損害保険・少額短期保険

2024.02.15

葬儀保険のデメリットとは?メリットやどんな人におすすめかも解説【FP監修】

監修者情報

株式会社FP-MYS 代表取締役 工藤 崇
ファイナンシャルプランニング技能検定2級・証券外務員二種。レタプラ開発・提供。YMYL領域の執筆多数。相続・保険・資産運用などの個人相談。IFA事業展開予定。ライフプラン・シニア関連の開発案件受任。

葬儀費用をカバーする方法としては葬儀保険が注目されています。しかし、一般的な保険と異なり、少額短期保険である葬儀保険にデメリットはないのでしょうか。

この記事では加入前に知っておきたい葬儀保険のデメリットやメリットを紹介します。デメリット・メリットを踏まえたうえで、葬儀保険がどのような人におすすめかも解説します。

デメリット

葬儀保険とは、もしものときに自分や家族の葬儀費用をカバーできる少額短期保険です。少額短期保険である葬儀保険には、生命保険や医療保険などの一般的な保険とは異なる特徴があります。

ここではまず葬儀保険に加入するデメリットを3つ紹介します。

なお、葬儀保険の概要や必要性などについて詳しく知りたい場合は以下の記事がおすすめです。

掛け捨て型のため途中解約をしても保険料が戻ってこない

一般的な保険には貯蓄性がない掛け捨て型と、支払った保険料の一部を解約返戻金などとして受け取れる貯蓄型保険があります。少額短期保険である葬儀保険はすべて掛け捨て型の商品です。

掛け捨て型である葬儀保険は、途中で解約しても支払った保険料は戻ってきません。そのため、人によっては保険料がもったいないと感じるのがデメリットです。

生命保険の一種である終身保険は、死亡の際には死亡保険金が、途中で解約した場合には解約返戻金が受け取れる保険です。保険で貯蓄もしたいと考えている人は、終身保険などの貯蓄性がある保険も検討しましょう。

支払った保険料が保険金額を上回る可能性がある

葬儀保険は1年または2年ごとに更新が必要なものが主流です。保険金定額タイプの場合は、年齢が上がると更新のたびに保険料が高くなります。また、保険料一定タイプでは、年齢を重ねるともしものときに受け取れる保険金額が少なくなります。

60歳から毎月の保険料が2,500円、保険金額が100万円の葬儀保険に加入したケースを例に考えてみましょう。
2,500(円)× 約33.3年(=400カ月)= 100(万円)
となることから、33年以上加入し続けると支払った保険料の総額が受け取れる保険金額(100万円)を超えてしまいます。

このケースでは簡略化のために保険料を一定で計算しましたが、年齢が上がると保険料が高くなることを考慮すると、実際には90歳よりも早いタイミングで支払った保険料が保険金額を上回ることがわかります。

葬儀保険の仕組みについて、より詳しい内容を知りたい人は以下の記事もご覧ください。

保険会社が倒産した際には保険金が受け取れない可能性がある

生命保険を販売する生命保険会社は、生命保険契約者保護機構に加入しています。そのため、もし保険会社が倒産しても一定額までの保障は保護される仕組みがあります。

一方、少額短期保険である葬儀保険は、生命保険契約者保護機構の保護の対象ではありません。万が一、葬儀保険に加入している期間に保険会社が倒産した場合は、引き続き保障を受けるのが難しくなる可能性があります

過去に保険会社が倒産した事例は多くないものの、リスクとして押さえておきたいポイントです。

メリット

デメリットの一方で、葬儀保険ならではのメリットもあります。ここでは3つのメリットを紹介します。

保険料が一般的な保険商品と比べて割安な傾向がある

葬儀保険のメリットのひとつが、一般的な保険商品と比べて保険料が割安な傾向があることです。葬儀保険の保険金額は最大300万円で、特に生命保険と比べて少ないことが理由です。

年齢が上がるほど保険料が高くなることが多いものの、葬儀保険では毎月の保険料が数千円程度の商品が多くを占めます。

葬儀費用に備えたいが、保険料を抑えたい人には大きなメリットといえるでしょう。

高齢者でも加入できる可能性がある

葬儀保険は加入できる上限年齢が一般的な保険より高いため、高齢者でも加入できる可能性があります。商品によっては89歳まで加入可能です。

保険の多くが75〜80歳程度を加入年齢の上限としているため、80歳を超えると保険加入そのものが難しくなります。葬儀費用を保険で備えたい高齢者にとっては、葬儀保険が有力な選択肢だといえるでしょう。

告知不要のため持病がある人でも加入しやすい

葬儀保険の多くは、加入に際して健康状態の告知が必要ありません。そのため、持病がある人や過去に入院や手術をした経験がある人でも入りやすいのがメリットです。

一般的な保険では、加入するために健康状態の告知や医師の診断書の提出などが必要です。持病や病歴がある人は保険会社の診査により加入を断られたり、条件付きでの加入となることもあります。

葬儀保険では告知が不要のため、健康状態に関係なく一律の保険料で加入できます

葬儀保険がおすすめな人

葬儀保険にはメリットもデメリットもあるため、葬儀費用に備える方法としてすべての人におすすめできるわけではありません。

ただし、80歳を超えている人と保険料を抑えたい人にとってはメリットが大きいと考えられるため、葬儀保険がおすすめです。その理由を詳しく解説します。

80歳を超えている人

80歳を超えている人が葬儀費用を保険でカバーしたい場合は、葬儀保険がおすすめです。生命保険や医療保険などの一般的な保険を含めて、80歳を超えても新しく加入できる保険の種類は限られます。

一方、葬儀保険は80歳を過ぎていても加入できる商品が多く、中には89歳まで加入できるものもあります。ただし、仕組み上、少額短期保険である葬儀保険には終身保障がありません。80歳を超えた人は保障が受けられる年齢の上限に特に注意して加入しましょう。

保険料を抑えたい人

保険料が一般的な保険商品と比べて割安なことも葬儀保険のメリットであるため、保険料を抑えながら万が一に備えたい人にも葬儀保険はおすすめできます。年齢によって保険料が変動する場合もありますが、毎月の保険料が一万円以内の商品が主流です。

葬儀保険は保険料が抑えられる一方で、保険金額は数十万円〜300万円と生命保険と比べると少ないのが特徴です。のこされた家族の生活費など、葬儀費用以外のものにも備えたい場合や、300万円を超える保険金額が必要な人は、葬儀保険は向いていない可能性があります。生命保険のように、別の種類の保険を検討しましょう。

葬儀保険の選択で迷っている人は、以下の記事も参考にしてみてください。

まとめ

葬儀保険のデメリットとしては、掛け捨て型であるため途中で解約しても保険料が戻ってこないことや、長期間加入すると元本割れするおそれがあることなどが挙げられます。

一方、保険料が一般的な保険商品と比べて割安な傾向があることや高齢者・持病がある人でも入りやすい点などはメリットです。

葬儀保険は80歳を超えていてほかの保険に入れない人や保険料を抑えたい人に向いています。葬儀費用を確保する方法として、葬儀保険を検討してみてください。

※この記事に記載の情報は公開日時点のものです。

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リアほMAGAZINE編集局

保険選びのリアルな情報やノウハウをシンプルに分かりやすく解説するリアほ編集局です。

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