保険の基礎知識

2022.05.11

どんな医療保険に加入するのが良い?加入する際のポイント【FP監修】

医療保険に加入したくても、たくさん商品があってどれにしたら良いか悩んだりしませんか?
「何に注目して選んだら良いか分からない」
「どんな保障内容が自分に必要なのか分からない」
本記事ではこのようなお悩みを持つ方に医療保険に加入する際、どのようなことに注目して加入したら良いかを解説しています。
これから医療保険に加入を考えている方はぜひ、参考にしてみてください。

どんな医療保険に加入するのが良い?

一口に医療保険と言っても、保険会社が販売している商品はさまざまです。
その中から自分にとって適切な医療保険を選ぶには、まずはどんな保障が必要なのかを明確にする必要があるといえます。

医療保険の加入目的を明確にする

医療保険とは、もしも大きな病気やケガで手術や入院した場合に、保険適用後の医療費の自己負担分、入院のためにかかる費用、公的保険適用外の医療費に備えることができるものです。
このほかにも入院中の働けない期間の収入の補填にしたり、生活費の足しにすることもできます。
どのようなことにどれくらいの保障が必要なのか考えてみましょう。

【終身型医療保険がおすすめ】保障期間は2種類ある

医療保険には保障期間が一定期間を保障する「定期型医療保険」と一生涯保障される「終身型医療保険」があります。
保険料は定期型の方が期間を区切って保障している分安くなりますが、定期型は更新の度に更新時の年齢で再計算されるため長期的にみると終身型医療保険の方が割安になります。
また定期型であれば保障期間中に病気にかかった場合、次の更新時に加入することが難しく、加入できなくなる可能性があります。
その点、終身型医療保険であれば、保障期間中に病気になったとしても、その後の保障も一生涯続くため安心です。
年齢が若いうちに加入することで、保険料はそのまま一生涯変わりません

持病ありの場合は「引受基準緩和型保険」を検討

年齢を重ねるにつれて病気にかかるリスクが高まります。
そのため医療保険に加入したいと思っても、一般の医療保険には加入できなくなることもあります。
そのような場合には「引受基準緩和型保険」を検討してみてください。
一般の医療保険よりも保険契約時の告知内容が緩くなっているため、過去に大きな病気をした場合や持病を抱えている場合の方でも加入しやすくなっています

女性特有の疾病に備えたいなら「女性医療保険」を検討

保険会社が販売する医療保険には「女性医療保険」や「女性向け医療保険」など女性特有の疾病に備えることができる保険があります。
女性は妊娠・出産によるものや「乳がん」や「子宮がん」など女性器官での疾病での手術や入院することが多く、女性医療保険はこのような女性特有の疾病の場合に保障を上乗せして手厚く備えることができます。
一般の医療保険でも女性特有の疾病も保障されますが、女性がなりやすい病気にだけに限定している分、保険料も抑えて手厚い保障をかけることができるのがメリットと言えます。

加入する際のチェックポイント

医療保険の保障期間や種類が決まったら、具体的な保障内容を決めていきます。

医療保険の主契約は「手術給付金」と「入院給付金」

医療保険の主契約のほとんどは「手術給付金」「入院給付金」からなります。
手術した場合には入院給付金の日額〇倍と手術の内容で決まっていたり、一律20万円など手術内容にかかわらず保険金額が決まっていたりします。
入院した場合には日額〇円と入院日数に応じて、給付金を受け取ることができます。
設定金額は保険会社によって異なりますが、5,000〜10,000円が多く見られ、また入院日数は「60日型」、「120日型」、「180日型」などと保険会社によって異なるため加入時によく確認することが大切です。

高額療養費制度で医療費が軽減される

給付金を実際のところ、どれくらいの給付金に設定すれば良いのか、迷う方もいらっしゃるでしょう。
日本では国民皆保険制度といって、国民全員が公的医療保険に加入しています。
そのため医療機関を受診した場合には70歳未満であれば、窓口負担は3割で済みます。
また大きな病気やケガで手術が入院した際の医療費が高額になると、高額療養費制度を活用することでさらに軽減させることができます。
年齢や所得によっても異なりますが、年収330〜770万円であれば自己負担額の上限は87,430円となり、それ以上かかっても負担することはありません。
ただし、高額療養費制度を活用できるのは手術や薬など直接の医療費のみで、入院にかかるそのほかの費用は保険適用外となるため注意が必要です。

※参考:高額療養費制度を利用される皆さまへ|厚生労働省

高額療養費制度についての詳しい説明はこちらの記事にも載っています。
参考にしてみてください。

手術給付金と入院給付金の設定額

年収330~770万円未満の方であれば、直接かかる医療費は約9万円のため、1回あたりの手術給付金は10万円あれば備えることができます
入院にかかる費用は個人によって差はありますが、中でも差額ベッド代は高くなります。
入院時に個室を希望する場合は入院給付金を高めに設定することで備えることができます。

