生命保険の選び方
2022.10.17
おすすめの女性向けがん保険は?必要性と選ぶ時のポイントを紹介【FP監修】
「普通のがん保険と女性向けがん保険の違いって何?」
「わざわざ女性向けがん保険に加入する必要はあるの?」
「女性用のがん保険を選ぶ時のポイントを知りたい」
このように、女性向けがん保険について疑問を持つ人もいるのではないでしょうか。
本記事では、女性向けがん保険の基本的な知識に加え、その必要性や普通のがん保険との違いなどを紹介していきます。また、保険を選ぶ時に確認しておきたい4つのポイントや加入のタイミングについても解説します。
この記事を読むことで、女性向けがん保険がある理由や必要性を把握することができ、保険を選ぶ時に役立つでしょう。
女性向けがん保険に疑問を持っている人や保険の見直しを考えている人は、ぜひこの記事をチェックしてみてください。
女性向けがん保険|普通のがん保険とここが違う!
がん保険は数多くありますが、女性向けがん保険と普通のがん保険の違いをご存知でしょうか。普通のがん保険との違いを把握するために、女性向けがん保険の特徴と4つの保障について紹介します。
保険の特徴や保障について詳しくなると保険を選ぶ時に役立つため、確認してみてください。
女性向けがん保険の特徴
女性向けがん保険は、女性特有のがんに罹患した場合、普通のがん保険より手厚い保障が受けられるという特徴があります。
なぜなら、女性向けがん保険は、基本的に普通のがん保険を土台にしているため、保険が適用されると、普通のがん保険で支給される給付金に女性向けがん保険分の給付金が上乗せできるからです。
ただし、商品によって保障内容が違うため、保険を選ぶ時は注意が必要です。
女性向けがん保険の4つの保障
女性向けのがん保険は、主に診断給付金、通院給付金、入院給付金、手術給付金の4つの保障に分けることが可能です。
もちろん、保険会社や商品によって違いはありますが、4つの保障の違いを理解することで、保険を選ぶ時に役立ちます。
それぞれの保障は、いつ、どのような条件で給付金を受け取ることができるのか確認していきましょう。
- 診断給付金
- 通院給付金
- 入院給付金
- 手術給付金
1:診断給付金
診断給付金は、がんと診断された時にまとまった金額を受け取れる給付金です。
給付金を受け取る回数は、1回のみのプランや複数回可能なプランなど商品によって違うため、自分にあった条件を探す必要があります。
診断給付金はがんと診断された時に支給されることから、他の保障より早いタイミングで受け取れる給付金だといえるでしょう。
2:通院給付金
通院給付金は、がんの治療のために通院すると受け取れる給付金です。
がん治療をする際に、入院せず通院治療のみで済む場合があります。そういった状況でも給付金を受け取れるのが通院給付金です。
通院給付金は通院した日数に応じて支給されるため、通院費の負担を軽減してくれるといえるでしょう。
3:入院給付金
入院給付金は、がん治療のために入院すると支給される給付金です。
入院給付金は、通院給付金と同じく日数に応じて支給されるため、入院費の負担を減らしてくれます。一般的にがん保険は、何日入院しても日数に応じた金額を受け取れる点も安心できるポイントと言えるでしょう。
他の保障にも言えることですが、商品の条件によっては、普通のがん保険の給付金に上乗せした金額で受け取れる場合もあります。
4:手術給付金
手術給付金は、がんの手術を受けた時に受け取れる給付金です。
商品の内容にもよりますが、乳がんや子宮がんなど女性特有のがんの手術の場合、一般的に通常のがん保険の給付金に上乗せした金額で支給されます。
手術は、通院や入院に比べると1回の費用が高いため、手術給付金は心強い保障です。。
ただし、商品によって受け取れる回数に上限があるため、自分が希望する条件を満たしているかを忘れずに確認してみてください。
女性向けがん保険の必要性
がん保険に加入しようか悩んでいる人の中には、女性特有のがんに特化したがん保険が必要なのか疑問に思っている人もいるのではないでしょうか。
普通のがん保険に加入すれば問題ないと考えている人もいるでしょう。
ここからは、女性向けがん保険の必要性について、女性特有のがん、がんの罹患率、罹患年齢に焦点をあてて解説します。ぜひチェックしてみてください。
女性特有のがん
女性特有のがんを知ってもらうために、代表的な乳がん、子宮頸がん、卵巣がんについて解説します。
乳がんは、乳房にある乳腺にできるがんで、日本人女性の9人に1人が発症すると言われています。
子宮頸がんは、子宮頸部にできるがんで、20~30代の発症が増えているため、若い年代も注意が必要ながんといえます。
卵巣にできる卵巣がんは、40代から発症率が上がり、ピークは50〜60代と言われていますが、若年でも発症する可能性のあるがんです。
このことから、女性特有のがんは幅広い年代で発症するリスクを持っていることが分かるでしょう。
出典:知っておきたい女性特有のがん|あすか製薬株式会社
参照:https://www.aska-pharma.co.jp/mint/womanhealth/gan/
