生命保険の選び方
2023.11.07
中学生におすすめの医療保険とは?【FP監修】
株式会社FP-MYS 代表取締役 工藤 崇
ファイナンシャルプランニング技能検定2級・証券外務員二種。レタプラ開発・提供。YMYL領域の執筆多数。相続・保険・資産運用などの個人相談。IFA事業展開予定。ライフプラン・シニア関連の開発案件受任。
「子供が中学校で部活動を始め、ケガをしないか心配だ」「もし病気で入院したら、医療費はどれくらいかかるのだろうか」と気になっている人はいませんか。突然の病気やケガの治療にかかる医療費に備える保険として知られている医療保険は、中学生にも必要なのでしょうか。
この記事では、このような悩みを抱えている人に、
- 中学生に医療保険は必要ないといわれる理由・医療保険が必要な理由
- 中学生が病気やケガに備えるためにおすすめの保険
を解説します。
中学生のお子さまに医療保険が必要なのか知りたい人や、病気やケガによる医療費に備える方法が気になる人は最後までご覧ください。
中学生に医療保険は必要ない?
そもそも中学生に医療保険は必要なのかと疑問を持っている人は多いかもしれません。中学生に医療保険は必要ないと考えられる、2つの理由を確認してみましょう。
- そもそも医療費負担が小さい
- 重い病気やケガをする確率が低い
ことが中学生に医療保険が不要である理由として代表的なものです。詳しく解説しますので、参考にしてください。
そもそも医療費負担が小さい
健康保険により、日本では医療費の自己負担は原則として3割ですが、中学生の場合、さらに医療費を抑えられることが多いです。なぜなら、多くの自治体で子供を対象とした医療費助成が実施されているためです。
医療費助成の対象や内容は自治体によって異なりますが、この制度のおかげで中学生の医療費負担は大人と比べて小さいことがほとんどでしょう。そのため、そもそも医療費があまりかからないので医療保険はいらないという意見があります。
重い病気やケガをする確率が低い
さらに、中学生などの子どもは回復力が高いので、病気の症状が悪化しづらい傾向にあります。
そのため、高齢者の方が重症化し、死に至るような病気でも、中学生なら数日で回復することもあります。
このように、中学生には回復力があり、大きな病気やケガにかかるリスクが低いため、保険に入る必要性がないと考えられています。
中学生にも医療保険が必要な理由
中学生には医療保険は不要だという理由を紹介しましたが、逆に医療保険が必要だという意見もあります。お子さまに医療保険が必要かどうか考えるときの参考としてご覧ください。
医療費以外の出費に備えられる
中学生にも医療保険が必要だと言われている理由は、入院では医療費以外にさまざまな費用が発生し、それらをすべて貯蓄でまかなうのが難しいことがあるためです。たとえば個室や少人数部屋を利用するための差額ベッド代や日用品代、見舞いのための交通費などは、健康保険の対象ではないため、全額を自己負担しなければなりません。
また、子供の入院中、付き添いのために仕事を休むこともあるでしょう。しかし、それによって収入が減ることも十分考えられます。医療保険では、入院で受け取れる給付金の使い道は自由ですので、医療費以外に必要なさまざまな出費の補填として利用できます。
早く入るほど保険料が安い
医療保険のうち、終身タイプと呼ばれる保障が一生涯続く保険では、年齢が低いほど保険料が安く、年齢が上がるほど高くなるものが多いです。終身医療保険には、一度加入したら解約しない限り保険料が一定で変わらないという特徴もあるため、できるだけ早く保険に入る方が保険料を抑えられます。長い目で見て、いずれ医療保険が必要になると考えるなら保険料が安い中学生のうちに加入しておくのも良いでしょう。
中学生におすすめの医療保険
中学生にとっての医療保険の必要性を解説しましたが、もし保険に入るならどのようなものを選べば良いのでしょうか。ここでは、病気やケガに備えられる保険として
- 医療保険
- 共済
- 傷害保険
を紹介します。
医療保険
医療保険は病気やケガによる入院や手術などで給付金が受け取れる保険です。中学生の場合、医療費助成制度などで医療費そのものはそれほどかからないことが多いですが、個室などを利用するときの差額ベッド代・親の見舞いのための交通費など、入院では医療費以外にもさまざまな費用が必要です。医療保険ではそのような医療費以外の支出にも備えられます。
また、医療保険では保障金額を選んだり、特約を付帯することによって保障内容を充実させたりと、ニーズに応じて細かく調整できるものもあります。さまざまな保険会社から多くの商品が販売されているため、お子さまや家族の状況に合わせた保障を選びやすいのも医療保険のメリットです。
共済
こくみん共済・都道府県民共済などの共済でも、病気やケガの医療費に備えられます。共済のメリットは、保険会社が提供する保険よりも掛け金が安いことで、中学生の場合、月額1,000円程度から加入できます。
保障内容は入院保障や通院保障など、一般的な医療保険と大きく違わないことが多いのですが、共済の場合、掛け金が安い分、保障金額が少ないこともあります。手厚い保障は必要ないが、何も保険に入らないのは心配だという人は共済も検討してみましょう。
傷害保険
中学生であれば入院や手術が必要なほどの病気をする確率は高くないことを説明しました。そこで、病気に対する保障はいらないが、ケガは心配だという人は傷害保険もおすすめです。交通事故などを原因とするケガによる入院や手術にかかる医療費に備えられます。
親が医療保険や生命保険に入っている場合
親が医療保険や生命保険に入っているなら、特約で子供の医療費負担に備える方法を取れることがあります。被保険者の範囲を親本人から、子供など他の家族にまで広げる特約があるかどうか、入っている保険の内容を確認してみましょう。
まとめ
中学生の子供は、医療費助成などの対象であるため、医療費があまりかからないうえに、入院が必要になるほどの大きな病気やケガをするリスクは低いです。そのため、医療保険は必要ないという意見もありますが、中学生から医療保険に入っておくことには医療費以外の出費に備えられたり、保険料を抑えられたりといったメリットもあります。
中学生の病気やケガのリスクに備える保険としては、医療保険以外に共済や傷害保険などもおすすめです。この記事を参考に、お子さまに合った保険を選びましょう。
WRITER’S PROFILE
リアほMAGAZINE編集局
保険選びのリアルな情報やノウハウをシンプルに分かりやすく解説するリアほ編集局です。