必要な特約を付ける

主契約にオプションとして特約を付けることで、足りない保障を補うことができます。
特約を付けることで、保険料も上がってしまうため、自分にとっての必要な保障だけ付けるようにしましょう。
主にどんな特約があるのかみていきます。

先進医療特約

先進医療特約は先進医療の治療を受けた場合に保障されるものです。
ほとんどの治療は健康保険が適用されますが、先進医療を受けた場合は診察や検査など以外にかかった費用は全額自己負担となります。
先進医療特約を付けることで保険会社が定める上限内であれば、先進医療の治療にかかった技術料が保障対象となります。
先進医療を受けられる医療機関は限られているため、治療を受ける可能性は低くなりますが、もしもの場合に備えて選択肢を広げたい場合には保障を付けることを検討してみましょう。

特定疾病特約

特定疾病とはがんや脳卒中、心筋梗塞を指し、特定疾病特約はがんや脳卒中、心筋梗塞にかかり医師に診断された場合に保険金を受け取ることができるものです。
治療費として活用できるほか、仕事に支障のある場合に収入の補填として活用できます。

※参考:特定疾病保障保険(特約)で、保険金を受け取れる状態とは?|公益財団法人 生命保険文化センター

通院保障特約

通院保障特約は入院を伴う治療を受けた場合に入院前の検査や診察、退院後の通院にかかる費用を保障するものです。
通院する医療機関が遠方の場合は度重なると交通費が高額になる可能性もあります。
老後に備えたい場合には通院保障特約を付けることで安心できます。

払込免除特約

払込免除特約は保険期間中に高度な障害を負った場合など、保険会社が定める所定の状態になるとそれ以降の保険料をなくすものです。
保険料の支払いは無くなる一方で、保障はそのまま続くのが特徴です。

※参考:保険料の払い込みが免除となる場合は?|公益財団法人 生命保険文化センター

終身型医療保険の払込期間

医療保険の保障期間は定期型と終身型があるとお伝えしてきましたが、終身型の保険料の払込期間には2種類あります。
単に毎月の保険料に注目するだけではなく、いつまで支払うのか支払期間も検討しましょう。

見直しをしていくなら「終身払い」

終身払いとは一生涯保険料の支払いが続くことを言います。
その分毎月の保険料を抑えることができるため、できるだけ保険料を安くしたい方にとって良いと言えるでしょう。
時代の変化とともに医療技術も変わっていくため、それに伴って医療保険の保障内容も変わっていきます。
定期的に保険プランを見直していきたい場合にも向いています。

老後に備えるなら「短期払い」

短期払いとは保険会社が定める60歳や65歳などの年齢に合わせて保険料の支払いを終えてしまうものを言います。
老後に備えて現役時の収入のあるうちに保険料の支払いを終え、老後の年金生活からの支払いをなくすことができます。
そのため支払いはある一定の年齢で終えて、保障は一生涯続くのがメリットと言えます。

付帯サービスもチェックする

医療保険には付帯サービスといって、保険会社独自のサービスがあります。
例えば、医師や看護師などに自身や家族の病状を相談することができます。24時間対応しているところもあるため夜中の急な体調不良などにも応じてもらえます。
またセカンドオピニオンとして今後の治療方針や治療方法で聞きたい場合に専門医と電話などで相談ができます。
身近に相談する相手がいない場合には付帯サービスがあることで困ったときに頼れる存在となるでしょう。

まとめ

医療保険に加入する場合にどのようなことに注目して加入したら良いかを解説していきました。
数ある保険商品の中から適切な医療保険を選ぶには、まずはどれくらいの保障があれば十分なのかを考えるのが大切です。
公的医療保険も合わせながら必要な保障金額、保障内容を決めていきましょう。
また自分のライフスタイルに合わせながら保険期間や払込期間も検討するのが大切です。
今回の記事が医療保険への加入を考えている方の参考になれば幸いです。

監修者情報

株式会社FP-MYS 代表取締役 工藤 崇
1982年北海道生まれ。相続×Fintechサービス「レタプラ」開発・運営。日本FP協会AFP認定者。2022年夏より金融教育のプロダクト提供。上場企業の多数の執筆・セミナー講師の実績を有する独立型ファイナンシャルプランナー(FP)。

※この記事に記載の情報は公開日時点のものです。

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リアほMAGAZINE編集局

保険選びのリアルな情報やノウハウをシンプルに分かりやすく解説するリアほ編集局です。

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