著名人・専門家コラム

2023.02.07

タバコをやめよう!非喫煙者の保険料が安い理由【住宅FP関根が答える!Vol.44】

みなさん、こんにちはファイナンシャルプランナーの関根です。

みなさんは喫煙されますか?近年、喫煙者の人数は減少傾向にありますが、まだまだ喫煙者はいるものです。保険に加入する際、告知の段階で喫煙者であるか否かについて申告する項目があるのですが、実は喫煙者と非喫煙者では保険料が大きく異なります。なぜ保険は喫煙者の方が高くなってしまうのでしょうか。今回は非喫煙者の保険料が安い理由について解説していきたいと思います。

喫煙者の割合は?

実際にタバコを吸う人はどれくらいいるのでしょうか。日本たばこ産業が発表している1966年における喫煙率は男性約84%、女性18%でした。今の時代で考えると信じられないほど高い喫煙率です。そらタバコの身体における害も世の中に浸透し、タバコにかかる税金も高くなり禁煙する人も増えていきました。また若い人たちはそもそも手をつける機会が減ってきたところから、喫煙率は大幅に減少してきます。

国立がん研究センターによると2019年の喫煙率は男性27%、女性7%となっています。男性では、1995年以降20歳~60歳代で急激な減少傾向となり、女性では、2004年以降ゆるやかな減少傾向となりました。20歳~40歳代では近年減少傾向ですが、50歳代ではむしろ増加傾向となっています。喫煙者は減ってきているといっても、まだまだ喫煙者は多くいらっしゃいます。

喫煙者は保険料が高い!

それでは喫煙者と非喫煙者ではどれくらい保険料が変わるのでしょうか。具体的に比較してみたいと思います。

今回は前提条件として、収入保障保険、30歳男性とします。保険期間60歳、保険金額は月額20万円だった場合の保険料を計算しています。

非喫煙者の月額保険料はおよそ3500円程度となりますが、それに対し同じ条件であった時の喫煙者の月額保険料はおよそ5000円程度。なんと喫煙者か非喫煙者かというだけで保険料が40%以上も高くなってしまいました。

なぜ保険料は高くなってしまうの?

答えは非常にシンプルで、タバコを吸う人は死亡リスクが高いと言われているからです。

英国で35才以上の男性医師(約3万4千人)の喫煙状況やその他の生活習慣と生死の関係を1951年より50年間追跡調査しています。それによると、非喫煙者は70歳81%、80歳59%、90歳で25%の人が生存しています。それに対して、喫煙者は70歳58%、80歳26%、90歳ではわずか4%しか生存していません。そして、喫煙者の死亡リスクは75歳位までは非喫煙者の約2倍であり、平均寿命は10年短いことが示されています(英国医学誌2004)。この研究報告をもとにすると、タバコ1本で「寿命が10分短くなる」ことになります。

アメリカでは1日に4000人の子ども・若者が「人生で初めての1本」を吸い、1000人は日常的にタバコを吸う喫煙者となります。一方で1日1200人もの喫煙者や元喫煙者がタバコと関連づけられる病気により死亡し、タバコの害による死者数は年間で44万3000人にも達しているそうです。これは、防ぐことのできた「早死に」の原因としてはアメリカでもっとも多いとのことです。

変わってきている喫煙意識

現在はタバコのパッケージにもリスクを表示するようになっています。世界保健機関(WHO)は、毎年5月31日を世界禁煙デーと定め、世界的にキャンペーンを行っています。たばこの味や香りの印象を与えるデザインや色、ブランドのロゴ・マークを排除し、色や文字フォントが統一されたパッケージを推奨しています。

2012年のオーストラリア、英国、フランスで導入され、アイルランド、ハンガリーでも法律が成立しているほか、フィンランド、ニュージーランドなどでも検討が進んでいます。画像による警告表示を取り入れる国も年々増加し、2015年時点で77か国にまで達し、目につく場所に並べての販売も行われていません。アメリカでは、2012年に義務付けられる警告表示はタバコのパッケージの前面・裏面の上部50%を占め、9種の警告文とそれに合ったイラストまたは写真となっています。

健康増進型保険の増加

たばこを吸う人の保険料が高いということは、逆に言うと身体が健康で病気リスク、死亡リスクの低い人の保険料が安くなっているということです。さらに、健康ならより安くなるという保険も出てきています。

一日に八千歩以上を歩く、BMIや血圧の数値が改善するといった、健康状態に応じて医療保険などの保険料が安くなる「健康増進型保険」が増えています。ほかにも加入者が毎年提出する健診結果に応じて保険料を還元する「健康キャッシュバック」といった制度を設けている保険会社も多くあります。ウォーキングやジムの利用、運動イベントへの参加などを細かくポイント化し、スマートフォンやウエアラブル端末で歩数や心拍数を計測してもらうなどして、加入者の運動実績を管理します。ポイントの獲得状況に応じて保険料が安くなったり、ドリンクチケットがもらえたりするといった恩恵があります。

また、収入保障保険などでは、契約後の所定の期間内に喫煙状況や健康状態が改善すれば保険料が引き下げられ、支払い済みの当初の保険料との差額を祝い金として受け取れる商品もでてきています。この先はさらに喫煙者と非喫煙者で保険料など差が出てくると思われます。

これから保険に加入したい方はこういった健康増進運動、活動を積極的に行うことで保険料もお安くなりますし、なんといっても自身の健康を手に入れることができます。少し意識して生活してみてはいかがでしょうか。

※この記事に記載の情報は公開日時点のものです。

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WRITER’S PROFILE

㈱投資用マンションSOS 代表取締役 関根克直

ファイナンシャルプランニング技能士2級。独立系FPとして18年。ライフプラン作成、保険見直し、住宅ローン提案、投資用不動産計算など、年間300件ほどの面談をおこない幅広いサービスを展開しています。 元ウィンドサーフィンインストラクター、またチャンネル登録10万人YouTuberとしても活躍中。

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