定の条件を見直す

若年者の方が事故を起こす割合が高いため、車を運転する人の年齢によって異なる保険料が設定されているのが一般的です。20歳未満、21歳以上、26歳以上、30歳以上の4つに分けている保険会社が多いため、年齢区分が実情と合っているか確認してみましょう。

また、運転する可能性がある人が契約者本人だけなのか、そのほかの家族も運転する可能性があるのかなど、補償の対象となる運転者の範囲によっても保険料は異なります。特に、誰が運転していても補償を受けられる「運転手限定なし」の条件の場合が、最も保険料が高くなります。可能であれば、運転手限定の条件にすることで保険料を安くできるでしょう。

無駄な補償を省く

補償内容が手厚いほどもしもの時も安心ですが、保険料は高くなります。保険加入時は必要だったけれど、その後のライフスタイルの変化などで車の使い方が変わり、不要になった補償内容もあるかもしれません。

たとえば、人身傷害保険と搭乗者傷害保険の両方を付けている場合、本当に搭乗者傷害保険が必要か検討してみましょう。車を使う目的は通勤がメインで、ほとんど自分しか乗らないのであれば、搭乗者傷害保険は不要かもしれません。

不要な補償を外すことで、保険料はいまよりも安くなるでしょう。

まとめ

車の種類や型式は、自動車保険料を決めるポイントのひとつです。車の購入や買い替えを検討しているのであれば、型式別車両料率クラスが低いものを意識して選ぶことで、保険料を抑えられるかもしれません。

また、車種以外には、保険会社の変更や補償内容を見直すことによっても保険料を安くできる可能性があります。

自動車の保険料を安くしたい方は、この記事を参考にしてみてください。

※この記事に記載の情報は公開日時点のものです。

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リアほMAGAZINE編集局

保険選びのリアルな情報やノウハウをシンプルに分かりやすく解説するリアほ編集局です。

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