保険見直しQ&A

2021.08.17

保険証券の見方がわからない。どこを見ればいい?

保険証券は保険会社から保険の契約が成立した証(あかし)として交付されるもので、契約した保険の内容が記載されています。
保険証券の見た目や大きさ、レイアウトは保険会社によって違いますが、記載されている内容はほぼ共通しています。
「保険に加入したときは、内容を確認したつもりだったけど・・・もう忘れてしまった!」
そのような方も多いのではないでしょうか?

そんなときに確認しておきたい保険証券は、コツさえ分かれば簡単に理解できます。

ここでは、保険証券を読み解くポイントとなる保険用語や保険証券の項目をわかりやすく解説し、自分がどんな保険に入っているか見るべきポイントを解説します。

■これが分かれば、保険証券が分かる!出てくる用語を解説

1.証券番号

保険契約を特定するために割り振られているユニークな番号です。保険会社では、この番号で契約を管理しています。たとえば、住所が変わったときや保険料の払込方法を変えたいとき、給付金を受け取るときなど、あらゆる手続きで必要な番号です。 

2.保険種類 

〇〇〇〇保険と、保険証券の一番上に大きく書かれていることが多いです。
例)終身保険、定期保険、医療保険、がん保険

保険商品の正式名称が書かれていたり、保険商品のニックネームが記載されていたり保険会社によって異なります。
こちらだけでは、細かい保障内容が分からないので詳しい内容を確認していきましょう。

3.主契約

メインの土台になる契約です。
主契約がないと、保険契約が成り立ちませんので、必ず主契約がどの保険にもあります。
「保障内容」または「主契約・特約」と記載された欄の一番上に載っていることが多いです。
例)終身保険、定期保険、医療保険、がん保険 

生命保険は、主契約が土台となって組み立てられています。
このメインの主契約に保障を上乗せしたり、特別な機能を追加するためのものが次の特約です。

4.特約 

主契約の保障をさらに充実させる目的や、保険料払込方法保険金請求方法などに約束を追加する目的で主契約に付け足しているものです。
いわば、オプションの上乗せ保障です。

「主契約・特約」と記載された欄に、末尾に「特約」とついた言葉が一覧になっていたり、「保障内容」と記載された欄に「特約」とついたた言葉が一覧になっていたりします。
例)定期保険特約、収入保障特約、傷害特約、疾病入院特約、がん入院特約、リビングニーズ特約、代理請求特約など

例)主契約=終身保険、特約の欄に定期保険特約、リビングニーズ特約と記載されている場合
メインの契約は終身保険で、オプションで「定期保険」と「リビングニーズ」(余命6ヶ月と診断されるとき保険金の一部を受け取れる)が上乗せされた保険です。

5.保険金(給付金)

いくら、保険金(給付金)を受け取れるか、契約している金額が書いてあります。

特約で上乗せ保障がついている場合は、主契約でいくら特約でいくら、とそれぞれ金額が決まっています。

例)主契約 終身保険 保険金 300万円
  定期保険特約   保険金 2,700万円 
この場合は、主契約の終身保険で300万円の保障、特約の定期保険で2,700万円が上乗せされ、合計3,000万円の保障という意味です。 

ここでの注意点は、主契約と特約からそれぞれ保険金がもらえる契約ですが、「いつまで保障されるか」特約ごとにそれぞれ違う場合があることです。
保険金額が確認できたら、次の保険期間も必ず確認しましょう。

6.保険期間

いつまで保障されるか、保障される期間です。
〇〇年や〇〇歳、終身(一生涯)など期間を示す言葉が記載されています。

例)主契約 終身保険 300万円 保険期間 終身
  定期保険特約   2,700万円 保険期間 10年
この場合は主契約の終身保険は300万円の保障が一生涯続くという意味で、定期保険特約の2,700万円は10年で終わるという意味です。
10年などの年単位で終わる場合は、そのまま自動更新出来る場合があります。保険証券に小さく記載されていることもあります。自動更新すると、通常時は保険料が上がります。

では、10年など、途中で終わる契約の場合は具体的にいつまでかを確認しておく必要がありますね。「保険の期間がいつから起算されるか?」については次の契約日に記載されている日付を確認しましょう。

7.契約日

保険期間の開始日です。契約したときの年齢の計算の基準日にもなっています。
たとえば、保険期間が10年で契約日が2020年4月1日なら、2020年4月1日から10年間、保障される契約です。

