現在の治療傾向を知って、適切な医療保険に加入しよう【FP監修】

医療事情に変化があれば、保険会社の保障内容も変化していきます。
そのため医療保険に加入する前に現在の治療傾向を知ることが大切になってきます。
本記事では治療傾向と公的健康保険で受けられる保障について、また医療保険を選ぶときのポイントを解説しています。
これから医療保険に加入を考えている方はぜひ、参考にしてみてください。

現在の治療傾向を知る

時代の変化とともに医療技術が進歩することで、治療傾向に合わせて民間の医療保険の保障内容も変化に沿ったものへと変わっていきます。
そのため医療保険に加入する場合は治療傾向を知っておくことで、より自身に合った保障を選ぶことにつながります。
また、だいぶ前に加入した医療保険であれば、現在の治療傾向と合っておらず、もし万が一のときには十分な保障が得られなくなる可能性もあります。

平均入院日数が年々短くなってきている

厚生労働省が平成29年に行った患者調査によると、平均入院日数は年々減少しており、1984年では平均入院日数が40.9日でしたが、2017年には29.3日にまで減少しています。

平均入院日数の年次推移グラフ
※参考:平成29年 患者調査の概況|厚生労働省

病気の種類によっては入院が長引く

病気の種類によって入院日数にかなりの差があり、最も入院日数が長いのは統合失調症の531.8日、次いで認知症が349.2日、アルツハイマー病の252.1日となっています。
平均入院日数に比べ、とても長く半年から1年以上と入院生活が続いています。

年齢が上がれば入院日数が長引く

また年齢が上がるにつれて、病気にかかるリスクが高まると同時に、入院日数も長くなる傾向にあります。
厚生労働省が発表している平均入院日数より、長くなるのは65歳以上からであることが分かります。

年齢別の平均入院日数
全体平均 0~14歳 15~34歳 35~64歳 65歳以上 75歳以上
29.3日 7.4日 11.1日 21.9日 37.6日 43.6日
※参考:平成29年 患者調査の概況|厚生労働省

悪性新生物の治療が通院治療で対応可能になってきている

悪性新生物(がん)受診率を見てみると、平成8年時点では悪性新生物の治療は入院治療が通院治療より上回っていましたが、平成17年時点では通院治療の方が上回っています。
昔は手術治療が主だったため、入院患者も多くありましたが、医療技術の進歩で手術治療でも入院日数が短い傾向にあり、抗がん剤治療や放射線治療が通院治療でも行われるようになったことが要因として挙げられます。

がんの治療における入院と外来の年次推移グラフ
※参考:平成29年患者調査の概況|厚生労働省

公的医療保険、公的保障を知る

民間の医療保険に加入前に公的医療保険や公的保障を知ることで、適切な保障を選ぶことができます。
公的医療保険では70歳未満であれば、通常医療機関に受診すると3割負担となりますが、大きな病気やケガで手術した場合には高額な医療費の自己負担を軽減することができます。

詳しくみていきましょう。

高額療養費制度

高額療養費制度は大きな病気やケガで手術や入院した場合に高額な医療費の自己負担額を軽減するものです。
年齢や所得によっても自己負担額の上限は変わってくるため、70歳未満で年収が330~770万円の場合で考えてみます。
例えば医療費が100万円かかった場合、3割負担のため30万円になりますが、高額療養費制度を活用した後は87,430円となります。残りの212,570円は還付されます。
また手術や検査、薬といった直接かかる医療費に対してのみ保険適用されますが、入院中にかかる食事代や差額ベッド代などは保険適用外となるため注意が必要です。

※参考:高額療養費制度を利用される皆さまへ|厚生労働省

傷病手当金

会社員や公務員が加入している協会けんぽ・組合けんぽの加入者であれば、病気やケガで働けない期間に傷病手当金を受け取ることができます。
具体的には3日連続して休み、4日目から支給の対象となります。支給額は給料相当額の約3分の2、期間は通算で1年6ヶ月間になります。
自営業者やフリーランスが加入している国民健康保険に傷病手当金はありませんので、注意が必要です。

