著名人・専門家コラム

2023.02.28

保険募集人歴18年、保険提案の変化を考える【住宅FP関根が答える!Vol.46】

みなさん、こんにちは。ファイナンシャルプランナーの関根です。

私自身、生命保険の販売を18年間やっていますが、この18年間の間でも、医療現場の変化により、保険の提案は変わりつつあります。今回、特に保険提案において変わってきている内容についてお話いたします。

がん医療の進化

特に大きく変わったことと言えばがん医療の進化です。以前の、がんは、不治の病という考え方がありましたが、現在は、早期で発見することができれば、治せる病気にかわりつつあります。

1年間で、新たにがんに罹患する率は増加傾向にありますが、一方で、死亡率は減少傾向にあります。これは、がんの早期発見が進んでいる分、発見される人数は以前に比べ増えているからです。がんの罹患者数が増えても、早期発見をしたからこそ、早めの治療を行うことにより、入院日数も短期化し、さらに死亡リスクも減少していると考えられます。

以前は日額いくらという、日額型がオーソドックスでしたが、こういった早期発見による入院日数の短期化からがん保険においても、がんと診断確定された場合、100万円や200万円など、まとまったお金を一括して受け取ることができる給付型の提案が多くなっています

また古い保険というのは、がん診断一時金100万円など、保障していても転移する前の早期のがんだった場合には、この保障金額の10%である10万円しかもらうことができないというものもあります。これからの、がん医療は、早期発見がメインになっていく可能性があり、時代に合わない提案と言えます。現在は早期のがんでも100万円など、満額でもらえる保険が当たり前になっています。こういった部分も確認が必要です。

医療現場による、入院日数の変化

日本において、入院日数と言うものは、平成に入ってから一気に短くなりました。厚生労働省が発表している病院報告書を見ると、1984年の平均入院日数は39.7日でした。2005年には、約半分の22.2日となり、2016年には、16.2日となっています。32年間で、入院日数は23.5日も短くなっています

昔は入院をすると、日数が長くなってしまう傾向があったため、入院日数は120日タイプと言うものが主流で、長いものだと、365日と言う商品もありました。私がFPになった、18年前では、120日タイプの医療保険を提案すると言うものは、スタンダードな提案でした。ただ、現在は入院日数が短くなっており、入院した方全体に占める5日以内の短期入院の割合は年々増えています。

※参考:令和3(2021)年医療施設(動態)調査・病院報告の概況|厚生労働省

なぜ入院日数が短くなったの?

理由は2つ考えられ、1つは医療技術の進歩、もう一つは国の方針です。医療技術の進歩と言うのは、健康診断の普及により早期に発見することができるようになったと言うものがありますし、以前は開腹手術一択だった手術が、内視鏡手術や腹腔鏡手術等で患者の体に負担をかけずに日帰り入院や、一泊程度の入院など、短期間で手術が行えるようになったことも大きいです。先日、私も脊柱管狭窄症で入院、手術をしました。手術をしたにもかかわらず入院日数はわずか6日間でした。

また政府の方向性も大きいです。日本は少子高齢化の国です。これからは、高齢者が増えていく中、高齢者の入院が長引くことが予想されます。そうなると病院のベッドが足りなくなる恐れもあり、一人ひとりの入院日数をできるだけ短くしようという方向性があります。そのため、現在は手術等を伴う入院に関しては、大きな病院に入院し、手術をします。その後、ある程度回復をしたら自宅療養し、訪問診療等を受けるなど、医療機関における、役割分担を進めています。

こういった時代の変化とともに、提案に加えられることが多くなったのが入院一時金です。それまで、入院日額を1万円など比較的手厚く保障していたものを、入院日額5千円などに落とし、そのかわり入院一時金10万円などをつけるという提案が多くなりました。

入院日額を手厚く?入院一時金をつける?

では実際に入院日額1万円のみの保険と、入院日額5千円に入院一時金10万円をつけた場合での支払い保険金を比較してみます。今回は短期の入院だったと仮定して、入院日数は7日間とします。入院日額1万円のみの保険は7日間の入院で総額7万円の支給となります。そして入院日額5千円に入院一時金10万円をつけた場合の支払い保険金は13万5千円となり、7日間の入院の場合には日額5千円に入院一時金10万円をつけたほうが6万5千円多く支給されます。今回の2パターンの保険で考えると、入院日数が20日を超えない限りは入院一時金をつけたほうが多く保険金が支給されることになります。

この2パターンの保険料も比較してみましょう。今回はシンプルに30歳男性で比較します。入院日額1万円のみの保険はあくまでも目安ですが、月額2,300~2,500円程度になります。そして入院日額5千円に入院一時金10万円をつけた場合の保険料は2,000~2,100円程度となります。入院一時金をつけるタイプですと保険料も安く、短期入院になることを見越して短い日数でもしっかりとした保険金を得ることができるこちらのタイプもお勧めいたします。

※この記事に記載の情報は公開日時点のものです。

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WRITER’S PROFILE

㈱投資用マンションSOS 代表取締役 関根克直

ファイナンシャルプランニング技能士2級。独立系FPとして18年。ライフプラン作成、保険見直し、住宅ローン提案、投資用不動産計算など、年間300件ほどの面談をおこない幅広いサービスを展開しています。 元ウィンドサーフィンインストラクター、またチャンネル登録10万人YouTuberとしても活躍中。

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