著名人・専門家コラム

2023.01.24

生命保険営業のGNP(義理・人情・プレゼント)営業の行く末は【住宅FP関根が答える!Vol.42】

みなさん、こんにちは。ファイナンシャルプランナーの関根です。

今回のテーマは生命保険営業におけるGNP営業についてです。昭和から平成にかけての生命保険業界では、生命保険営業にはGNPが大事と言われてきました。GNPとは「義理・人情・プレゼント」のことを言います。しかし現在、GNP営業は終了しようとしています。GNP営業が主流だった生命保険営業はなぜ終了し、さらにどのように変わっていくかについてお話いたします。

GNP営業とは?

先ほども言いましたがGNPとは「義理・人情・プレゼント」のことを言います。生命保険営業の変遷をたどっていきます。昔は、お勤めになっている会社にお昼休み来て、パンフレットを置いていくというスタイルの営業がメインでした。また、その会社に新入社員が入社してくると、ペンを渡していくといった人と人との営業、マメに顔を出し、人間関係を作ることが営業のカタチとされていました。さらに、誕生日にはちょっとしたプレゼント、子供が生まれればお祝いなどをもってきて何かあれば粗品や飴などのプレゼントをしていくことで人情をかけていきます。

私が保険募集人になったのは18年前ですが、そのころは保険営業をするために会社の社長さん方と飲みに行くことも多く、“飲ミニケーション”と呼ばれ、関係を築くことから始めていたこともありました。それにより営業先を増やしていき、その会社で働く従業員にGNP営業をかけていき、1件の保険契約を取っていくといった流れでした。

みなさんも、保険に加入したいと思っていない時期に営業に来られても、商品を進められたところでわざわざ加入しようとは思わないと思います。しかし、「いざ子どもが生まれた、そろそろ保険に加入したいな」といったタイミングで最初に思いつく保険加入先は、やはり身近で交流のある、会社に顔を出しに来てくれる営業マンではないでしょうか。「普段プレゼントなども頂いているし○○さんのところで保険に加入しよう」となります。これがGNP営業です。

GNP営業はなぜ終了するの?

こういったGNP営業の流れが変わったのは、時代の流れとともに、個人情報の扱いも厳しくなり、お昼休みの会社への出入りも規制されるようになっていた背景が大きく関わっています。

次に大きな流れができたのは、ショッピングモールなどに入っている無料来店型の保険ショップの登場です。目立つ場所に店舗を構え、買い物の途中に寄ることができます。そのうえ料金はかかりません。扱っている保険会社も多岐にわたり、多くの方が利用することになりました。この無料来店型保険ショップは今も安定した人気があります。

これからの生命保険営業は?

これからの時代、保険加入はどうなっていくのでしょうか。私個人の予想としては古くからあるGNP(義理・人情・プレゼント)営業は衰退し、極めてシンプル、簡易的にできるスマホから見積もり作成、加入と一貫してできるやり方と、またその真逆で、極めてきめ細やかな聞き取り、計算をしていく中で死亡保障額の算出、商品の提案をしていくやり方に分かれていくように思っています。

年配の方は人と会って、説明を聞いて提案をしてもらわないと不安という人も多いと思いますが、今は若い方を中心に非対面でサービスを受けるのも一般的となっています。最近ではタイパ(タイムパフォーマンス)と言われる、費やす時間に対するパフォーマンスを重視する傾向にあり、これからも生命保険に限らず、スマホを使った短時間で受けられるサービス提供は増えていき、また保険加入方法としても一般的になっていくと思います。

またその一方で、時間をかけ、きめ細やかな聞き取り、計算をし、提案をしていくやり方も増えていくと思います。現在、無料来店型保険ショップで、多く行われている死亡保険における必要保障額算出は、簡易計算ができるソフトに家族構成、生活費、教育費、年金加入歴などをいれることによって算出されます。ただこういった計算は一般的な計算はできますが、個々の家庭における人生の価値観やこだわりのようなものは見落とされやすいです。

またライフプランは、ご夫婦ともに、健康でいった場合のライフプラン、ライフイベントと、シングルマザー、シングルファーザーになった場合のライフプランとでは、お金の使い方、教育費の部分でも大きく変わってきます。例えば、子供には中学受験をさせてあげたいと希望されているご夫婦でも、シングルマザー、シングルファーザーになった場合には公立の中高でいいと希望される人もおります。家族で乗っている車もシングルマザーになった場合は乗らない、趣味でやっているゴルフもシングルファーザーになった場合にはやらないといったように、置かれている環境により生活は大きく変わります。死亡時の必要保障額というものは、こういった生活の価値観の部分まで考慮しながら計算をしていく必要があります。

タイパで効率を重視するやり方と、手間をかけてもしっかりとしたプランを作成する場合と、考え方は全く違いますが両方のやり方が定着してくることでしょう。

※この記事に記載の情報は公開日時点のものです。

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WRITER’S PROFILE

㈱投資用マンションSOS 代表取締役 関根克直

ファイナンシャルプランニング技能士2級。独立系FPとして18年。ライフプラン作成、保険見直し、住宅ローン提案、投資用不動産計算など、年間300件ほどの面談をおこない幅広いサービスを展開しています。 元ウィンドサーフィンインストラクター、またチャンネル登録10万人YouTuberとしても活躍中。

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