がんの罹患率
男女のがんの罹患率について見てみましょう。2018年のがんの罹患率を確認すると、女性は男性より罹患率が低いという結果が出ています。
また、男女で罹患するがんの違いを確認すると、男性は前立腺、胃、大腸、肺、肝臓の順に罹患率が高くなっているのに対し、女性は乳房、大腸、肺、胃、子宮の順に高くなっており、女性特有のがんである乳房と子宮が上位にあることが分かります。
出典:がんの統計2022|公益財団法人 がん研究復興財団
参照:https://ganjoho.jp/public/qa_links/report/statistics/pdf/cancer_statistics_2022.pdf
女性特有のがんの罹患年齢
女性特有のがんの罹患年齢を調べると、乳がんは40代で約50%、子宮がんと卵巣がんは、合わせると約20%というデータが出ています。
この結果から、おおよそ半分の女性が女性特有のがんに罹患する可能性があると言えるでしょう。
女性は女性特有のがんに罹患する確率が高いことから、女性向けがん保険の必要性を感じていただけたのではないでしょうか。
出典:がんの統計2022|公益財団法人 がん研究復興財団
参照:https://ganjoho.jp/public/qa_links/report/statistics/pdf/cancer_statistics_2022.pdf
女性向けがん保険を選ぶ時のおすすめポイント
女性向けのがん保険の必要性を理解できても、女性向けがん保険を選ぶ時、何を基準に選べばいいのか迷ってしまう人もいるのではないでしょうか。
女性向けがん保険といっても、保険会社や商品によって違いがあるため、なんとなく選ぶと自分に合っていない保障内容で契約してしまう恐れがあります。
ここでは、保険を選ぶ時のおすすめポイントを4つ紹介します。保険を選ぶ時に納得のいく契約ができるよう、おすすめのポイントを確認してみてください。
- 診断給付金は繰り返し受け取れるか
- 通院治療に対応しているか
- 上皮内新生物にも適用されるか
- できるだけ若い年齢のうちから保険に加入することを推奨
1:診断給付金は繰り返し受け取れるか
診断給付金は、繰り返し受け取れるのか確認しましょう。
医学の進歩により手術や入院をしなくとも、がん治療ができる時代になりました。しかし、再発や転移によりがんであるという診断を何度も受ける可能性があります。
診断給付金は、1回のみのプランと複数回にわたって給付金を受け取れるプランがあるため、再発の可能性を考えると繰り返し受け取れるプランの方が安心できるといえるでしょう。
2:通院治療に対応しているか
病状によっては通院で治療できる場合があるため、保険が通院治療に対応しているか確認しましょう。
昔は手術や入院治療が多く、がん保険は手術給付金や入院給付金がメインの商品でした。
現在、通院でがん治療するケースが増えてきたことを考えると、通院治療に対応している保険を選ぶことをおすすめします。
3:上皮内新生物にも適用されるか
上皮内新生物にも適用される保険か確認することも重要なポイントです。
人間のからだを層で分けた時、基底膜という膜より外側を上皮細胞、内側をそれよりも深部の細胞と表現します。上皮内新生物は、基底膜を越えず、上皮細胞にあるものを表す名称です。
上皮内新生物のがんは転移のリスクが低いですが、治療費はかかるため、上皮内新生物にも適用されている保険がおすすめです。
出典:Vol.205 上皮内新生物は「がん」とは違うの?|日本生命保険相互会社
参照:https://www.nissay.co.jp/kaisha/kenkosupport/column/205/
4:できるだけ若い年齢のうちから保険に加入することを推奨
女性特有のがんは、若い年齢でも罹患する可能性があるため、若いうちから保険に加入することをおすすめします。
上記で紹介した子宮頸がんは、20代でも罹患するがんであり、若いからといって油断してはいけません。また、一度でもがんに罹患してしまうと、がん保険に加入する条件が厳しくなってしまいます。
健康でリスクの低いうちからがん保険に加入することで、将来の不安を軽減することができると言えるでしょう。
未来への備えをいまから始めよう
最後まで読んだ人は、女性向けがん保険の必要性や保険を選ぶポイントを把握できたのではないでしょうか。
女性は、若い年齢から女性特有のがんにかかるリスクを持っているため、健康なうちに備えることが重要です。
これからどの保険に加入するか考えている人は、もう一度、選ぶポイントを確認しつつ、保険商品を探してみてください。
株式会社FP-MYS 代表取締役 工藤 崇
1982年北海道生まれ。相続×Fintechサービス「レタプラ」開発・運営。日本FP協会AFP認定者。2022年夏より金融教育のプロダクト提供。上場企業の多数の執筆・セミナー講師の実績を有する独立型ファイナンシャルプランナー(FP)。
WRITER’S PROFILE
リアほMAGAZINE編集局
保険選びのリアルな情報やノウハウをシンプルに分かりやすく解説するリアほ編集局です。