「異常な円安」に外資系保険加入者は心持ちをどう持つべきか【FPコラム】

2022年7月現在、円相場は著しい円安傾向が続いています。7月21日現在ドル円は1ドル138円前後で、今後も暫くこの傾向が続くことになるでしょう。投資家はもちろんですが、この状況に気を揉むのが外資系保険で貯蓄型に加入している保険加入者です。この損益はどのように考えるべきでしょうか。そして、何か手を打った方がいいのでしょうか。

貯蓄型保険は一喜一憂する性格ではない

生命保険には医療保険など保障性の強いものと、解約返戻型の終身保険など貯蓄性の強いものがあります。そして終身保険の貯蓄性は投資信託など他の資産運用と比較したときに、あまり運用結果には拘らない加入者が多い印象があります。そもそも運用は希望するけれども、あまり値動きに一喜一憂したくはないという希望者にお勧めすることが多いのが、貯蓄型外資系保険の性格でもあります。同じ為替相場を舞台とするFXと比べると、その違いはとてもわかりやすいものです。

では、昨今の円安相場においても、大上段に構えて安心していていいのでしょうか。これは保険会社や専門家によって異論もありますが、基本的には「Yes」です。その理由は、解約時期のスパンの長さにあります。

外資系保険は1か月後に解約する想定のものではない

今後の円安傾向がどれだけ続くかは専門家ではないのでこれ以上は言及しませんが、一定程度時間が立てば、再び円高に戻し、「落ち着いていく」のが大筋の見立てでしょう。そう考えたときに貯蓄型保険の加入者は、見守るだけしか出来ません。これがFXのように、円安になったら外資系保険に加入し、円高になったら円建てに乗り換え、円安になったらドル建てに。。(以下繰り返し)とやっていると疲れますし、保険会社からも呆れられることです(実際のケースがあるのかはわかりません)。

世の中に数ある資産運用の方法のなかで、「放り投げておける」という性格は外資系保険独特のものです。立ち位置としては定額を納付しながら将来の給付に備える公的年金に近いでしょうか(iDeCoになると銘柄選びが入るため、負担が増します)。そのなかで時に注目される相場変動があったとしても、鷹揚として構え、「外資系保険は1か月後に解約するものではない」と自分に言い聞かせることが大切です。

利率が低くなっても、保障つきで「放っておける」運用はお勧め

なぜ放り投げておける外資系保険はお勧めなのでしょうか。世界情勢が不安定な今日に関わらず、円安・円高リスクは存在します。後で計算式を付記しますが、解約返戻金のタイミングで100万円前後の金額差異が生まれる可能性もあります。ただ、それを踏まえたとしても、放っておける性格はとてもお勧めです。

iDeCo(個人型確定拠出年金)と比較してみましょう。iDeCoの銘柄選びは金融機関などから様々なアドバイスを受けることができますが、あくまで決めるのは拠出金を出す加入者それぞれです。投資する銘柄の値動きや将来性、売買のタイミングに時間を費やさなければ、仮に損失が発生したときに納得できるものではないでしょう。終身保険は時間的な意味でこのランニングコストがありません。現役世代で仕事・家事育児に忙しい加入者にとって、この放置性の強さはとてもお勧めです。

「解約返戻金」はライフイベントありきで考えるべき

この視点と同じく考えたいのが、終身保険の解約のタイミングです。一定期間加入した終身保険は、解約することで解約返戻金が戻ってきます。これを住宅購入や子どもの大学入学、老後資金といった資金需要に充てる加入者の方も多いのではないでしょうか。さて、この解約のタイミングですが、今日のテーマと同じく、あまり相場は気にされないことをお勧めします。

たとえば返戻金の手続きをするタイミングで、今回のような円安傾向が進んでいたとしましょう。ドル建て保険でも解約返戻金は円に両替したうえで解約しますので、円安(円の価値がドルに比べて低い)状況だと加入者は損をする計算になります。

(例)10万ドルの外資系保険を解約するときのドル円相場による違い

(円高)1ドル125円 10万ドルは12,500,000円
(円安)1ドル135円 10万ドルは13,500,000円

ライフイベントに合わせて用意する一時金とはいえ、解約のタイミングで100万円も受け取ることのできる概算額が変わるのは考えものです。ただ、解約返戻金を使いたいライフイベントの時期は変わるものではありません

老後資金であれば資金充当が数カ月・半年遅れることは大きな問題ではありませんが、大学入学を控えた子どもに向かって「いま円安だから春入学は諦めて秋にしてくれ」などと言おうものなら泣かれてしまうことでしょう。住宅購入の頭金にする場合も同じです。よって、解約返戻金による収入はあくまでライフイベント優先で、を推奨します。放っておけるという外資系保険の最大のメリットを、目の前の為替相場にあまり左右されることなく、信じることが大切です。

※この記事に記載の情報は公開日時点のものです。

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WRITER'S PROFILE
株式会社FP-MYS 代表取締役 工藤崇
1982年北海道生まれ。相続×Fintechサービス「レタプラ」開発・運営。2022年夏より金融教育のプロダクト提供。上場企業の多数の執筆・セミナー講師の実績を有する独立型ファイナンシャルプランナー(FP)。
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