保険見直しQ&A
2021.08.12
30代の保険の選び方 子どもがいる家族の見直し事例1
「30代で子どもがいる場合、どれくらい保障が必要?」
「保険には加入しているけど、自分にあっているか分からない」
「今の保険のままでいいのか不安」
そのような方は、まずは必要な保障額を考えることから始めましょう。
今回は、30代のお子さまが2人いる家族で、今まで「みんなが選んでいるから」「お金が貯まるから」という理由で、よく理解していないまま保険に加入していた保険の見直し事例と必要な保障額の考え方を紹介していきます。
■必要な保障の考え方
「お金が貯まるから」にひかれて、貯蓄性の保険を選びたいという人が多くいらっしゃいます。
その前に、キチンと家族への想いを確認して、自分や家族に万一があった時に、最低限今までと同じ生活が送れる資金(必要保障額)を死亡保険で準備する事が必要です。
貯蓄と保険の優先順位を間違えてしまうと、万一のことが起きてからでは取り返しがつかなくなってしまうからです。
死亡保険で必要な保障額(必要保障額)は、万一のときの遺族の支出を考え、そこから万一のときの遺族の収入(預貯金や遺族年金など)を差し引いて、不足している金額です。
通常は、子どもの成長とともに、必要な死亡保障の大きさ(必要保障額)はだんだん下がっていきます。下がっていく必要保障額にあわせて死亡保障の大きさがだんだん下がっていく保険が収入保障保険です。収入保障保険は、無駄なく必要な死亡保障を用意出来て、保険料も割安です。
そのため、30代の家族への責任が重い時期の大きな死亡保障には、収入保障保険を活用する人が最も多いです。
そして、万一の時、家族を守れることももちろんですが、生きている間に障害や介護で働けなくなったときの給与の補てんや、病気になったときの治療資金も用意しておくと安心です。
■30代で子どもがいる夫婦の見直し事例
・家族構成
・夫 私立高校教師 39歳
・妻 専業主婦 30歳
・子ども2人 女の子10歳、男の子6歳
・心配な事・家族への想い
・夫が万一、亡くなっても、家族に今までと同じ暮らしを送ってほしい。
・一家の大黒柱である夫が万一、亡くなった場合に、子どもの教育プランに影響がないようにしたい。
・夫が万一、働けなくなって収入が減っても、家族に今と同じ暮らしをさせてあげたい。
・病気の時に医療費が足りるのか不安だ。
・もう少し医療保障を充実させたい。
・見直しのポイント
・夫が死亡したときの大きな死亡保障がほしい。
→収入保障保険に加入して、しっかり必要保障額をカバーできる大きな死亡保障を用意した。
・必要な死亡保障は、子どもの成長とともにだんだん少なくなって問題ない。
→保障額がだんだん下がっていく収入保障保険を選ぶことで、無駄なく死亡保障を用意した。
・死亡だけでなく、働けなくなったときの収入を保障しておきたい。
→死亡または働けなくなった場合にも保険金が受け取れる収入保障保険に加入した。
・医療保障を充実させたい。短い入院でもしっかりお金がもらえる内容にしたい。
→夫の入院保障をの入院1日あたり10,000円に増額し、さらにまとまったお金が受け取れる生活習慣病一時金保険を追加した。
・妻の女性疾病保障を手厚くしたい。
→女性疾病で入院したとき、上乗せ保障される医療保険に加入した。
・医療保障は一生涯ほしい。
→夫婦ともに、一生涯の医療保険に加入した。
・保険料は、今より大幅に高くならないようにしたい。貯蓄を少し抑えても、まずは当面の保障を用意したい。
→貯蓄型の米ドル建ての終身保険を半分に減額し、毎月の保険料を抑えた。
■見直し前の保険
月払保険料合計 約24,000円
■見直し後の保険
月払保険料合計 約34,000円
■まとめ
必要な保障額を改めて確認していくと、お子さまが小さなご家族では特に死亡保険が足りていないケースがよくあります。貯蓄型保険はお金が貯まるメリットがありますが、保険料が割高のためあまり大きな保障を用意できません。
今回は、今まで入っていた貯蓄型保険を半分に減額して、その分、掛け捨て型の保険を大きくして万一の必要保障額をしっかり準備できるように見直しをした事例を紹介しました。これなら万一のことがあっても今の暮らしを続けられそうですね。
自分にあった保険を選ぶために最初に抑えるポイントは、ご自身の必要保障額を確認することです。
それから、必要保障額を掛け捨て型の保険と貯蓄型の保険を、どれくらいずつ組み合わせて用意するのが適切か検討していきます。
また、生きているあいだのリスクをカバーする医療費や働けなくなった場合の保障も、トータル保険料の負担を考慮しながら充実させておくと安心です。
WRITER’S PROFILE
リアほMAGAZINE編集局
保険選びのリアルな情報やノウハウをシンプルに分かりやすく解説するリアほ編集局です。