著名人・専門家コラム

2023.03.28

80代でも加入できる保険もある?高齢者になっても保険は必要か?【住宅FP関根が答える!Vol.50】

みなさん、こんにちは。ファイナンシャルプランナーの関根です。

最近、若い人の中には、日本は健康保険制度が充実しており、高額療養費もある、会社員をされている場合、傷病手当金もあることから、医療保険は必要ないと考える方が多くなってきたように思います。私自身は、これからの社会保障制度の改悪を考えると、最低限の医療保険に入ることが必要だと考えておりますが、考え方は人それぞれだと思います。

保険に加入するのは若いうちに加入することが多いですが、実際に加入しておけばよかったと考えるのは病気や怪我が多くなる高齢者になってからだと思います。高齢者になってからでも加入できる保険はあるのか、また高齢者になってからの保険加入は必要なのか、今回はこの辺りについてお話いたします。

高齢者は保険に加入しにくい?

この保険不要論を唱える方のベースには、若い時は身体も元気な方が多く、医療保険の必要性を感じないものです。年齢を重ねていくにつれ保険の必要性を感じ、加入を希望する人も多いのです。高齢になると病気や怪我の心配も出てきて、保険の加入を希望される方はさらに多くなっていきます。しかし、歳をとると保険料は値上がりしてしまい、保険料負担の面から加入を躊躇してしまう人も多いです。また、健康の理由から保険に入りたくても入れないと言う人も多いです

高齢者の保険加入率は?

80代の人に絞って考えると、生命保険に加入している人の割合は、生命保険文化センターの調査によると、80代前半では約69%、80代後半では約55%というデータがあります。加入率は高いですが、こういった保険は80代になってから加入したというよりも、若いうちに加入していた保険を継続しているという方が多いと思われます。

病気や怪我のリスクというものは、歳をとるにつれて高くなっていきます。厚生労働省が発表している患者調査によると、70代後半から80代以降にかけてそれまでの年代よりも病気や怪我のリスクは大幅に多くなるとされています。
70代後半から80代といえば、現在は後期高齢者医療制度の対象により、自己負担額は基本的には1割(現役並みの所得がある人は3割)に抑えられ、また高額療養費制度としても一般的な収入の世帯では、合計が57,600円と低く抑えることができます。

ただここで気をつけなければいけないのは、入院には入院費用や医療費の他にも、個室に入った際にかかるベッド代やパジャマや日用品、身の回りのものなどにもお金もかかることがあり、こういったものは貯蓄を切り崩す以外ありません。

※参考:令和3年度 生命保険に関する全国実態調査|公益財団法人生命保険文化センター
    令和2年患者調査|厚生労働省

高齢者でも加入できる保険はある

最近では、保険の商品ラインナップも揃ってきて、一部80歳以上からでも入れる保険が出てきており、入院や手術のほか、通院をした時にも給付が受けられるものもあり、最大100歳まで更新できるものもあります。高齢になると、告知の面で心配があると思いますが、持病がある、薬を飲んでいる人などにも入りやすい、引受緩和型タイプの医療保険もあり、高齢になっても加入できる場合もあります

ただ当然ですが、高齢者になるほど怪我や入院のリスクが高まりますので、こういった保険は、高齢者になるほど保険料が高くなる傾向があります。老後は年金収入に頼るようになり、収入が落ちる傾向にある中、割高な保険料を払い続けるというのも老後の大きな負担になります。
一般的な所得の場合、後期高齢者医療制度での負担は1割です。高額療養費の負担額も決して高いものではありません。保険に加入するメリットというのは入院等が長引いた場合に助けてくれるという部分ではありますが、割高の保険料を払い、負担する保険料と、得られる保障のバランスから考えていかなければいけません。

お葬式代は保険で備える?

また最近、お葬式代に備えると言う保険が出ておりますが、こういった保険は必要なのでしょうか。現在、日本におけるお葬式代の目安として200万円と言われています。80歳以降の人でも入ることができる死亡保険というのは多くの場合、毎月の保険料を支払うタイプではなく、一時払いの生命保険であることが多いです。円建ての商品と米ドルなど、外貨建て商品などもありますが、ほぼ貯蓄がわりに加入する程度の商品が多いため、告知もさほど厳しいものではありません。その代わりに支払い保険料に対して、保険金があまり増えない場合もあります。しかし相続における、死亡保険の非課税枠を使う目的で加入される方もいらっしゃいます。

また外貨建て保険の場合、加入時に支払った保険料と同等の保険金を受け取ることができるといわれ加入してみたものの、死亡時に円高になってしまうと為替レートによる損失が出る場合もあるため、その辺りも気をつけなければいけません。

いずれにしても高齢者になってからの保険加入は可能ではあるがリスクもあり、保険料と保障のバランスをしっかりと検討する必要があります。

※この記事に記載の情報は公開日時点のものです。

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リアほMAGAZINE編集局

保険選びのリアルな情報やノウハウをシンプルに分かりやすく解説するリアほ編集局です。

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