保険の基礎知識

2021.07.22

個人賠償責任保険とは?

個人賠償責任保険(個人賠償責任補償特約)は、日常生活のなかで他人に与えてしまった損害による賠償を補償してくれる保険です。
一般的には別の保険の特約として付帯する保険で、本人だけではなく家族も補償の対象になることが特徴です。
比較的安い料金で気軽に高額の賠償に対する備えが出来る一方、重複した契約で保険料の無駄が発生してしまうことも多くみられます。

ここでは、個人賠償責任保険の特徴と気づかないうちに入っているかもしれない加入方法、補償される範囲についてわかりやすく解説します。

個人賠償責任保険(個人賠償責任補償特約)って?

「賠償(ばいしょう)」なんて言葉を聞くと、どこか自分には関係のない保険では?なんて思ってしまう方もいるかもしれません。
一見イメージは湧きにくいですが、日常生活の中には思わぬ形で相手に損害を与えてしまう場面が多く存在します。
たとえば、

  • 自転車に乗っていて歩行者にケガを負わせてしまった
  • 高価な商品をうっかり壊してしまった
  • 子供が友達のおもちゃを壊してしまった

このように、もしものトラブルというのは実は日常生活に多く潜んでいます。
そんなときに損害賠償金や弁護士費用などを補償してくれ、支えとなってくれるのが「個人賠償責任保険」です。

特徴と加入方法は?

個人賠償責任保険の大きな特徴は、本人だけではなく家族も補償の対象になるということです。
商品によって範囲が異なるものの、一般的には本人とその配偶者、同居の親族、別居の未婚の子ども(仕送りをしている大学生の子どもなど)が対象の範囲として定められています。

また個人賠償責任保険は、他の保険の特約として付帯するのが一般的であり、補償される金額が1億円といった場合でも、年間数千円といった比較的安い値段で付帯が可能です。
最近では保険商品だけではなく、クレジットカードのオプションとして加入ができるようになってきました。
中には初めから補償機能がついている場合もありますので、ご自身のクレジットカードを一度確認してみるのもいいかもしれません。

加入の際のポイントは?

個人賠償責任保険は、特約として気軽に付帯ができる一方で、いくつもの保険商品に重複して加入してしまうといった落とし穴があります。
たとえいくつ加入をしていても、補償してもらえる保険金は重複して支払われることはありません。そのため、複数の保険の特約として重複して加入していると無駄な保険料を払うことになってしまいます。
たとえば、
・家族(特に世帯主)の保険の特約としてこの補償があるか
・クレジットカードに補償があるかどうか
・補償してもらえる対象範囲が自分の家族に合っているか
・補償してもらえる金額はいくらか

など、個人賠償責任補償の特約を付帯するかどうか迷った場合には、一度家庭で加入している保険やクレジットカードなどを確認してみるのがおすすめです。
ただし、保険やクレジットカードそのものを解約してしまうと、オプションでつけていた個人賠償責任特約も同時に解約となってしまうので、知らないうちに補償が受けられない状態になっていた・・・なんてことにならないよう、注意が必要です。

補償される事例とされない事例

補償される事例

  • マンションの洗濯機のホースが外れて、下の階の部屋を水浸しにしてしまった
  • 飼っているペットが他人をかんでケガを負わせてしまった
  • 遊んでいた子供が、他人の家の窓ガラスを割ってしまった
  • ベランダから物が落下して、通行人にケガを負わせてしまった(災害の場合を除く)

補償されない事例

  • 一緒に住む家族にけがをさせてしまった、家族の物を壊してしまった
  • 仕事中に起こった事故
  • 借りていたものを壊してしまった場合
  • 自動車、航空機、船舶など、専用の保険が存在するものでの事故
  • 故意に損害を与えた場合

※商品によっても補償の範囲が異なりますので、加入する際には補償の対象となるもの、ならいものを必ずご確認ください。

保険金額はどのくらいに設定しておけばいい?

賠償を請求される可能性があるといっても、一体どのくらいの金額が請求されるのかというのはあまり想像がつきませんよね。

実際にあった事例では、小学生が起こした自転車による事故で約9,500万円もの高額な賠償金の支払いを裁判所が命じた事例が存在します(2013年3月神戸地裁)。

補償される保険金額の設定は保険会社や商品によって異なり、1,000万円~無制限のものまでさまざまあります。
先ほどの事例のように、場合によっては1億円近くの賠償が発生する場合もありますので、悩んでしまう方は、最低でも1億円の保険金額の設定を目安として備えておくのがおすすめです。
重複が判明したので保険を見直したいという場合にも、補償の金額や対象範囲を十分に考慮した上で、どこで加入したものを残しておくのかを考えてみてください。

まとめ

個人賠償責任保険(個人賠償責任補償特約)は、加入者本人とその家族が他人に与えてしまった損害の賠償を補償してくれる保険です。
日常生活の中にも、賠償を求められるトラブルは意外と多く存在しており、高額の請求がされた場合に備えてきちんと準備をしておくことが望ましいです。
個人賠償責任保険は、比較的安い料金で気軽に備えが出来る一方、重複した契約で保険料の支払いに無駄が発生している場合も多くみられます。この機会に一度、ご家族の保険を確認してみてはいかがでしょうか。

※この記事に記載の情報は公開日時点のものです。

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リアほMAGAZINE編集局

保険選びのリアルな情報やノウハウをシンプルに分かりやすく解説するリアほ編集局です。

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