民間介護保険のメリットは?公的介護保険と比較して必要性を考える

もしも、介護になったときのお金のことを考えたことはありますか?
 
公的介護保険がありますが、十分ではないと多くの方が不安を感じているのも事実です。
生命保険文化センター「令和元年度 生活保障に関する調査」によると、90%近くの人が介護に対して「不安感あり」と感じています。具体的な不安として特に多いのは「自分の肉体的・精神的負担」、「自分の時間が拘束される」「自分の経済的負担」です。
 
ここでは、公的介護保険の不足分を補い、介護の経済的不安を解消するための民間介護保険の特徴や必要性について解説していきます。

■民間介護保険とは?公的介護保険と比較しつつ、必要性を考える

平均寿命が伸び、長生きする人が増えたことによって「長寿リスク」という言葉を聞くようになりました。そんな長寿リスクの1つに、介護費用の問題があります。

介護費用に関して、介護が必要になった際に給付される、公的介護保険と民間介護保険の特徴をそれぞれ解説し、民間介護保険の必要性について考えていきます。

・公的介護保険とは

公的介護保険とは、40歳になると全員が加入することになる介護保険です。年金と同様に加入は義務です。
会社員の場合、保険料はお給料から天引きされます。
65歳以上の年金受給者の場合、年金から保険料が天引きされます。

公的介護保険の被保険者は「第1号被保険者」「第2号被保険者」に分けられています。
「第1号被保険者」65歳以上の人「第2号被保険者」40歳〜64歳の人が対象です。

1.給付条件

「第1号被保険者」は、要介護認定を受けると公的介護保険を受給できます。
一方で、「第2号被保険者」は、16種の特定疾病(※)が原因で要介護認定を受けると受給できます。交通事故などのケガが原因で要介護認定を受けても受給できない点に注意が必要です。

※16種の特定疾病(厚生労働省のホームページより引用)
がん(医師が一般に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがない状態に至ったと判断したものに限る。)
関節リウマチ
筋萎縮性側索硬化症
後縦靱帯骨化症
骨折を伴う骨粗鬆症
初老期における認知症
進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症及びパーキンソン病【パーキンソン病関連疾患】
脊髄小脳変性症
脊柱管狭窄症
早老症
多系統萎縮症
糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症
脳血管疾患
閉塞性動脈硬化症
慢性閉塞性肺疾患
両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症
<引用> 厚生労働省:特定疾病の選定基準の考え方より

2.給付内容

公的介護保険は、現物給付です。公的介護保険によって、要介護認定を受けた人が介護サービスを受ける際の自己負担額が1割〜3割になります。
つまり、公的介護保険から現金がもらえるわけではなく、実際に介護サービスを受けたときに9割~7割の費用を支払ってもらえるという内容です。
所得によって自己負担額が変わり、要介護度が高い人ほど、月の支給限度額が高くなります。

・民間の介護保険とは

保険会社が運営する介護保険に加入したい人が加入します。
公的介護保険と違い、加入は義務ではありません。

1.貯蓄性の有無

「貯蓄型」「掛け捨て型」があります。

「貯蓄型」は、介護保険に加えて、死亡保険や年金保険がセットされているケースが多いです。
保険料は掛け捨て型と比べると高いですが貯蓄性があるため、途中で解約したときに解約返戻金を受け取れます。要介護状態にならなくても、老後資金として活用することができます。

「掛け捨て型」は、貯蓄性がないため、保険料が安い点が特徴です。
解約返戻金はないケースが基本です。
少ない保険料で介護にそなえておきたいという人に向いています。

2.介護保険の期間

「定期型」「終身型」があります。

「定期型」は介護保険の期間が、10年・15年、または75歳・80歳までと決まっているものです。一定期間のみの保障のため、保険料が安い点が特徴です。

「終身型」は、一生涯を保障してくれますが、その代わり保険料が高いです。

3.給付条件

「公的介護保険に連動するタイプ」「保険会社独自の基準で給付開始になるタイプ」があります。

「保険会社独自の基準で給付開始になるタイプ」の場合、商品によっては、公的介護保険の対象外である20代・30代や64歳以下の人が事故などが原因で介護が必要になった場合にも対応できます。

4.保障内容

民間の介護保険は現金で給付されます。
また、「一括でお金をもらう一時金タイプ」「毎月一定額をもらう年金タイプ」があります。
商品によっては、一時金でもらいつつ、その後、毎月年金のように一定額をもらうものもあります。

■民間の介護保険のメリットとデメリットは?

