公的介護保険制度とは?意外と知らない基本をわかりやすく解説

将来の介護に備えるために、国や各地方自治体が運営している介護保険制度。公的な制度にもかかわらず、きちんと理解できていないという人も多いのではないでしょうか?

ここでは、公的介護保険制度の仕組みやサービス内容などの基本をわかりやすく解説します。
意外と知らない公的な介護保険制度についての概要、まずは加入する年齢や保険料の徴収方法を解説します。
そして、万が一介護や支援を受ける必要が発生したときに備えて、公的な介護保険でサービスを受けられる対象者や介護サービスの内容、申請の流れをピックアップして解説します。
将来、ご自身や親が安心して暮らすために知っておきたい基本を簡単にまとめています。

■公的介護保険制度とは“介護を社会全体で支える”ための制度 

公的介護保険制度とは、国や各地方自治体が運営する介護保険制度で、介護が必要と認定された人が自己負担額1〜3割で介護サービスを受けられる保険です。
少子高齢化や核家族化が進み、介護のための離職が社会問題となったことなどを背景に、家族の負担の軽減や介護を社会全体で支えることを目的として2000年にスタートしました。 

・加入はいつから? 覚えておきたい介護保険料の徴収方法 

公的介護保険は満40歳になると加入することが義務づけられています。自動的に加入されるため、手続きなどは必要ありません。

介護保険料は、65歳以上の人(第1号被保険者)は原則として年金から天引きされます。
40歳〜64歳(第2号被保険者)で職場の健康保険に加入している人は健康保険料と一体的に徴収されます。医療保険料と同じように原則、事業主が半分を負担します。
40歳〜64歳(第2号被保険者)で国民健康保険に加入している人の保険料は、国民健康保険料と一体的に徴収されます。保険料の算出は、所得割と均等割、平等割、資産割の4つを組み合わせて行われます。 

■サービスを受けられるのはこんなとき

 
65歳以上の人(第1号被保険者)は、原因を問わず要介護認定または要支援認定を受けたときに介護サービスを受けられます。 

・要介護状態とは……

寝たきり状態や認知症などで、介護が常に必要な状態のことです。

 

・要支援状態とは……

日常生活に支障があり支援が必要ですが、介護予防サービスを受けることで要介護の状態になることを防げる状態のことです。

40歳〜60歳の人(第2号被保険者)は、老化が原因とされる16の特定疾患が原因で要介護(要支援)認定を受けたときにのみ、介護サービスを受けることができます。ケガが原因の場合は対象外であることに注意が必要です。

16の特定疾患とは……
1.がん(末期)
2.関節リウマチ
3.筋萎縮性側索硬化症
4.後縦靱帯骨化症
5.骨折を伴う骨粗鬆症
6.初老期における認知症
7.進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性 症およびパーキンソン病
8.脊髄小脳変性症
9.脊柱管狭窄症 
10.早老症
11.多系統萎縮症
12.糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症および 糖尿病性網膜症
13.脳血管疾患
14.閉塞性動脈硬化症 
15.慢性閉塞性肺疾患
16.両側の膝関節または股関節に著しい変形 を伴う変形性関節症
 
 

■受けられるサービスは訪問系から施設系までさまざま

要介護または要支援認定されると、指定されたサービスを介護保険で受けることができます。要介護・要支援のレベルによって異なりますが、自宅で受けられるものから施設で受けられるものまでさまざまです。

・公的介護保険で受けられるサービスの例

・自宅で利用できるサービス 

訪問介護……ホームヘルパーが入浴、排泄、食事などの介護や調理、洗濯、掃除などの家事を行ってくれます。
訪問看護……自宅で療養生活が送れるように、看護師が医師の指示のもとで健康チェック、療養上のサポートなどを行ってくれます。
福祉用具の貸与……車椅子、ベッドなどのレンタルができます。 

・日帰りで施設などを利用するサービス 

デイサービス……食事や入浴などの支援や、心身の機能を維持・向上するための機能訓練、「おいしく、楽しく、安全な食生活」を送るための口腔機能向上サービスなどを日帰りで受けられます。
デイケア……施設や病院などで、日常生活の自立を助けるために理学療法士、作業療法士のサポートによるリハビリテーションを受けられます。

・宿泊して受けるサービス 

ショートステイ……施設などに短期宿泊して、食事や入浴などの支援や心身の機能を維持・向上するための機能訓練などを受けられます。

・居住系サービス

特定施設入所者の生活介護……有料老人ホームなどに入居している高齢者が、日常生活 上の支援や介護サービスを利用できます。 

・施設系サービス 

特別養護老人ホーム……常に介護が必要で、自宅では介護が困難な方が入所できます。食事、入浴、排せつなどの介護を受けられます。

・小規模多機能型居宅介護

利用者の選択に応じて、施設への「通い」を中心に、短期間の「宿泊」や利用者の自宅への「訪問」を組み合わせた日常生活上の支援や機能訓練を受けられます。 

・定期巡回・随時対応型訪問介護看護 

利用者の心身の状況に応じて、24時間365日必要なサービスを必要なタイミングで柔軟に受けられます。
※詳しくは、住んでいる市区町村や地域包括支援センターに問い合わせが必要です。

■サービスを受けるには自治体への申請が必要 

介護保険サービスは受けたいと思ったときに全ての人がすぐに受けられるわけではありません。住んでいる地域の介護保険担当窓口での申請し、要介護または要支援認定を受けなければならないのであらかじめ準備する必要があります。

・申請〜サービス利用までの主な流れ 

①申請する

市区町村の窓口で「要介護(要支援)認定」の申請。 

②要介護認定の調査と判定

市区町村の職員などの認定調査員が自宅に訪問。心身の状況について本人や家族から聞き取りなどの調査が行われる。
また、市区町村から直接、主治医(かかりつけ医)に医学的見地からの心身の状況について意見書を作成してもらう。(市区町村から直接依頼)

③認定結果が通知される

原則として申請から30日以内に、市区町村から認定結果が通知される。

④ケアプランを作成

要介護1~5と認定された人は、在宅で介護サービスを利用する場合、居宅介護支援事業者と契約し、ケアマネージャーに依頼して、利用するサービスを決め、ケアプランを作成してもらう。施設へ入所を希望する場合は、希望する施設に直接申し込みをする。
要支援1・2と認定された人は、地域包括支援センターで担当職員が介護予防ケアプラン を作成。
 

⑤サービスを利用する

サービス事業者に「介護保険被保険者証」と「介護保険負担割合証」を提示して、ケアプランに基づいた居宅サービス や施設サービスを利用する。
利用者負担は、費用の1割または2割です。
※65 歳以上の第1号被保険者については、原則合計所得金額 160 万円(単身で年金収入のみの場合、年収 280 万円) 以上の所得を有する人は、2割負担になる。

■まとめ

公的な介護保険制度について、制度の趣旨から加入する年齢、サービスを受ける方法や内容、そして申請方法まで、基本を解説しました。
細かい条件や内容は利用する人や市区町村によって違いますが、まずは制度の基本を抑えることでいざとなったときに備えることが大切です。
サービスを受けるための申請に手間や時間がかかる場合もあるので、自身や親の将来のために知っておくことで安心につながります。
また、公的な介護保険制度のプラスアルファとして、民間の介護保険について家族と話し合うなど検討しておくのもよいでしょう。

※この記事に記載の情報は公開日時点のものです。

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