8.契約者、被保険者、死亡保険金(給付金)受取人

保険証券に出てくる登場人物はこの3者です。

契約者は、保険会社と保険契約を結び、保険料を支払う人です。 契約上、さまざまな権利(契約内容を変更するときや解約するなどの請求権)と義務(保険料を払う義務)を持ちます。
被保険者は、保険がかけられている人(保険の対象となる人)のことです。その人の生死、病気やケガなどが保険の対象となります。
受取人は、保険金や給付金を保険会社から受け取る人です。
死亡保険金であれば、被保険者以外の受取人を指定してあるはずです。また、医療保険やがん保険の給付金受取人は通常、被保険者本人です。病気やケガをした本人が保険でお金を受け取って、医療費にあてる性格のお金のためです。

9.解約返戻金

貯蓄型の保険の場合に載っている項目です。
5年後、10年後、20年後など契約してから何年後に解約した場合に、いくら戻ってくるかが記載されています。

10.満期保険金

貯蓄型の保険で満期でお金が受け取れる保険の場合に記載されている項目です。
満期になったときにいくらお金が戻ってくるかが記載されています。

11.保険料払込方法

保険料の払込回数や、払込をする方法が記載されています。

月払 → 毎月1回、決まった日に支払う方法です。
半年払 → 半年に1回、決まった日に支払う方法です。
年払 → 年1回、決まった日に支払う方法です。
一時払  → 契約時に一括で支払う方法です。
口座振替扱 → 指定した口座から保険料を引き落として支払う方法です。
クレジットカード払 → クレジットカードで保険料を引き落として支払う方法です。
団体扱 → 給与天引きで保険料を引き落としして支払う方法です。

■保険証券を見るときの注意点

・主契約と特約の保険期間が異なる場合がある

主契約・特約の欄の一番上に終身と記載されているから、一生涯の保険?早とちりしないように注意が必要です。
主契約の下に、〇〇特約がずらっと並んでいる場合は、その特約ごとの保険期間も必ず確認しましょう。

例)主契約 終身保険、保険金額 300万円、保険期間 終身
  定期保険特約、  保険金額=2,700万円、保険期間10年
この場合、主契約の300万円は一生涯、保障が続きます。
ただし2,700万円は10年で保障が終わるため、10年後も保障が必要な場合は、定期保険特約を更新するか、定期保険特約部分を見直す必要があります。

・死亡保険金受取人は、今の状況にあった人の名前になっているか?

結婚する前の保険を、結婚後もそのまま継続している人は、死亡保険金が親のままになっていることがよくあります。
もちろん、親に保障をのこしたい目的で加入している場合は問題ありません。

妻や子どもに保険をのこしたい場合は、前もって受取人変更の手続きが必要です。注意して確認しておきましょう。

・医療保険やがん保険は、保険証券にすべての内容が記載されていないこともある

さまざまな病気やケガの治療の対して給付金が受け取れる保険は、細かい保障内容のすべてが保険証券に載っていないことがあります。
医療保険やがん保険については、契約したときの控え書類契約概要などでも確認しておくと安心です。

■保険証券をなくした!保険金がもらえない?

・なくしても保険金・給付金は支払われる

保険証券をなくした状態で、死亡したり病気になっても、保険料が支払われて契約が継続していれば保険金や給付金は受け取れます。
ただし、手続きに通常より時間がかかることもありますので、保険証券は大切に保管しましょう。

・再発行出来る

保険証券は、なくしても再発行できます。

・なくしたら、すぐに再発行!

「毎月、口座から保険料は落ちているけど、保険証券がない!」
なくしたことに気が付いたら、すぐに保険会社へ連絡をして再発行の手続きをしましょう。

自分では保険に入っていることをと把握していても、もし突然、万が一、亡くなったり、事故で自身の意識が無い状態になったら、家族が代わりに手続きしなければならないことが考えられます。
最近では、ほとんどの保険で自分で請求出来ない事情があるとき、代理請求特約によって代理人が請求できるようになっています。
あらかじめ、代理人(家族)に保険に入っていることを知らせておくためにも、保険証券は大切な控えです。

■まとめ

保険証券は、保険契約の控えで、保険の内容が記載された大切な書類です。
保険証券は、よく出てくる用語の意味を理解していれば、契約している内容をすぐに確認することができます。
保険の内容を忘れてしまった場合は、すぐに保険証券を確認してみましょう。
また、保険証券をなくしてしまった場合は、いざ請求のときに困らないようすぐに再発行手続きしておくことが大切です。

※この記事に記載の情報は公開日時点のものです。

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リアほMAGAZINE編集局

保険選びのリアルな情報やノウハウをシンプルに分かりやすく解説するリアほ編集局です。

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