著名人・専門家コラム

2022.05.31

保険は必要?それとも不必要?20代にとっての生命保険とは?【FPコラム】

学生を終えて社会人になると生活が変わっていきます。先輩方の話を聞いてもなかなかピンと来ませんが、社会人デビューを期に衣食住など新たな準備を進めた人も多いでしょう。社会人になり準備するもののなかに生命保険があります。

参考にするためインターネットの意見を見ると、生命保険は必要という意見もある一方で、正反対の「20代には生命保険は必要ない」という意見も目立ちます。なぜここまで専門家の意見もブレているのでしょうか。

なぜ「20代と生命保険」には意見の幅が広いのか

生命保険は大きく分けて、医療保険(自身の病気やケガに対する保険)と終身保険(亡くなったあとの家族に対する保険)に分かれます。特定の病気(がん保険など)や特定の保障(収入保障保険など)をまとめて第三の保険という区分けをすることもあります。

ここから分かることは、生命保険と大きな枠で囲うのではなく、そのなかで20代の自分には何が必要なのか。そして一方で何が不要なのかを個人で考えることです。

まず病気になってしまったときのことを考える

まずは医療保険の必要性について。自分自身が病気になってしまったことを考えましょう。仮に入院が必要な病気やケガにかかると治療費に加え、毎日の生活への影響を考えなくてはなりません。特に毎月の固定費についての心配が一番大きいでしょう。

病気になったからといって、借りている家の家賃や水道光熱費は元気なときと変わらず必要になります。これらは家計のなかで固定費といって、毎月それほど変動するものではありません。一方食費や飲みに行けないことでの交際費は減少しますが、ゼロにはならないものです。一方の収入はどうでしょうか。

正社員であれば有給消化などで対応できるため、病気やケガによる数日の非常事態はさほど生活を圧迫しません。元気なときに課せられる残業代が見込めないくらいでしょうか。ただフリーランスなどの立場は「働いた分だけの収入」です。万が一のことがあれば医療費+固定費の分が保障されるように準備をしておくことが大切です。ただ仕事を始めた期間が少ないため、貯金で対応しようとしても心もとない。そんな時に必要なのが生命保険のなかの医療保険、そして収入保障保険といえます。

20代にとって終身保険の必要性は?

では亡くなったときに残された家族の生活を保障する終身保険は20代に必要でしょうか。一般的に終身保険の保険金受取人となる家族はまだ、という方も多いでしょう。専門家の意見を見ても、「20代には医療保険のみ。終身保険は不要」という分析が目立ちます。

実際に多くの場合、終身保険の保険料に投資するよりは、ほかの生活費や預貯金に投下するべきといえます。ただ、ライフスタイルが多様化している昨今、終身保険が必要な場合も数多くあります。離れて住む親の生活費を担っている場合や、既に婚約者がいる場合がそうです。婚約者も保障対象となる終身保険もあります。

一例としてとある保険商品のホームページを見てみましょう。保険金の受取人として①戸籍上の配偶者②2親等以内の親族③内縁・事実婚のパートナー④同性のパートナーに加え、⑤婚約者という記載があります。

この場合の婚約者とは、入籍予定日の確定や名義変更の意思のうえ、所定の書類を出すことが必要です。なお生計を既に一にしており、その期間が3年以上経過している場合は上記のうち③の事実婚に該当します。

専門家によって方向の違う意見が多い理由は、公的な健康保険制度の存在です。民間の生命保険を単独で考えるならば万が一の状況に対する保障制度は必須であり、ほとんどの方に攻め入保険をお勧めします。ただ日本には確固たる公的保険があり、民間の生命保険はあくまで「公的保険では補えない部分の保障」をカバーする立ち位置です。30代・40代などは年齢によるリスクが高くなるのですが、20代に関しては、公的な健康制度で十分なのではないか?という視点も合わせ持つようにしていきましょう。

まとめ

このように20代にとって生命保険は、総合的に不要のケースも多いものの、ライフプランに合わせて考えることで万が一の際のリスクヘッジになる存在です。生命保険は必要だ、不要だという二択ではなく、どの部分が必要なのか、どのように活用するといいのかを個別に考えていくようにしましょう。もちろん、万が一のことを準備することは大切である一方で、必要以上に対策し、生活費を圧迫しないようなバランス感覚も必要です。専門家や保険の専門家による個別相談会などもあります。両親や友人と一緒でもいいので、一度相談して、自分にとってどのようなライフプラン+生命保険の組み立てが最適なのか、を考えてみましょう。


工藤FP前回のコラムはこちら

※この記事に記載の情報は公開日時点のものです。

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WRITER’S PROFILE

株式会社FP-MYS 代表取締役 工藤崇

FP-MYS代表。ファイナンシャルプランニング技能検定2級・証券外務員二種。レタプラ開発・提供。YMYL領域の執筆多数。相続・保険・資産運用などの個人相談。IFA事業展開予定。ライフプラン・シニア関連の開発案件受任。(執筆実績はこちら:https://fori.io/takashi-kudo)

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