保険業界のリアル
2022.04.18
保険ショップと保険会社で保険に加入する場合のちがいは?【FP監修】
生命保険に入りたい、と思ったとき、どのような行動をしますか?
最近では、保険会社に連絡する以外にも、保険ショップに相談する、という選択肢があります。
本記事では、保険ショップの解説を中心に、保険会社を通じて加入する際との比較をします。
保険に関する知識があまりなく、幅広い選択肢の中から保険商品を選びたい、と考えている方に、保険ショップはおすすめです。
保険ショップとは?
保険ショップは保険代理店、と呼ばれるものの一種です。
保険ショップとは、私たちが店舗に来店し、保険の相談や契約をする場所です。
多くの保険ショップはショッピングセンターや駅ビルなどの商業施設に出店しています。
来店する保険ショップの予約状況次第では、予約なしでも相談可能なため、気軽に保険の相談ができます。
保険ショップでは以下のようなことが可能です。
- 保険や家計についての相談
- 保険の見直し
- 保険の申し込み
- 加入後のアフターフォロー
保険ショップに相談・保険の申し込みをするにあたって、私たちに金銭的負担はありません。
無料で保険の相談ができるため、保険の加入を検討している方や保険の見直しを検討している方におすすめです。
相談に回数制限はなく、納得いくまで相談ができます。
保険会社
保険会社を通じて生命保険に加入する、といっても経路はさまざまです。
イメージしやすい形式は保険会社の営業担当者が自宅に訪問するタイプでしょうか。
そのほかにも、ネット保険のようにインターネットを通じてご自身で手続きを行うタイプや郵送などで書類のやり取りをして申し込むタイプもあります。
また、保険ショップと同様に、私たちが、保険会社が運営する直営の保険ショップを訪問するタイプもあります。
保険ショップと保険会社の違い
従来は保険会社を通じて加入する方法が一般的で、保険ショップは最近になって登場したものです。
保険ショップと保険会社の違いは「取り扱いのある保険商品の種類」です。
多くの保険ショップでは、複数の保険会社の商品を取り扱っています。
インターネットで来店する予定の保険ショップを検索すると、取り扱いのある保険会社の一覧が表示されます。
保険のことはよくわからないけれど、保険の加入を検討している方や自分に合う保険を広い選択肢から探したいと考えている方に向いています。
また、保険ショップへの相談はいつでも無料なため、複数の保険のプロに相談してみたい、と考えている方も保険ショップを利用する方が手軽です。
保険会社を通じて保険に加入する場合、所属する保険会社の保険商品のみ申し込みできます。
例えば、A生命に保険の相談をした場合、A生命の保険商品のみ申し込み可能です。
特定の保険商品に加入したい、と明確な希望がある方は保険会社を通じての申し込みがおすすめです。保険ショップに比べ、自社の保険商品を詳しく把握しているため、丁寧な説明をして貰える点もメリットのひとつです。
なお、最終的に同じ保険商品に加入する場合、保険ショップと保険会社のどちらを経由して保険に加入しても保険料に差はありません。
保険ショップに来店する際のポイント
最後に、保険ショップに来店する際のポイントを解説します。
相談自体は何度でも無料でできますが、スムーズに相談・申し込みできるように、来店する前にここで解説するポイントを意識してみてください。
相談内容を具体化させておく
周りの人が生命保険に加入し始めて、なんとなく自分も生命保険に加入した方がいいかな?と思い、保険の加入を検討する人もいらっしゃるかと思います。
保険に加入する目的は「人生における何かしらのリスクに備えること」です。
人生におけるリスクの例として、亡くなったとき、病気やケガをしたとき、などが挙げられます。
ご自身が亡くなった時に、経済的に困る人がいるか、病気やケガをしたときの医療費や収入減少に対する備えはどの程度あるか、などを来店前に整理しておきましょう。
今後、ご自身がどのような人生を送りたいか、といった点を整理しておくと保険の相談をする際に役立ちます。
ライフイベントとしては、結婚や出産、マイホームの購入、老後生活などが挙げられます。
家計の把握
年払いや一時払いなどを除くと、基本的に保険料は毎月支払い続けることになります。
保険料の支払いが継続できない場合、保険契約が維持できません。
そのため、保険料の負担が家計を圧迫しないことが重要です。
相談だけではなく、申し込みまで考えている場合、保険料の負担が月いくらまでなら家計を圧迫しないか、のラインを把握しておきましょう。人にもよって異なりますが、月あたり保険料の目安は支出総額の5-10%といわれます。
わからないことは何でも質問する
保険ショップでの相談時や保険の専門用語など、わからないことがあればスタッフに積極的に質問をしましょう。
わからないことをわからないままにして、保険契約を進めると後日トラブルに発展する可能性があります。
案内されている保険は、どのようなリスクに備えているのか、どのようなときに保障を得られるか、といった点を理解し、納得した上で申し込みをしましょう。
結婚している方は夫婦そろって相談に行く
先ほど「生命保険の内容は人生をどのように過ごしたいか」によっても変わる、という話をしました。
結婚している方であれば、夫婦で人生を過ごすため、生命保険の内容は夫婦一緒に考えることが大切です。
事前に保険ショップで相談する内容を決めていたとしても、実際に相談している間に考え方が変わる可能性はあります。
生命保険は夫婦のライフプランに関わる内容であるため、できるだけ夫婦そろって相談に行くことをおすすめします。
まとめ
生命保険にはさまざまな商品があり、販売している保険会社や同じ保険会社でも商品によって特徴が異なります。
そのため、保険にあまり詳しくない方が、ご自身にとって最適な保険商品を比較・検討することは難しいかもしれません。
保険ショップでは無料で保険の相談が行えます。
複数の保険会社の商品を取り扱っており、現場のスタッフに相談しつつ、ご自身に適した保険商品の提案を受けられます。
この保険に入りたい、という商品がなく、複数の保険商品の比較・検討をして加入する保険を選びたい方には保険ショップの利用がおすすめです。
株式会社FP-MYS 代表取締役 工藤 崇
1982年北海道生まれ。相続×Fintechサービス「レタプラ」開発・運営。日本FP協会AFP認定者。2022年夏より金融教育のプロダクト提供。上場企業の多数の執筆・セミナー講師の実績を有する独立型ファイナンシャルプランナー(FP)。
WRITER’S PROFILE
リアほMAGAZINE編集局
保険選びのリアルな情報やノウハウをシンプルに分かりやすく解説するリアほ編集局です。