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2023.12.13

生命保険に加入をする年齢は何歳がベスト?【住宅FP関根が答える!Vol.81】

みなさん、こんにちは。ファイナンシャルプランナーの関根です。
みなさんは生命保険に何歳で加入しましたか。生命保険は何歳から加入するべきなのでしょうか。医療保険などは子どもがまだ小さい頃から加入する人もいますし、自身が大人になってから加入すればいいと考える人も多いです。今回はこの、生命保険、医療保険に加入するベストの年齢についてお話していきます。

年代別の生命保険加入率

生命保険文化センターによる2021年度生命保険に関する全国実態調査によると、個人年金保険を含む生命保険の加入率は89.8%となっております。30代の加入率は約90%、40代から60代までで平均して93%程度と、40代から60代の加入率はほぼ横ばいになっております。ただ70代になると約87%程度に落ち、80代になると約74%程度に落ちてしまいます。これはおそらく若い頃に入っていた定期保険の保険期間が切れてしまった場合、貯蓄型の生命保険における満期がきた場合、もしくは老後になり解約返戻金を得るために保険を解約するという人が増えてくるからだと思います。

※参考:2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査|公益財団法人生命保険文化センター

子どもの生命保険の必要性

生命保険を死亡保険と、医療保険の2つに分けて考えた場合、医療保険は0歳から加入できるものもありますが、一方で、死亡保険はモラルの観点から15歳以上にならないと加入できない保険会社が多いです。

0歳から入ることができる医療保険に生まれてすぐ加入する必要はあるのでしょうか。私自身は0歳という幼い年齢で民間の医療保険に加入する必要はないと考えています。小学生もしくは中学生いっぱいまでの医療費は無料という自治体も多いですし、そもそも子供の入院する確率というのは、極めて低いです

厚生労働省が発表している2020年患者調査の概況によると、全入院数に対する0歳から19歳までの割合はわずか2%程度なのにもかかわらず、65歳以上の割合は全入院数の約75%を占めます。入院をする絶対数が少ない、またいざ入院をしたとしても医療費が無料となると、民間の医療保険でしっかり準備しておかないといけないということもなさそうです。もし心配なようでしたら共済など、比較的安い金額で加入できる保険に入り、子どもが成長し、20代30代になった頃に、その時に考えられる一番良いと思われる保険に一生涯保障として加入することをお勧めしています。

※参考:令和2年(2020)患者調査の概況|厚生労働省

生命保険に加入するベストな年齢とは

一方で長年、保険の販売現場で仕事をしていると、医療保険は若いうちは加入せず、健康リスクが高まる60代になり、加入したいと希望する人がいます。先に述べたように、60歳を過ぎると入院する確率が急激に高まります。そのため若いときは元気で、生命保険に興味を示さなかった人でも、60歳以降になり健康の不安が増してくることに医療保険への加入を希望する人も一定割合います。

ただシニアになってからの保険契約は、時に非常に難しい現状があります。理由はいくつかあるのですが、まずは加入時の告知です。生命保険の加入には、当然告知が必要で、それまでの傷病歴や健康診断結果などが問われるのですが、年齢が上がれば上がるほど既往症をもつ人も多く、また健康診断の結果も再検査等に引っかかることが多いため、いざ医療保険に加入をしようとしても、告知で断られてしまうことが多いです。

年齢が若ければ告知で断られても、長い期間運用などを行い、老後、自身に何かあった場合に備えることもできますが、歳をとってしまうと、運用する時間も十分にありませんし、運用先でもリスクの高い商品を選ぶことができません。

生命保険は一般的に若い時に加入する方が保険料は安く、年齢が上がってから加入すると保険料は高くなってしまいます。万が一の時のために加入をする生命保険だと思いますが、その万一の時に備えるために、保険料負担の多さから、実生活におけるお金の不安が増してしまうとなると本末転倒です。

70歳を過ぎると、医療費の自己負担額は基本的に2割となり、75歳を過ぎると後期高齢者として1割(年収により違います)となります。通院をした、入院をしたなど医療費がかかるにしても、老後は自己負担額が少なくなっていくということも考慮しながら保険の加入が必要かどうかを見極めていただけたらと思います

ただここで気をつけなければいけないのは、75歳以降の医療費の自己負担額も、年々所得制限が厳しくなってきており、今後は高齢者人口の増加、就労人口の減少などで、医療制度も変更される可能性は極めて高く、こういった医療現場を考慮しながらの医療保険加入を考えていく必要があります

まとめ

以上のように子どもが幼い時期に保険加入の必要性は低いと考えておりますが、一方で老後に加入するのもお勧めはできません。やはり保険は30代などでしっかりとしたプランに加入いただき、老後の人生を考え直す必要があると思います。

若い時に加入していた生命保険が必要ないと判断した場合、老後に解約をすることができます。しかし、老後になってから保険に加入したいと考えた場合でも、告知や保険料の関係などによって加入できない場合もあります。保険の入りすぎにより家計の圧迫につながってしまうのは本末転倒ですが、やはり一度30代で将来を見据えた保険見直しを行うことをお勧めいたします。

※この記事に記載の情報は公開日時点のものです。

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WRITER’S PROFILE

㈱投資用マンションSOS 代表取締役 関根克直

ファイナンシャルプランニング技能士2級。独立系FPとして18年。ライフプラン作成、保険見直し、住宅ローン提案、投資用不動産計算など、年間300件ほどの面談をおこない幅広いサービスを展開しています。 元ウィンドサーフィンインストラクター、またチャンネル登録10万人YouTuberとしても活躍中。

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