保険の基礎知識

2023.03.28

医療保険の特約はどう選ぶ?おすすめと注意点を解説【FP監修】

監修者情報

株式会社FP-MYS 代表取締役 工藤 崇
1982年北海道生まれ。相続×Fintechサービス「レタプラ」開発・運営。日本FP協会AFP認定者。2022年夏より金融教育のプロダクト提供。上場企業の多数の執筆・セミナー講師の実績を有する独立型ファイナンシャルプランナー(FP)。

医療保険の特約は、主契約では足りない保障を補えるしくみです。ひとりひとりのニーズにあわせて、保障内容をカスタマイズできる便利な存在ですが、保険商品によってさまざまな特約があり、どれを選ぶべきか迷う人もいるのではないでしょうか。

この記事では、特約の目的やおすすめの特約、付加する際の注意点を解説します。医療保険に加入予定の人や見直ししたい人はぜひご覧ください。

特約で医療保険の保障を充実させる

医療保険は病気やケガによる入院・手術で必要になる医療費をカバーするための保険です。そのため、保障内容は入院保障や手術保障が中心であり、それらを主契約と呼びますが、人によっては特定の病気や治療方法に対してさらに手厚い保障を必要とすることもあるでしょう。そうしたニーズに応えるのが特約です。

特約は主契約に追加できるオプションのような存在です。特約の加入には主契約が前提のため、主契約を解約すると特約は消滅します。一方、主契約をのこして特約だけを解約することは可能です。医療保険に加入する際は、特約を上手に使うことで保障内容を充実させられます。

医療保険のおすすめの特約

人によって異なる多様なニーズに応えるため、各保険会社からはさまざまな特約が提供されています。ここでは、医療保険で検討したいおすすめの特約を紹介します。保険商品によって付加できる特約は異なるため、ここで紹介する特約が選べないこともあるかもしれませんが、医療保険に入る際の参考にしてください。

がん特約

がん特約は、がんになった際に手厚い保障が受けられる特約です。似たような特約には、三大疾病特約などがあります。がんと診断された際の一時金や入院給付金の上乗せなど、がん特約の保障内容は保険商品によって異なるため、加入時に確認しましょう。がんは日本人の死亡原因の上位に入る疾患であり、治療にも多額のお金がかかることがあることから、医療保険の保障内容よりもさらに手厚い保障がほしい人におすすめです。

女性疾病特約

女性疾病特約では、乳がんや子宮筋腫など、女性特有の病気や女性が発症しやすい病気が原因の入院・手術で保障が上乗せされます。乳がん治療後の乳房再建術の費用など、通常の医療保険では保障の対象外となっている治療費も保障されることがあります。保障の範囲は商品によって異なるため、契約前に必ず確認しましょう。

先進医療特約

先進医療とは、厚生労働省に認められているものの、公的健康保険の適用対象外である高度の医療技術を用いた治療方法です。治療費が全額自己負担のため、高額の費用がかかることもありますが、先進医療特約を付加していれば費用をカバーできます。先進医療は、がんや子宮筋腫などの一部の病気の治療で採用されることがあります。もしもの時に治療の選択肢を広げたいと考える人は先進医療特約を検討しましょう。

通院特約

通院特約は入院前後の通院を保障する特約です。通院1日あたりに対して定額の給付金が支払われます。通院特約の注意点は、あくまでも入院を伴う通院が保障の対象であることです。たとえば、風邪などで外来で診察を受けても保障されません。最近は入院期間が短縮化し、代わりに退院後も通院で治療を続けることが多くなりました。通院特約が対象としているのはこのようなケースだと覚えておくと良いでしょう。

医療保険の特約の注意点

医療保険の特約を使うと、ひとりひとりのニーズに合わせて保障をカスタマイズできます。特約をうまく使いこなすために、押さえておきたい注意点を解説します。

契約中に後から追加できない特約もある

特約を付加できるタイミングには2種類あり、主契約が続いている限りいつでも申し込めるものと、医療保険の加入と同時に限定しているものがあります。加入時にしか付加できない特約は、あとからやっぱり必要だと思っても申し込みはできません。医療保険加入時には、加入と同時にしか付加できない特約がないか確認することをおすすめします。

主契約と保険期間が異なる場合がある

特約が主契約にひもづいているからといって、かならずしも保険期間が同じとは限りません。主契約が終身タイプでも、特約は数年おきに更新が必要な定期タイプということがあるのに注意しましょう。主契約と同様に更新手続き不要・保険料が契約中は一定だと考えていたのに、更新手続きが必要と知って驚いたり、最悪の場合は更新を忘れて保障がなくなってしまったりすることがあるかもしれません。

保険料が高くなる

特約を付加すると保障が手厚くなって安心ですが、保険料は高くなります。ひとつひとつの特約は月数百円程度でも、いくつも付加すれば保険料負担は大きくなってしまいます。また、定期タイプの特約では更新のたびに保険料が上がるのが一般的です。いまの年収や資産の状況だけでなく、将来にわたっても保険料を払い続けられるか、保障内容は保険料と見合っているかを検討したうえで加入申し込みをしましょう。

特約より主契約のほうが良い場合もある

がん特約や女性疾病特約の保障内容は、がん保険や女性保険と似ています。つまり、がんなどに対して手厚い保障で備えたい場合は、医療保険に特約を付加するのではなく、特化した保険に入る方法もあるということです。

特約で備えるメリットは、保険契約を医療保険に一本化できることと、解約が比較的自由にできることです。ただし、特約は主契約にひもづいているため、もし将来的に主契約の保障が必要なくなった場合、主契約を解約すると特約は消滅してしまうのがデメリットです。

一方、がん保険や女性保険に入ると、保険契約が増えるため管理の手間がかかるデメリットがあります。しかし、特約よりも給付金額や保障対象が充実している場合があるのはメリットです。また、保障が不要になった場合はこれらの保険だけを解約すれば良いので、保険の見直しがしやすいのもメリットでしょう。

まとめ

医療保険の特約は、それぞれのニーズに合わせて保障を充実させられる便利なしくみです。この記事で紹介したおすすめの特約を参考に、さまざまな特約のなかから自分に必要なものを選んで保障内容をカスタマイズしましょう。

ただし、特約には付加するタイミングや保険期間などの注意点があります。また、場合によっては、特約で備えるよりもほかの保険に入ったほうが良いこともあるかもしれません。特約を申し込む前に、ほかの保険も含めて検討することをおすすめします。

※この記事に記載の情報は公開日時点のものです。

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リアほMAGAZINE編集局

保険選びのリアルな情報やノウハウをシンプルに分かりやすく解説するリアほ編集局です。

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