・民間の介護保険のメリットは?

1.公的介護保険でカバーしきれない範囲を補う

20代や30代は公的介護保険に加入できないため、そもそも公的介護保険を受けられません。
また、40歳〜64歳の人の場合、交通事故などで要介護状態となった場合には、給付されません。
このような公的介護保険でカバーしきれない範囲を民間の介護保険で補えます。

2.足りない介護費用を準備できる

公的介護保険は、医療保険のように介護サービスが(所得に応じて)1〜3割の自己負担で受けられます。
ただし、介護サービスを受けるためにお金が必要なことには変わらないため、自己負担しなければならない介護資金が準備できていない人にとっては民間の介護保険が必要です。

3.現金で受け取れるため、介護保険の使い道が限定されない

公的介護保険は直接、介護サービスを利用する費用に限定されますが、民間の介護保険は現金を受け取れるため、使い道を自分で選べます。
要介護状態になったことで減った収入の補てんや、からだの状態に合わせて家を住みやすいようにリフォームすることなどができます。

・民間の介護保険のデメリット

1.基準を満たさないと受け取れない

公的介護保険の基準を満たしても、保険会社の基準を満たさず受け取れない可能性があります。
また、公的介護保険の基準が変わったとき、公的介護保険に連動するタイプの商品の基準も変わってしまいます。

2.加入できない可能性もある

保険会社の審査に通らないと加入できないため、公的介護保険と違い誰でも加入できるわけではありません。
契約年齢に制限がかけられている場合、高齢の方は加入できないこともあります。

3.インフレに対応できない可能性がある

インフレとは、お金の価値が下がることを意味します。

民間の介護保険として、毎月5万円受け取れるような商品を選んだとします。
契約したときの状況では毎月5万円が受け取れれば、十分に足りたとしても、実際に介護が必要になったときに、介護サービスの値段がぐんと上がって毎月10万円必要になった場合、介護費用が足りなくなってしまいます。

インフレによって介護サービス等の値段が上がってしまうと、昔入った保険の保険金だけでは介護費用が足りなくなる可能性があります。

■民間の介護保険は必要?

民間の介護保険は公的介護保険ではカバーできない範囲や必要とされる介護費用を補う役割がありますが、全ての人にとって必要というわけではありません。

ここでは、民間の介護保険が必要な人、不要な人の代表例を紹介していきます。
民間の介護保険を契約するかどうかの判断に役立てていただけると嬉しいです。

・民間の介護保険が必要な人

民間の介護保険に入った方がいい人の特徴を簡単にまとめます。

・資産や公的年金が少ない人
・介護をしてくれる人がいない
・介護で家族に迷惑をかけたくない人

現金の預貯金や株や債券などの資産が少ない人、自営業の方など公的年金が少ない人は、いざ介護が必要になったときに介護費用が足りない可能性があるため、民間の介護保険で準備しておく必要があります。

また、身内に介護をしてくれる人がいない人が要介護状態になった際には、介護サービスを受けるお金が特に多く必要です。
ほかにも、介護に関してできるだけ家族に迷惑をかけたくない人も介護サービスを受けるための十分なお金が必要ですね。

・民間の介護保険が不要な人

介護資金が十分にある人にとっては民間の介護保険は不要です。

平成30年度生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」によると、1ヶ月にかかる介護費用の平均は7.8万円、介護期間の平均は4年と7ヶ月です。
この2つの数字から、介護費用として準備しておきたいお金は7.8万円 × 4年7カ月 = 429万円を目安としてもいいかもしれません。

また、介護が必要になった際に介護をしてくれる家族がいれば、介護サービスを受けることがないため負担は軽くなります。しかしながら、介護ははじめて経験する人がほとんどで相当な負担になる点には注意が必要です。

■まとめ

民間介護保険は、公的介護保険ではカバーできない範囲を補う、足りない介護資金をまかなう役割があります。
そのため、公的介護保険とご自身の資産で介護費用に十分対応できる場合は民間の介護保険は必要ないでしょう。
公的介護保険とご自身の資産だけでは介護に不安がある場合は、民間の介護保険を検討しましょう。商品によってさまざまな特徴があるため、ご自身のニーズに合ったものを選ぶことが大切です。

※この記事に記載の情報は公開日時点のものです。

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