医療保険に加入するときのポイント

現在の治療傾向と公的医療保険、公的保障で受けられる保障をみてきました。
民間の医療保険で備える場合、このようなことを踏まえて、自身に必要な適切な保障を選ぶことが大切です。
医療保険は保険適用後の医療費や入院中にかかる費用、保険適用されない医療費に備えることができます。
医療保険の保障内容は保険会社によって異なりますが、主契約は「手術給付金」、「入院給付金」となっています。また特約として足りない保障をオプションとして付けることができます。
ここでは基本保障の「手術給付金」と「入院給付金」の保障額の目安、たくさんある特約でも保険適用されない医療費の先進医療に備えることができる、「先進医療特約」について詳しくみていきます。

手術給付金

手術給付金は保険会社によって異なります。
入院給付金の日額の〇倍や手術1回あたり一律20万円など、あらかじめ金額が決まっているものと手術の種類に応じて、日額の何倍と決まっているものがあります。
先述したように、医療費が高額な場合は高額療養費制度を活用することができます。
70歳未満で年収330万円~770万円未満に該当する方であれば、医療費の自己負担額は約9万円まで抑えられます。
このことから保険適用の治療であれば、1回あたり手術給付金は10万円程度あれば足りることになります。

入院給付金

入院給付金は日額〇円と受け取ることができるものです。入院日数が短くなってきてはいるものの、病気の種類や年齢によっては長期になる可能性もあります。
短期と長期とそれぞれのニーズに合わせ、入院一時金として日数に関係なくまとまった保険金を受け取ることができるもの、日額〇円と入院日数に応じて受け取ることができるもの、一時金と日額合わせたものなどがあります。
また支払い限度日数も保険会社によって異なります。60日、120日が多く見られ、支払い限度日数にも1,000日などがあるため加入の際によく確認しましょう。

日額はいくらあれば足りるのか?

入院給付金の設定額は日額5,000~15,000円くらいが多く見られます。
生命保険文化センターの令和元年度の「生活保障に関する調査」では1日あたりの入院自己負担額の平均は約23,000円となっており、これには医療費なども含まれています。
個室を利用した場合に高額になる差額ベッド代としての備えや自営業者などの国民健康保険加入者は傷病手当金がないため、入院給付金を高めに設定することで、収入の補填として活用もできます。

※参考:1日あたりの入院費用はどれくらい?|公益財団法人 生命保険文化センター

通院給付金

通院給付金とは入院前の診察や検査などでの通院や退院後の通院治療した場合に、日額〇円と通院日数に応じて受け取ることができます。
通院でがん治療を受けた場合に抗がん剤治療や放射線治療の治療回数が少なく、医療費が高額になった場合は通院給付金では足りない可能性があります。
その場合はがん保険の「治療給付金」で備えることができます。がん治療が始まった場合に月に1回10万円や20万円などまとまった給付金を、月の通院日数に関係なく、受け取ることができるので安心です。

先進医療特約

保険適用外の治療で先進医療がありますが、もしも受けた場合は保険が適用されず全額自己負担となってしまいます。
そのため先進医療特約を付けることで、保険会社が先進医療の技術料を上限内で保障してくれます。
治療の選択肢を広げたい場合に検討してみると良いでしょう。
医療保険の先進医療特約では、すべての病気の先進医療に備えることができ、がん保険の先進医療特約はがんのみの先進医療を受けた場合に備えることができます。

まとめ

現在の治療傾向と医療保険で備える場合のポイントを解説してきました。
保障が手厚ければ安心できますが、その分保険料も上がってしまいます。
大切なのは現在の治療傾向と公的医療保険、公的保障を知り、適切な保障を選ぶことです。現在の自分にとって、どれくらいの保障があれば、十分なのか把握することが大切になってきます。

監修者情報

株式会社FP-MYS 代表取締役 工藤 崇
1982年北海道生まれ。相続×Fintechサービス「レタプラ」開発・運営。日本FP協会AFP認定者。2022年夏より金融教育のプロダクト提供。上場企業の多数の執筆・セミナー講師の実績を有する独立型ファイナンシャルプランナー(FP)。

※この記事に記載の情報は公開日時点のものです。

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